親必見! 大学受験・進学…いくらかかる? 『子どもの教育』お金事情 大学も新たな制度で学生獲得狙う

12/11(木) 11:55

今週1週間は、「受験や大学」をテーマにお伝えしています。
3日目のきょうは、親世代が気になるイマドキ大学生の「お金事情」をフカボリます。

▲▲▲ VTR ▲▲▲

【高校3年生】
「総合型で(決めた)。受験を早く終わらせたいと思って」

いまや大学に進学する半数以上が「年内に入試を終える」時代。
その大学は少子化や産業構造など大きな社会の変化を背景に、さまざまな変革を強いられています。

【広島修道大学 大澤 真也 副学長】
「(広島は)自然豊かな環境というのもありますので、そういったところで地元のニーズも高いのではないかと」

再来年に「農学部」の新設を目指す「広島修道大学」。

【安田女子大学 企画部 脇田 好章 部長】
「日本は理系の人材が非常に少なくて、特に女子がまだまだ少ない」

安田女子大学ではこの春、女子大では『全国初』となる理工学部をスタートさせました。

一方で、受験生の親世代がこの時期気になるのが…。

【受験生の親】
「お金いくらくらいかかるのかなとか、何を準備したらいいのかなというのもあるし…」

親世代が気になるイマドキ大学生の「お金事情」をフカボリます。

■■■ スタジオ ■■■

【野川 諭生 アナウンサー】
「ということで今週1週間は『受験や大学』をテーマにお伝えしていますが…、今日は『親必見!子どもの教育にかかるお金』ということで、まずは国の調査を基に1年間で子ども1人にかかる学習費の総額を見ていきます。
学習費総額というのは授業料や通学にかかるお金だけでなく、例えばPTA会費や生徒会費、学習塾や習い事のお金も含まれます。
私立も含めた高校の授業料無償化の話もありますが、その議論を理解するためにも基本のところから!
2023年度の調査では公立高校に通う生徒はおよそ60万円、私立高校の場合は公立の1.7倍のおよそ103万円になっています」

【野川 諭生 アナウンサー】
「そして、その中でも学習塾にどれほど払っているのか、着目してみたいと思います。
公立高校に通う生徒でおよそ38万2000円、私立に通う生徒はやや安いおよそ37万5000円ということなんです」

【野川 諭生 アナウンサー】
「そしてこちら幼稚園から高校までの15年間でかかる学習費の総額です。
例えば『全て公立』とするとおよそ596万円。
一方で『全て私立』だとおよそ1976万円になりその差はおよそ3.31倍になっています」

【野川 諭生 アナウンサー】
「そうした中で、その先の進路、大学にかかるお金も気になるところですよね…。
まずは国立・公立・私立、どこに通ってもかかるのが入学金と授業料です。
公立の大学については地域内入学者に対して入学金を優遇する大学が多く、県内または同じ市内はこの額よりも安くなりますが、今回、全国平均と同じ条件で比べるために『地域外』の額にしています。
入学金がおよそ41万円。
授業料がおよそ54万円です。
そして県内私立大学の平均ですが入学金がおよそ22万円、授業料がおよそ105万円です」

【加藤 雅也 アナウンサー】
「いまは物価高騰など家計の負担というのも増えていますから、こうした数字もかなり大きく見えますね」

【野川 諭生 アナウンサー】
「そうですね。こうしたデータもあります。
何らかの奨学金を受給している人の割合、大学学部(昼間部)で2020年度と比べて2022年度は「5.4ポイント増」の55.0%。
増加が続いています」

【加藤 雅也 アナウンサー】
「経済の低迷によって家計の収入が増えない状況がつづいていますからね」

【野川 諭生 アナウンサー】
そうした中で私立大学を中心に『家計にやさしい制度』も増えているということで専門家に伺いました。

▲▲▲ VTR ▲▲▲

【河合塾 近藤 治 主席研究員】
「まず入学金については、今年から来年にかけて、まだ数は少ないがいくつかの大学で『入学金を返還します』というような動きが出てきている。これは次の年以降はさらに私立大学では広がる可能性はあると思う。入った後の授業料等々については各大学とも奨学金を充実させる動きが最近すごく活発」

■■■ スタジオ ■■■

【野川 諭生 アナウンサー】
「県内の私立大学でも独自の奨学金制度をつくって国公立大学より授業料が安くなるものもあるなど、各大学、数多くの生徒に入学してほしい、また、入学金をおさえることでこれまで受験してくれなかったような層にも訴求ができるのではないかということで、様々な策を出しているということですね」
【岡野 唯 アナウンサー】
「あと、気になるのは食費とか家賃とか生活にかかるお金ですよね…」

【野川 諭生 アナウンサー】
「そうですね、ここまで『学費』を中心に解説してきましたが、もう一つ大切なのが『生活費』ですね。
全国大学生協連が調べた大学生の生活費、自宅通う学生は1カ月およそ7万円。
一人暮らしの学生は1カ月およそ13万円で年間にすると158万円にのぼります。
国の制度でも金銭的な理由で大学進学を諦めていた子どもたちにも金銭的に援助をしようという動きが広がっていますから、親子で諦めずに前向きに進めていただければと思います」