「うるせえ上等だ デタラメ判事」強盗致死等で一審”無期懲役”の男 控訴棄却 暴言繰り返し退廷も 広島

7/22(火) 17:20

3年前、海田町で男性に暴行を加えて死亡させ、現金を奪った強盗致死などの罪に問われ、一審で無期懲役の判決を受けた男の控訴審で、広島高裁は一審判決を支持し、控訴を棄却しました。被告の男は公判中、暴言を繰り返したため、裁判長に退廷を命じられる場面もありました。

事件の概要

判決によりますと古物商の今泉俊太被告(34)は2022年6月、投資金を回収する目的で別の人物らと共謀し、当時71歳の男性を海田町の事務所に監禁。暴行を加えて死亡させ、現金約11万円を奪った強盗致死などの罪に問われています。

控訴審初公判で被告の男 許可なく発言繰り返す

広島地裁は無期懲役の判決を言い渡しましたが、今泉被告は不服として控訴。

先月開かれた控訴審の初公判では、「事実誤認」を主張し刑を軽くするよう求めていました。また、今泉被告は裁判で「なんで棄却なんですか、理由を知りたい」「俺が反省しているのがなんで分かんねんだよ」「ふざけんな証言くらいさせろ」などと許可なく発言したため、裁判長が退廷を命じていました。

控訴審判決公判 被告の暴言再び

22日に広島高裁で開かれた判決公判。

今泉被告はグレーのスーツを着用し、「かったる、バカバカしい、ムカつくな、やってらんねえ」などと発言しながら、法廷に姿をあらわしました。

広島高裁の畑山靖裁判長が「本件控訴を棄却する。未決勾留日数中230日を原判決の刑に算入する」と判決を述べると、今泉被告は「無期なんだから未決関係ねーだろ、デタラメ判事が」などと発言。

裁判長が「次に発言した場合には退廷を命じる」と宣告した後にも、
「うるせえ上等だ、何が退廷なんだよ」などと「暴言」を繰り返したため裁判長が退廷を命じ、今泉被告は判決理由の宣告前に退廷しました。

広島高裁 控訴棄却の判決

退廷後、公判は再開し、畑山裁判長は「被告は共犯者による暴行も相まって被害者が死亡したと主張するが、一連の暴行はほぼ全て被告人が行っている」と指摘。

「一審判決は犯情の悪質さと責任の大きさに見合ったやむを得ないもので、重すぎて不当であるとは認められない」として、今泉被告の控訴を棄却しました。

判決後、今泉被告の弁護人は上告について、「本人と話をして決める」としています。