「海外で稼げる仕事を紹介できる」 特殊詐欺かけ子に勧誘・海外移送未遂の疑い 女2人再逮捕 広島

9/7(月) 18:24

特殊詐欺のかけ子として犯罪に加担させるため30代の男性を勧誘し、海外に移送しようとした疑いで広島市の30代の女2人が再逮捕されました。

警察によりますと、広島市安佐南区の会社役員前原里帆容疑者(32)と無職の松本佑香容疑者(30)は、今年3月下旬から4月中旬までの間、求人に応募してきた30代の男性に対して、「海外で稼げる仕事を紹介できる」などと電話。

特殊詐欺のかけ子としてトクリュウの犯罪に加担させるために勧誘し、海外へ移送しようとした疑いがもたれています。

海外に移送される前に男性が犯罪であることに気づいたため、未遂に終わりました。

警察の調べに対し前原容疑者は「犯罪の実行役に勧誘してはいない」松本容疑者は「事実については知らない」といずれも容疑を否認しています。

2人は、同様の目的で別の40代の男性を台湾に移送した疑いで先月逮捕されていて、警察はほかにも被害者がいるとみて、全容解明に向けた捜査を続けています。

スタジオ解説

【加藤雅也アナウンサー】
ここからは警察担当の向井記者とお伝えします。
さて、特殊詐欺の「リクルーター」としてきょう再逮捕された2人の女。
どういった手口で被害者を誘っていたのでしょうか。

【向井智美記者】
まず2人は、『表向きの求人』として、建設系の仕事をする人を募集します。
それに応募して採用面接を受けたものの選考に落ちた人に対して電話をかけ、「海外で稼げる仕事を紹介できる」「かばんを搬入する仕事」「報酬は30万円」などと当初の求人とは違う仕事を持ちかけました。
その仕事というのが、「特殊詐欺の実行役」です。
2人はこうして実行役を集めては、リクルーターの中核的人物に紹介し、報酬を得ていたとみられています。
さらにこの中核的人物は海外の犯罪組織に実行犯を派遣していたという構図です。

【向井記者】
そしてこの2人とは別のリクルーターもいて、被害者とテレビ電話などで面接し、警察官を語った台本を読ませたり、かけ子をさせるか運び屋をさせるか役割を決めたりしていたとみられています。

【加藤アナ】
警察官をかたる詐欺というのは県内でも被害が深刻ですが、その実行役を集めるのにこうした流れがあった可能性があるということですね。

【向井記者】
警察は金や人の流れなど、捜査を続けていますが、これまでにわかっている被害者は40代の男性と30代の男性の2人です。
30代の男性は海外に送られる前に途中で犯罪と気づきましたが、40代の男性は実際に海外まで移送されています。
松本容疑者が男性の監視役として広島駅から関西国際空港に同行。
その後、男性に通信アプリを使って指示を出して台湾経由でタイの空港まで向かわせたとみられます。
男性はそこで海外の犯罪組織の一員とみられる人物と接触し、監視されていましたが、怖くなって大使館に駆け込んだということです。
警察は、ほかにも被害者がいるとみているほか、暴力団やトクリュウなどが関与しているとみて2人の余罪を含め全容解明に向けた捜査を続けています。

【加藤アナ】
これまでにわかっている被害者は犯罪に加担する前に逃げ出すことができたということですが、2人がリクルートした人物の中に詐欺に加担してしまった人はいるのか、解明が待たれます。