「お役所仕事」のイメージ払拭 若手公務員の奮闘に密着!働き方が変わる!「安定よりも成長を」広島市役所

2/17(火) 17:55

若い世代の人口流出が広島県では大きな課題となっていますが、一方で、様々な業種で、働き方に変化も起こっています。
ある取り組みに注目しました。

コントの練習を繰り返す彼らの職業は・・。

「こんな剥げカツラ被る仕事だと思っていなかったので…」
「友達に『本当に役所の人だよね』と言われました」

そう、彼らは、去年、入庁したばかり、安芸区役所に勤務する広島市の新人職員です。
自分たちが演じるコントで市民に防災を呼び掛ける初めての取り組みにチャレンジしているんです。

「恥ずかしかったです、最初は」
Q:今はどうですか?
「まだ恥ずかしさはありますけど」

社会の変化に合わせて、今、行政の仕事が変わり始めています。

【広島市 企画総務局人事部 三嶋洋平 人事課長】
「今、行政ニーズが多様化しているので、むしろ若手の意見がないと進める事が出来ないような挑戦を後押しする姿勢が最近、特に色々な所属で見られてきたのは感じています」

コントを披露するチームとは別に、防犯を呼び掛ける動画を作ったチームもあります。
こちらのメンバーも全員が入庁、1年目の職員です。
動画を作るなんて、全員が初めての経験。
ストーリー作りに、撮影、ナレーションから、動画編集まで、全部、自分たちで作り上げました。

【安芸区役所 地域支えあい課 小野保健師】
「動画編集や劇といったことをした事がない人ばかりだったので、どうするという事で結構難しいこともあった」

【安芸区役所 地域支えあい課 鈴木さん】
「やっていくうちに人形の動かし方も慣れていって、結構楽しくやることができた」

若手職員が考え、実行する。
新たな取り組みは、広島市役所でも、行われていました。
広島市役所、地域活性化調整部コミュニティ再生課。
何とも、お堅い感じの部署に勤務するのは、坂井さん。
坂井さんも去年、3月に入庁した1年生職員です。

【広島市 コミュニティ再生課 樽田主事】
「坂井君はいつも笑顔で挨拶してくれるので、自然と職場が明るくなります」

愛されキャラの坂井さんが任されているのが…

【広島市 コミュニティ再生課 坂井主事】
「『三世代同居・近居支援事業』という事業に主に携わっています」

「三世代同居・近居支援事業」とは、小学生以下の子どもがいる世帯が、広島市内の親元近くに住み替えて、同居もしくは近くに住む場合、引っ越しにかかる費用などを広島市が助成するという制度です。
しかし、この制度、あまり世間には知られていません。

【広島市 コミュニティ再生課 坂井主事】
「市担当として任せてもらっていてプロモーション活動に力を入れさせてもらっています」

新人ながらも、市の担当者。
どうすれば、多くの人に知ってもらえるのか。
自分で考え、実行してきた1年でした。

【広島市 コミュニティ再生課 坂井主事】
「入庁する前は1年目から市担当として仕事を任されると思っていなかったので、そこがいい意味でギャップを感じていて、何でも挑戦させてくれるすごくいい職場だと感じています」

一緒に業務を担当するのは、入庁3年目の戎さん。
戎さんも若手の一人です。

【広島市 コミュニティ再生課 戎主事】
「私が入庁する前に思っていた市役所のイメージとはだいぶ違ったものになりますが、仕事を任せてもらえてとてもうれしいし、自分の仕事をどのようにやれるのかを自分で決められる事は、大きなやりがいにつながっている」

「お役所仕事」などと言われる役所のイメージとは、全く違う若手職員の挑戦がここにはありました。

【広島市 コミュニティ再生課 松田貴志 課長】
「若手職員の方から自分からやってみたいという声を聞くのがすごくうれしい。何よりも先輩職員たちがそれを暖かく見守ってくれている。その気にさえなれば何事にも挑戦できる組織風土を作っていく事は大事だと思っています」

この日、坂井さんが出かけたのは…。

【広島市 コミュニティ再生課 坂井主事】
Q:住宅メーカー?
2世帯住宅を建てている住宅メーカーにアピールしたいと思っています。

企業に置いてもらうグッズも坂井さんが、デザインしました。

【広島市 コミュニティ再生課 坂井主事】
「今、簡単にデザインなども作れるようになっているので、合計9案くらい作って、情報共有アプリで(課内で)投票してコメントを残したりしてもらって、課内の職員に投票で決めさせてもらった」

若手の仕事のやり方が、職場に新しい風を吹かせています。

【広島市 コミュニティ再生課 相本祐三 課長補佐】
「新しいやり方で作れたと思っています。こういう風にやったらどうですかという意見をもらうので、今までのやり方にこだわらないやり方で僕らも刺激をもらっています」

パンフレットスタンドを置いてもらうように、お願いするのは、坂井さんの役目です。

【広島市 コミュニティ再生課 坂井主事】
「私が市の担当としてやらせていただいている『三世代同居・近居支援事業』のことで、この事業の足りてない点としては、事業周知が足りていないという事が今年度の課題になっています」

ここで、先輩の相本さんが、すかさず応援。

【広島市 コミュニティ再生課 相本祐三 課長補佐】
「新入職員の坂井君が作ったので、これをぜひ展示場に置かせていただく事をお願いできればと」

この連携が、若手が挑戦できる組織風土を作っていきます。

【トータテハウジング 住宅事業部 山光浩樹 担当部長】
「市役所の人から補助金に関する説明や営業活動は、本当に(これまで)なかった事ですから、新入職員の人の発案という事で市役所も変わったなと驚いています」

交渉成立。
快く、展示場に置いてもらえる事になりました。

安芸区役所では、若手職員たちが、いよいよ、本番の日を迎えていました。
区民に防災や防犯を啓発し、考えるイベントです。
会場には、たくさんの人が集まりました。
出番を待つメンバー。
意外と和やかな感じです。
まずは、動画制作チームが作ったVTRが上映されます。
会場の反応は、いい感じです。

【メンバーの様子…】
「動画めちゃくちゃ受けてる」

次は、コントチームの出番です。

【安芸区役所 福祉課 宮野主事】
Q:どうでした?
楽しかったです。めちゃくちゃ楽しかったです。

【安芸区役所 地域おこし推進課 友廣主事】
Q:出来はどうでした?
結構笑ってくれていたので良かったんじゃないですか。

【安芸区役所 区政調整課 野田主事】
また呼ばれる機会があったらがんばります。
Q:癖になった?
癖になりました。

新人たちの頑張りは、区長さんには、どう見えたのでしょうか?

【広島市安芸区 三宅修司 区長】
「想定外ですぐらいの結果が出て、本当に十分な事をやってくれたと思います」

市の職員として働くZ世代と呼ばれる若者たちの挑戦が、新しい風を吹かせ始めています。

【広島市 企画総務局人事部 三嶋洋平 人事課長】
「安定よりも自分がやっていることがどのように社会に貢献できているのか、自分がどのように組織で成長できるのか、安定ではなく成長を求めているというように感じています」