子育てアドバイス

自ら考えて動く子に。お手伝いできる子に育てたい!

 子どもが自分から進んで家事を手伝ってくれるというのは、多くのママの願いではないでしょうか。お手伝いが子どもの成長に役立つことはわかっていても、忙しい親が子どもに寄り添って家事を教えるのは大変です。そこで、お手伝いの習慣が身に付く子どもの育て方について、母学アカデミー学長の河村京子さんにお話しをお聞きしました。

 積極的にお手伝いをさせる親がいる反面、「親がやったほうが早い」「子どもだと上手くできない」「教えるのが面倒」という理由などから、あえてお手伝いをさせていない親御さんもいらっしゃいますね。このようなことからお手伝いをさせるためには、親の方にもある程度の忍耐力が必要であるといえるでしょう。子どもが進んでお手伝いをしてくれる子になるかどうかは、パパやママの腕次第ともいえますね。
 子どもにお手伝いをさせるメリットはたくさんあります。

 ①責任感や自己肯定感が育つ
 どんな些細なお手伝いでも、ママやパパから「お願いね」と任されることで、子どもは「自分は家族から頼られている」「必要とされている」と感じ、期待に応えたいという責任感が芽生えます。お手伝いを達成して「ありがとう」と家族から感謝される経験を積むことで、自分は大切にされていると自信を持ち、自己肯定感を高めることにもつながります。

 ②自立につながる
 お手伝いをする中で、自然と身の回りのことが自分でできるようになると自立につながります。お手伝いは、自然と家事の流れを覚え、自分で自分のことができるようになるチャンスです。

 ③考える力や行動力がつく
 普段からお手伝いをしている子は、状況に応じてどうしたらいいかを判断する力が身につき、とっさに行動に移すことができるようになります。

 ④親子間のコミュニケーションがとれる
 お手伝いをさせるために大人は余分に時間をかけ、手間がかかるかもしれませんが、その分子どもと向き合う時間は増えます。

 お手伝いを習慣化するために親が注意したいことがあります。
 まだ慣れないうちは、お手伝いをするのに時間が掛かります。大人がやった方が早く済むのですが、ここは我慢です。時間がかかっても「自分ひとりでお手伝いができたという達成感」が子どもを成長させます。そして、失敗しても決して怒らないこと。強く叱ってしまうと、子どもがお手伝いにネガティブなイメージを抱いてしまいかねません。

 小学校低学年までにお手伝いが習慣化していることが理想です。でも小学校高学年までに習慣化していないと、「気が向いたときにお手伝いをする」という子どもに決定権のあるお手伝い風景になるかもしれません。もしあなたの家庭がそうであるならば、「気が向いたとき」を増やすようにしましょう。いくつになっても子どもはお母さんが喜んでくれることが嬉しいのです。お手伝いをするときに「お手伝いしなさい!(怒)」と命令口調で言っても逆効果で子どもは反発するだけです。それよりも「コレをやってくれたら、お母さん助かる~」と自分が手伝うことによって、お母さんが喜ぶということを口にだして言ってあげましょう。子どもは“役に立った”という実感ができて嬉しいはずです。

 家事は本来、見返りを求めて行うものではなく、生活していく上で家族が分担して行うものです。お手伝いが終わったあとは、「一緒にやってくれたから早く終わって、一緒に遊べるね」「お掃除したらお部屋がきれいになって気持ちがいいね」など、さりげない感謝の言葉をかけるようにしてみましょう。お子さんも「お手伝いしてあげている」という気持ちから、家族の一員としてお手伝いしているという意識を持てるようになります。
河村 京子(かわむら・きょうこ)
母学アカデミー学長
大学時代から家庭教師と講師業を約30年間続ける。2011年より「母学アカデミー」主宰。2男1女(大学生・高校生)の母。「ラクに楽しく賢い子どもを育てよう」をモットーに子育て中。子どもの個性を伸ばす子育てを実践。長男は東京大学理科Ⅰ類に現役合格。次男は京都大学理学部に現役合格。娘はイギリス高校留学中。自分の子育て経験の成功と失敗を生かして、お母さんに伝授している。著作に『東大・京大生を育てた母親が教える つい怒ってしまうときの魔法の言い換え』(イースト・プレス)など。

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(電話)080-3874-7097

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