来年度から「高校無償化」 私立は『授業料の支援金』が45.7万円まで拡充 進路の選択肢が広がる!
12/5(金) 12:10
今知りたい、旬の情報を届ける「サキドリ」のコーナー。
【野川 諭生 アナウンサー】
「今回は、いよいよシーズンに入った受験の話題!その中でも今年のトピックとなるいわゆる『高校無償化』です。加藤さん、このワードに聞き覚えはありますか?」
【加藤 雅也 アナウンサー】
「『無料』ではなく、『無償』なんですね…?」
【野川アナ】
「正確に言いますと、私立の高校において来年春からいわゆる『授業料の支援金』が拡充される方向で進んでいるということなんです」
【野川 諭生 アナウンサー】
「今回は、いよいよシーズンに入った受験の話題!その中でも今年のトピックとなるいわゆる『高校無償化』です。加藤さん、このワードに聞き覚えはありますか?」
【加藤 雅也 アナウンサー】
「『無料』ではなく、『無償』なんですね…?」
【野川アナ】
「正確に言いますと、私立の高校において来年春からいわゆる『授業料の支援金』が拡充される方向で進んでいるということなんです」
そこで、県の担当者に聞きました。
そもそも「高校無償化」の「無償化」という言葉をしっかり理解しておく必要があります。
【県学事課 佐々木 康弘 課長】
「授業料を納める額が小さくなる。学校に納めるお金の負担が軽くなる。授業料以外にも収めるお金がありますので、そこの部分は引き続き残る」
今年2月、自民党、日本維新の会、公明党の3党は私立の高校に通う世帯への支援金つまり「就学支援金」を45万7000円にすることで合意しました。
高校でかかる費用は一般的に、入学関連費用や教材費など様々ありますが、就学支援金の対象は「授業料」のみです。
【県学事課 佐々木 康弘 課長】
「一部の学校は45万7000円を超えているところがあるんですけど、だいたい(県内の私立高の)3分の2の学校は45万7000円以下ですね。授業料に関しては負担がなくなるということになります」
そもそも「高校無償化」の「無償化」という言葉をしっかり理解しておく必要があります。
【県学事課 佐々木 康弘 課長】
「授業料を納める額が小さくなる。学校に納めるお金の負担が軽くなる。授業料以外にも収めるお金がありますので、そこの部分は引き続き残る」
今年2月、自民党、日本維新の会、公明党の3党は私立の高校に通う世帯への支援金つまり「就学支援金」を45万7000円にすることで合意しました。
高校でかかる費用は一般的に、入学関連費用や教材費など様々ありますが、就学支援金の対象は「授業料」のみです。
【県学事課 佐々木 康弘 課長】
「一部の学校は45万7000円を超えているところがあるんですけど、だいたい(県内の私立高の)3分の2の学校は45万7000円以下ですね。授業料に関しては負担がなくなるということになります」
【加藤アナ】
「親の経済的負担が私立でも公立並みになるということですよね」
【野川アナ】
「そうなんです。今回は仕組みを「初心者」という人も含め一緒に学んでいきましょう。
今回拡充が検討されているのは「就学支援金」と言います。
まずは現状をおさえておきましょう。
すでに今年4月から一部の所得制限が撤廃され、国公立・私立を問わず少なくとも年間11万8800円の就学支援金が支給されるようになりました。
この支援金は「授業料」の支援として受け取ることができます。
ただ、私立の高校の授業料は11万8800円では足りませんので、年収590万円未満の世帯を目安にさらに上乗せし、上限を39万6000円とする支援金が設定されていました。
そんな中、来年度から何が変わるかというと私立の高校の支援金の上限額が「39万6000円」から「45万7000円」に引き上げられるんです。
これが1つ目のポイントです。
さらに…私立の高校に通う世帯には590万円の「所得制限」がありましたが、これが撤廃されまして、すべての世帯が拡充されるということが2つめの大きなポイントです。
岡野さん、2つの大きな変更点、分かっていただけましたか!?」
【岡野 唯 アナウンサー】
「基本的にみんなが受け取れるようになったということですよね。ただ、45万7000円の根拠が分からないです」
「親の経済的負担が私立でも公立並みになるということですよね」
【野川アナ】
「そうなんです。今回は仕組みを「初心者」という人も含め一緒に学んでいきましょう。
今回拡充が検討されているのは「就学支援金」と言います。
まずは現状をおさえておきましょう。
すでに今年4月から一部の所得制限が撤廃され、国公立・私立を問わず少なくとも年間11万8800円の就学支援金が支給されるようになりました。
この支援金は「授業料」の支援として受け取ることができます。
