最新の冷凍自販機 三次元冷凍技術でおいしさキープ!賞味期限が迫った商品を販売、フードロスに貢献 広島

10/21(火) 13:24

「ひろしま満点ママ!!」から、気になる広島の情報を紹介するコーナー。
今回は、最新の技術を使った冷凍自販機です。

(野川 諭生 アナウンサー)
「おっ!見つけましたよ!これ!『フローズンステーション』ですから、これ、『冷凍の自動販売機』ですよね。あら、ちょっと美味しそう。幻のシュークリーム!僕ね、ちょっとシュークリーム、大好きなんですよ!」

(野川アナ)
「もう一個ある。あら?これはパンですよね。あんマーガリン!そして、真ん中あたり行くと、これはエビグラタン!その下は、巻きずし!どういうことですか?いや、自動販売機というと、飲み物であれば飲み物だけとか、まあ、ちょこっとスナックを買える部分があったりすることもありますけど、ジャンルがバラバラですよ!」

今回訪れたのは、広島市佐伯区五月が丘にある住宅地の一画。
ここに、地域もジャンルも違う、飲食店の商品が集まったユニークな冷凍自販機があります。
商品の冷凍を手掛ける会社の方に、詳しいお話を伺いました。

(野川アナ)
「こちらで作られているというわけではないんですか?」
(フリーズコネクト 屋根中 昌之さん)
「弊社は、商品を持っておりませんので、食品企業様から商品をお預かりしまして、こちらの施設(冷凍自販機)で、急速冷凍をかけて、この自販機で展開させていただいております」

特別に、冷凍自販機の中を見せてもらうことに!

(野川アナ)
「おー!これ冷気?」
(屋根中さん)
「そうですね。全てマイナス22度で設定されています。一応中身が、こういう形で、商品は10商品、入るようになっています」

(野川アナ)
「ちなみに、ここに今並んでいるのは何ですか?」
(屋根中さん)
「こちらが宮島のコッペパンで、勝谷菓子パン舗さんの『たっぷりカスタード』、コッペパンになります」

(野川アナ)
「家庭用の冷凍庫のイメージだと、こんなものも冷凍できるんだっていう…」
(屋根中さん)
「家庭用の冷凍庫でやると、やっぱり品質が落ちたりとか、臭いがあったりとかするんですけど、弊社の3D凍結でやると、品質を維持したまま、そして、電子レンジでレンジアップすることによって、ふわふわ食感のコッペパンが食べられることに成功しております」

こちらは、最近ラインナップに加わった、人気の巻き寿司。
お米、海苔、各種具材と、それぞれ質感の違う食材が冷凍されています。
さっそく解凍して、いただきました。

(屋根中さん)
「高品質な冷凍でやったので、見た目も品質も間違いなく変わってないと思います」

(野川アナ)
「いただきます。とっても、良いです!とはいえ、冷凍した感じがどこかに残るのかなと思っていたんですけど、お米の粒もしっかりしてますし、具材も、ふわふわしているものはふわふわしているままだし、きゅうりのような、シャキッとした食感が魅力のものは、シャキッとしているんですよね」
(屋根中さん)
「そうですね。はい」
(野川アナ)
「とってもなんか不思議な感じがします」
(屋根中さん)
「はい。これが3D凍結の技術です」
(野川アナ)
「すごいです!そのまま固めて、そのまま解き放った感じがしました!」

3D凍結とはいったいどんな冷凍技術なのか!?
作業現場へと案内してもらいました!

(野川アナ)
「こちらですか?」
(屋根中さん)
「はい、こちらが3Dフリーザーという急速冷凍機になっています」
(野川アナ)
「すごい!ちゃんと、3Dフリーザーって書いてありますけど、なんか見た目は、ちょっとだけ未来の冷凍庫みたいな…」
(屋根中さん)
「そうですね」
(野川アナ)
「ちょっと厳重な感じがしますね」
(屋根中さん)
「そうですね。この今 マイナス43度になっていまして、やっぱり扉がしっかりしてないと冷気が漏れてしまいますので、そういった意味で頑丈な扉になっています」

今回、急速冷凍するのは、つくりたての「ぬれおはぎ」。
この特殊な冷凍機に入れると1時間ほどで、カチコチに凍ってしまうそうです。
このように食品に直接、冷気をあてて凍らせていきます。
水分の多い食品ですが乾燥しないのでしょうか?

(屋根中さん)
「この3Dフリーザーという急速冷凍機は、高湿度な冷気を一気にあてますので、乾燥も防いで品質を維持するというような仕組みになっています」

従来の方法では、乾燥した冷気を高速で、吹きつけて冷凍するため、食品の水分や、旨み成分が失われてしまうとのこと。

一方、こちらの特殊冷凍機で行う3D凍結では、高湿度の冷気が、食品をあらゆる角度から立体的に包み込み、均一に急速冷凍するため、食品の水分や旨みを逃さないそうです。

(野川アナ)
「例えば、冷蔵でしか届けられなかったものが、この技術で、より遠くまで行けるようになりますよね」

(屋根中さん)
「そうですね。賞味期限が3ヶ月、半年と、長いこと実現できるので、本当に極端な話、海外にも進出も可能ということになっています」

屋根中さん曰く、失敗知らずの冷凍機!
野菜やフルーツ、ごはんものに、総菜、汁物まで、品質を落とさず冷凍できるということです。
中でもお薦めは、自販機でも販売している、コッペパン。

(野川アナ)
「おっ!パンがね、ふわふわです!いただきます!」
「うん!パンは ふわふわしていて、なんか、とても先ほどまで冷凍されていたと思えないです。冷凍したパンって、普通、ちょっとパサパサっとしてしまうところありますけど、おいしいですね!」
(屋根中さん)
「ふわふわ食感というのがこのパンの大きな特徴なので、これも3D凍結の技術です」
(野川アナ)
「冷凍したんだったらこうなっているよなっていうイメージと、全くかけ離れたところの食感、触感っていうか触る感じもそうですし、食べた時の感じもそうですけど、ちょっとなんか革命が起きましたね。不思議な感じです。美味しいです!」
(屋根中さん)
「ありがとうございます!」

さらに、食品の品質を落とさないからこその、メリットが・・・!

(屋根中さん)
「こちらにありますようなサステナブルフードを展開していきたい。商品自体が規格外、形が不揃いだったりとか、そういったものを弊社で買い取らせていただきまして、当日急速冷凍をかけまして、賞味期限を延長させてもらって、それに成功しているというような商品です」

賞味期限が迫ったカステラを定価の半額でお得に買うことも。
最新の冷凍技術はフードロスの削減にも貢献しているようです。

(野川アナ)
「品質をしっかりギュッと冷凍して、閉じ込めて、今ここで出していらっしゃるかと思うんですけど。それにしてもこれ半額と思い切りましたね?」
(屋根中さん)
「そうですね。やはり地域の方々に、まず、この3D凍結の技術を知っていただくっていうのがひとつの目的でありますし、こういったフードロスの商品を購入される方も社会貢献のひとつの取り組みになりますので、低価格で提供することを弊社は心掛けております」