ガソリン価格「毎日のことだから…」 暫定税率廃止で「値ごろ感?」店頭価格にどう影響? 広島で取材

11/26(水) 18:40

あす27日から、ガソリン価格をおさえるための補助金が「さらに」増額されます。
暫定税率の廃止に向けた動きですが、実際の店頭価格にはどう影響するのでしょうか?広島で取材しました。





きのう、衆議院を通過したガソリンの暫定税率を年内で廃止する法案…。

暫定税率とは、1974年に道路整備の財源を確保するために導入されたもので、ガソリンにかかる「揮発油税」と「地方揮発油税」に1リットル当たり25.1円を上乗せする形で課されてきましたが、これが廃止されることになっています。

【辰已アナ】
「午前11時前、乗用車、物流のトラックなど多くの車が行き交っています。そんな中でガソリン価格、みなさんはどのように感じているのでしょうか」

広島市内のガソリンスタンドでは…

【通勤で利用】
「(Q最近のガソリン価格は?)「高いですけど気持ち安くなってきたのかなと」

【毎日車を利用】
「(Qきょうは?)クーポン利用して1リットル当たり151円。(前回は)160円くらいだったのでこのくらいだったら助かる」

【月に2回ほど給油】
「(Qクーポンの存在は大きい?)「きょうは10円引きだったので結構大きいなと」

【週3日ほど車を利用】
「(Q暫定税率が廃止されるが)廃止して道路整備に影響がなければ私たちはすごく嬉しい」

ガソリン価格の引き下げに期待が集まるなか、政府は暫定税率分の25.1円が一気に下がることで生じる急激な価格変動を防ぐため、段階的な補助金の増額で価格が徐々に下がるように調整を進めています。

あす27日からは補助金が5円増え、1リットルあたり「20円」が「元売りに」支給されます。

こうした中、県内のガソリンスタンド関係者からは、販売価格についてさまざまな声が聞かれました。

「明日から一気に5円店頭価格が下がるということにはならない」
「補助金が増額されても店頭価格にどれほどタイムリーに反映できるかは店舗によって異なる」
「これまでもクーポンでの値引きなど企業努力でなるべく安く価格を設定してきた原油価格や為替の影響で仕入れ値の下がり幅も思ったほどではなく、どこまで店頭価格がさらに下がってみえるかはわからない」

【辰巳アナがスタジオで補足解説】

まずは改めて私たち消費者にガソリンが届くまでの流れです。

ガソリンをつくる「石油精製業者」など「元売り」からガソリンスタンドが仕入れて私たちに販売されます。

今回ガソリンの補助金は1リットルあたり5円増えて、合計20円が「元売り」に支給されます。

これによりガソリンスタンドは基本的にはこれまでより5円安く仕入れることができ、店頭価格も下がる見込みではありますが…消費者のみなさんが明日からすぐ5円安い価格でガソリンを手に入れられるわけではありません。

どういうことかというと…まず、ガソリンスタンドは明日から1リットル当たり20円の補助が反映された額で仕入れられますが、多くの店舗では補助金が増える前の高い価格で仕入れた在庫がまだ残っているんです。

そのため、店頭価格がすぐに下がるわけではなく、古い在庫がなくなるまではガソリンスタンドがそれぞれ店頭価格を設定していくことになります。

その他、ガソリンスタンドによって仕入れのタイミング、つまりタンクローリーが来る頻度も違うのでいつから新しい補助額のガソリンが入るのかこれによってもタイミングは異なります。

そして、もうひとつ、ガソリンの価格は元売りに入ってくる「原油価格」や「為替」の動向などの影響も受けるため必ずしも補助金の価格がそのまま店頭価格に反映されるわけではありませんのでそのあたりも理解する必要があります。