ただ、私立の高校の授業料は11万8800円では足りませんので、年収590万円未満の世帯を目安にさらに上乗せし、上限を39万6000円とする支援金が設定されていました。
そんな中、来年度から何が変わるかというと私立の高校の支援金の上限額が「39万6000円」から「45万7000円」に引き上げられるんです。
これが1つ目のポイントです。
さらに…私立の高校に通う世帯には590万円の「所得制限」がありましたが、これが撤廃されまして、すべての世帯が拡充されるということが2つめの大きなポイントです。
岡野さん、2つの大きな変更点、分かっていただけましたか!?」
【岡野 唯 アナウンサー】
「基本的にみんなが受け取れるようになったということですよね。ただ、45万7000円の根拠が分からないです」
【野川アナ】
「この45万7000円はあくまで全国の私立の高校の授業料の平均であって実際にはすべての高校の授業料が賄えるようになるわけではありません。
現状、広島県では国の支援に加えて年収350万円未満の世帯を目安に私立の高校の授業料などを最大60万円まで支給する独自の制度も設定されています。
ただ、私立の高校に通う世帯の支援は都道府県ごとに異なっていたので、とにかく国で教育の支援のラインを整えようとしています」
【辰已 麗 アナウンサー】
「そういうことなんですね!分かりました!公立高校はそのままですか?」
「この45万7000円はあくまで全国の私立の高校の授業料の平均であって実際にはすべての高校の授業料が賄えるようになるわけではありません。
現状、広島県では国の支援に加えて年収350万円未満の世帯を目安に私立の高校の授業料などを最大60万円まで支給する独自の制度も設定されています。
ただ、私立の高校に通う世帯の支援は都道府県ごとに異なっていたので、とにかく国で教育の支援のラインを整えようとしています」
【辰已 麗 アナウンサー】
「そういうことなんですね!分かりました!公立高校はそのままですか?」
【野川アナ】
「はい!国公立の高校に進学した場合は今まで通り、11万8800円で授業料は賄えますので支援金は来年度も変わりません。
今回の変更で、公立でも私立でもより多くの子どもたちに『選択肢』が広がることは間違いなさそうです」
【加藤アナ】
「学校の個性、良さがありますよね!お子様の意志で選びやすくなるということは良いことですね!」
【野川アナ】
「金銭的なハードルが下がったことで、広島市内の私立高校では追い風が吹きます」
「はい!国公立の高校に進学した場合は今まで通り、11万8800円で授業料は賄えますので支援金は来年度も変わりません。
今回の変更で、公立でも私立でもより多くの子どもたちに『選択肢』が広がることは間違いなさそうです」
【加藤アナ】
「学校の個性、良さがありますよね!お子様の意志で選びやすくなるということは良いことですね!」
【野川アナ】
「金銭的なハードルが下がったことで、広島市内の私立高校では追い風が吹きます」
来年度から男女共学になる比治山女子中学・高校です。
名称も比治山学園中学・高校に変わります。
出願初日、状況を見守る関係者たちに緊張感と期待感が入り交じっていました。
【比治山学園中学・高校 大林 秀則 校長】
「多くの人に出願してほしいですよ」
出願が本格化するのはこれからですが、すでに変化が見え始めています。
【比治山学園中学・高校 大林 秀則 校長】
「今年のほうがオープンスクールなどへの参加者数は2倍くらいになっているんじゃないかなと思います。本校が来年度から中高同時に共学化するということと、就学支援金の拡充が要因としてあるんじゃないかなと思います」
名称も比治山学園中学・高校に変わります。
出願初日、状況を見守る関係者たちに緊張感と期待感が入り交じっていました。
【比治山学園中学・高校 大林 秀則 校長】
「多くの人に出願してほしいですよ」
出願が本格化するのはこれからですが、すでに変化が見え始めています。
【比治山学園中学・高校 大林 秀則 校長】
「今年のほうがオープンスクールなどへの参加者数は2倍くらいになっているんじゃないかなと思います。本校が来年度から中高同時に共学化するということと、就学支援金の拡充が要因としてあるんじゃないかなと思います」
「共学化」のタイミングで来年度の就学支援金の拡充は追い風となっていますが…
【比治山学園中学・高校 大林 秀則 校長】
「少し足りないです。年間で言うと2万9000円の授業料は払ってもらわないといけないということになります」
来年度の新・比治山学園の年間の授業料は48万6000円、「完全な無償化」とはなりませんが金銭面のハードルが下がることは確かです。
