健康基礎知識

新年度を前に、心もカラダもリフレッシュ

 あっという間に来月は4月。新生活や新年度など環境が変わることの多い月です。緊張やストレスで身体が凝ってしまうお子さんもいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、少しでも心とカラダがリフレッシュできる方法を、米国発祥の整体 ロルフメソッドのプラクティショナーであり鍼灸師の坂本雅一さんに聞きました。
姿勢の悪さや動作、緊張から“身体が凝る”
 カラダを支え、動くための緊張は必要ですが、バランスを欠いた筋肉の緊張や成長するにつれて増えてくる精神的緊張(ストレス) はカラダの歪みを生じさせます。全ての筋肉は、クモの巣のような膜状の強靭な「筋膜」に包まれています。この「膜」は、筋肉だけでなく骨や臓器なども包んで全身のネットワークを形成していて、動作や姿勢を形作る重要な役目を負っています。この膜に、ねじれやしわ、膜同士の癒着が、「(身体の)凝り」や「動きづらさ」だと考えられています。
心とカラダは通じている
 身体は心、心は身体・・・というように心とカラダは密接に関係しています。「自律神経」という言葉を耳にしたことがあると思いますが、内臓や血管などの働きをコントロールし、心臓や汗をかくなど体内の環境を整える神経です。心身の状態がよくないと、身体が凝る、眠れない、・・・といった色んな症状が出てきます。
 伝統的な鍼灸医学は、見て(望診)、触れ(切診)、会話する(問診)などの五感を駆使する診断法があります。これらの診断法は、そのままお子さんとのコミュニケーション・ツールになり得ます。お子さんを気にかける「やさしみ」の視線を少しだけ「診る」方向に使ってみましょう。両手、両足、腕、脚は冷えてないでしょうか?お腹は?下っ腹はどうでしょう?眉間から口のまわりは青くなってないですか?
 冷えや熱などの違和感があれば、それとなく「問診」してみましょう。お子さんの様子をよく見て、そして「診て」あげてください。
まず、寝転んでみて
 お子さんと一緒に、絨毯の上やタオルケットを敷いた床の上に静かに仰向けになって寝転んでみましょう(やわらかすぎるベッドはカラダの変化を感じづらくなります)。
脚は肩幅より少し広いくらい、手の平は天井に向け両腕を楽な位置に置いて脱力します(シャヴァーサナというヨーガのポーズ)。呼吸が落ち着いてくるのをまってから、お子さんとの親御さんは、めいめい拳(こぶし)を握り、力を思いっきり入れたあとで「ぽんっ」と一気に力を抜きます。同じ要領で「腕全体」に力を入れて一気に抜きます。同じようにして「足の指」、そして「カカトの関節」 →「脚全体」 →「腰」→「胸」→「胴体全体」→「顔(目や口などのパーツを鼻の頭に寄せて「ぽんっ」と抜く)」→「全身」という順序で思い切り力を入れたあと一気に抜きます。呼吸が落ち着いたなら、脱力していない部分があるかどうか全身をチェックしてみてください。そしてお子さんに、さりげなくストレスの原因を聞く、身体のどの部分が凝っているのか会話してみてはいかがでしょうか。親御さんにとっては、ご自分の心身の状態とお子さんの状態との関連性を見つける良い機会になるでしょう。
リフレッシュ法(1)
 放課後や休日などをうまく利用して、お子さんと一緒に散歩することをオススメします。目的地を決めずに、ゆっくりと、ただただ歩いてみてください。
 現代は「目的」の設定とそれを達成するための「効率化」に躍起になっているようにみえます。そこから離れて、何も考えずに自分の歩きやすい歩幅で歩くことで、心身がリラックスできますよ。「頭寒足熱」という言葉がありますが、頭部は足部に比べて涼しいくらいの状態が理想です。別の表現をすれば、「冷静沈着」つまり冷静な頭と地に足の着いた落ち着きということです。歩くことで気血が足部に集まり心身をリセットします。また親子でコミュニケーションをとる良い機会になるとおもいます。
リフレッシュ法(2)
 ゆっくりと歩く時間がとれない・・・というご家庭には、家でもできるリフレッシュ方法があります。下半身が冷えていると、のぼせやすく外界の刺激に敏感になりがちです。特に顔の中心—眉間から口のまわりが蒼くなっていたら要注意です。暖める場所は、①ヘソから4〜5センチ下の丹田と言われる部分、または②仙骨(丹田の真裏、おしりの真ん中)です。①または②にタオルを折り畳んで置き、上から白湯を入れたマグカップを当てて温めます。タオルの厚みは調整してください。カイロや湯たんぽを当てるのも良いですね。カイロの場合、両面同時には温めないで2時間毎に位置を変えてください。身体を中心から温めることで、緊張感が和らいでくると思いますよ。
ロルフメソッド / ストラクチュラルインテグレーション ヨーガ Yoga
代表 坂本雅一(さかもと・まさかず)
鍼師・灸師・あんま マッサージ 指圧師(国家資格)
米国 Guild for Structural Integration 認定 S.I.プラクティショナー
広島大学大学院文学研究科人文学科専攻インド哲学コース修了
2011年より米国GSI認定ロルフメソッド/S.I.プラクティショナーとして活動開始

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