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ペットブームの陰で…捨てられた犬猫たち 動物保護シェルターの現状

10/6(火)  19:56 掲載

特集は飼育放棄されたペットについてです。ペットフード協会によりますと、国内の犬猫の飼育頭数は1850万匹でここ5年間で緩やかな増加傾向傾向となっています。その一方、飼い主の都合で安易に捨てられるペットは少なくありません。広島市内のある動物保護シェルターを取材しました。

人を見ると尻尾を振って愛嬌を振りまく犬。自分の匂いをつけようと体を摺り寄せてくる猫。ここにいる犬と猫はかつてペットとして誰かに飼われていました。

ここは広島市安佐北区にある「NPO法人みなしご救援隊犬猫譲渡センター」。現在、広島市佐伯区と東京の合わせて3か所で飼育放棄された犬や猫を保護する活動を行っています。餌や家賃、治療費などでかかる費用は月に180万円。ペットホテルやトリミングの収益の他、寄付で活動資金を賄っています。

【NPOみなしご救援隊犬猫譲渡センター・佐々木博文理事長】
「猫が120〜130くらい、犬がだいたい60〜70くらい、小動物が今現在、5頭くらいですかね。ご自身で努力して探しては見るけれど決まらないので、結局こちらに連れて来られる方が多い」

こちらの施設ではペットとして飼われ引き取り手がいない犬や猫などを飼育費用の負担などを条件に引き取っていて、中には埼玉県、南は鹿児島県から来た犬や猫もいます。

こちらの団体がまとめたデータによりますと、飼育放棄する理由で一番多いのは病気や介護など「飼い主の高齢化」、続いて「家族のアレルギー」「引っ越し」、中には「イメージが違う」「飼育が大変」などの理由もあるそうです。

中にはこんな悪質なケースも・・。これは今年8月、千葉県のショッピングセンターの防犯カメラの映像。帽子をかぶりマスクをした1人の女性、手にはケージと紙袋を持っています。女性は辺りを気にする様子も見せず、店の前に置いた後、去っていきました。

【保護猫カフェととの森・今村瞳さん】
「営業中で外に買い物に行く時に発見しました、捨てて行かれたとは思いました」(Q:ケージの中に何が入っていたのでしょうか?)「2匹の猫ちゃんですね」

手紙などもなく紙袋には猫の餌が入っていました。念のため2匹を動物病院に連れて行ったところ、大きなけがなどもなく生後4か月くらいだと分かりました。

【保護猫カフェととの森・今村瞳さん】
「ご年配の女性ということが、モニターから見受けられたのでまずは病気をされたのか。自分たちに懐かない、避妊去勢もできない、そういうことで捨てられたのではないか」

(ACジャパン)
こちらのCMを見たことはあるでしょうか?転勤で引っ越すことになった家族。親子は犬を公園に捨てる決意をします。

(ACジャパン)
「親切な人に見つけてもらってね」「優しそうに聞こえてもこれは犯罪者のセリフです」

動物を捨てること、虐待することは犯罪と訴えかけています。このCMのように捨てた場合、1年以下の懲役、または100万円以下の罰金となります。

理事長の佐々木さん、以前この場所でペットショップを経営していましたが、自分が販売した犬や猫が無責任飼い主による飼育放棄にあっていることを知り、およそ10年経営したペットショップを閉店。2008年から活動を始め、これまでに3200匹を保護し、この内、65%にあたる2100匹が新たな飼い主に引き取られました。

(電話話)
「これはもう着信があったんで」「1日20〜30件、多いときは50件くらい」

佐々木さんは依頼を安易に受け入れず、まずは飼い主自らが貰い手を探すよう助言します。
先月のシルバーウィーク、犬や猫の引き取りを希望する家族連れなどが多く訪れていました。

【訪れた人・親】
「こういう保護施設で保護されているような子たちを引き取って家族にしたいなと思ったので」
【訪れた人・娘】
「フワフワでずっと触っておきたい感じ」

引き取りを希望する人がいた場合、すぐに引き渡すことはありません。自宅でペット飼えるのか、家族にアレルギーがないかなど面談で確認した上で引き渡します。

ケージに入った子猫を見つめるこちらの親子。20年連れ添った猫を4年前に亡くし、新たな家族として迎え入れたいと1週間ほど通い決めました。

【譲渡された親子】
「やっぱりかわいいですよね子猫は」「4年間いなかったので寂しかったんですけど、また楽しい癒される生活を送れるのかなとちょっと楽しみにしています」

子犬や子猫は新しい飼い主が早く見つかりやすいですが、年を取った犬や猫の引き取り手はほとんどいません。中には事故で下半身麻痺となり排泄もきちんとできない猫もいます。こうした子たちは終生、この施設で過ごします。

保護活動を続ける中、コロナが猛威を振るい不要不急の外出を自粛した4月から6月、こんな変化があったといいます。

【NPOみなしご救援隊犬猫譲渡センター・佐々木博文理事長】
「特に5月、6月なんですけど、コロナ禍で自宅待機で家にいる時間が増えたので、プチペットブームじゃないですけど、東京都内はそういったブームが起きて」

こちらの犬、元の飼い主がペットショップで購入しましたが、飼い主の家族にアレルギーが出たことからわずか1週間で手放すことになり、こちらの東京の施設に引き取られました。
トイレを覚えない、臭い、家族にアレルギーが出たなど、子犬や子猫合わせて10匹以上の飼育放棄があったそうです。

佐々木さんは去年11月、およそ2200平方メートルの土地建物を新たに借り受けました。佐々木さんは犬と猫と直接触れ合うカフェのような空間を作ろうと考えています。それは飼い主になろうと考えている人がこの場所に長時間滞在し責任をもって一生世話ができるのか考えてほしいからです。

【NPOみなしご救援隊犬猫譲渡センター・佐々木博文理事長】
「動物愛護法の中に犬猫を飼うと、終生飼育の義務があって、最後までしっかり飼ってくださいねっていう法律があるんです、だから犬猫を飼う前にちゃんと最後までしっかり飼えるのかというのを今一度考えて受け入れて頂きたい」

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