【比治山学園中学・高校 大林 秀則 校長】
「本校があるこの近隣の子どもたちが男子も含めて、より遠くの学校に行かなくても比治山で学べるということころがこれまでと大きく違うし、それがオープンスクールなどへの参加者数が増えた大きな要因かなと思いますね」
その反面、この追い風を一過性のものにしてはいけないという危機感も滲みます。
【比治山学園中学・高校 大林 秀則 校長】
「いまの少子化の中で、今後私立の学校間でも教育内容の魅力化であったり施設・設備面の整備であったりそういうところも含めて、さらなる他校との差別化を求められるようになると思います。公私立問わず、学校の特色をより打ち出していかないと難しい時代になってきているのかなと思いますね」
【比治山学園中学・高校 大林 秀則 校長】
「少し足りないです。年間で言うと2万9000円の授業料は払ってもらわないといけないということになります」
来年度の新・比治山学園の年間の授業料は48万6000円、「完全な無償化」とはなりませんが金銭面のハードルが下がることは確かです。
【比治山学園中学・高校 大林 秀則 校長】
「本校があるこの近隣の子どもたちが男子も含めて、より遠くの学校に行かなくても比治山で学べるということころがこれまでと大きく違うし、それがオープンスクールなどへの参加者数が増えた大きな要因かなと思いますね」
その反面、この追い風を一過性のものにしてはいけないという危機感も滲みます。
【比治山学園中学・高校 大林 秀則 校長】
「いまの少子化の中で、今後私立の学校間でも教育内容の魅力化であったり施設・設備面の整備であったりそういうところも含めて、さらなる他校との差別化を求められるようになると思います。公私立問わず、学校の特色をより打ち出していかないと難しい時代になってきているのかなと思いますね」
【岡野アナ】
「公立を含めた垣根を超えた学校間の競争が激しくなりそうですね」
【野川アナ】
「そうですね。特に高校側は公立を含め独自色や売りをアピールすることが求められていきそうです。
広島県内の高校受験の縮図はどう変化していくんでしょうか…。エキスパートに聞きました」
「公立を含めた垣根を超えた学校間の競争が激しくなりそうですね」
【野川アナ】
「そうですね。特に高校側は公立を含め独自色や売りをアピールすることが求められていきそうです。
広島県内の高校受験の縮図はどう変化していくんでしょうか…。エキスパートに聞きました」
【長井ゼミハンス 松本 一明 先生】
「正直、話題になっているところまでは、生徒も保護者も言ってきてくれていないので、盛り上がっているかと言われるとちょっと分からないなというところではありますね。二極化していると思うんですよ。中学受験をされる人は中学受験に向けて、中学受験をしない子は公立高校を目指すという…」
長井ゼミハンスの松本一明先生。
広島県内では親世代も含め、中学受験で中高一貫校に進まない場合、公立の中学校から公立の高校に進学する流れがやはり根強いと分析します。
【長井ゼミハンス 松本 一明 先生】
「広島県で考えたら公立志向が強いかなと思います。すぐすぐに私立への流れというのが来るというのは思わない。限定的なんじゃないかなという印象ですね」
「正直、話題になっているところまでは、生徒も保護者も言ってきてくれていないので、盛り上がっているかと言われるとちょっと分からないなというところではありますね。二極化していると思うんですよ。中学受験をされる人は中学受験に向けて、中学受験をしない子は公立高校を目指すという…」
長井ゼミハンスの松本一明先生。
広島県内では親世代も含め、中学受験で中高一貫校に進まない場合、公立の中学校から公立の高校に進学する流れがやはり根強いと分析します。
【長井ゼミハンス 松本 一明 先生】
「広島県で考えたら公立志向が強いかなと思います。すぐすぐに私立への流れというのが来るというのは思わない。限定的なんじゃないかなという印象ですね」
【野川アナ】
「高校受験が本格化するのは年明け以降です。
改めて来年春からの変更点を整理しますと、私立高校の授業料の支援金が上がります!所得制限が私立高校でも撤廃されます。
実際に始まってみないと県内の「高校無償化」の波及効果は分からないんですが、私立高校に通う金銭的な不安が減り、進路の可能性が広がる点は間違いなくプラスかなと感じます」
「高校受験が本格化するのは年明け以降です。
改めて来年春からの変更点を整理しますと、私立高校の授業料の支援金が上がります!所得制限が私立高校でも撤廃されます。
実際に始まってみないと県内の「高校無償化」の波及効果は分からないんですが、私立高校に通う金銭的な不安が減り、進路の可能性が広がる点は間違いなくプラスかなと感じます」
