10.10.24(日)  「前線」+「台風」=「大雨」!!


先週、奄美大島で記録的な豪雨となりました。
名瀬のアメダスでは、20日23時30分までの24時間で648ミリの豪雨を記録。
これは観測史上最大の雨量となりました。
10月1ヶ月の平均雨量が240ミリあまりですから、いかにすごかったかということです。
結局今回の降り始めからの雨の量は800ミリを超えています…
また奄美市住用(すみよう)では20日13時までの1時間の雨量が131ミリ…
猛烈な雨だったと思われます。

今回の雨の原因は「前線」と「台風」!!
「前線」+「台風」=「大雨」!!
この公式は私たち気象に携わる者にとっての“公式”みたいなものです。

広島県でも2006年の9月に「前線」+「台風」=「大雨」が発生!!
この時は広島市の北部を中心に大雨が降り、1人が亡くなられ1人が行方不明になりました…


「前線」は、暖かい空気冷たい空気がぶつかるところにあります。
言ってみれば、暖かい空気冷たい空気おしくらまんじゅうが“前線”といった感じでしょうか?

20日の天気図を用意しました。
黄色い◯で囲まれているところが奄美大島です。
日本列島では基本的に、もう“秋”または“冬”の冷たい空気に入れ換わっています。
高気圧の縁を通ってかなり冷たい空気が前線に流れ込みました。
一方で南からは台風などからかなり暖かく湿った空気が前線に向けて流れ込んだのです。
この結果、前線活動がかなり活発となり、奄美大島に大雨を降らせたのです…

どうやら広島県では今年は大雨のシーズンは終わったようですが、
現在台風14号が日本を伺っています。
おそらく日本の南海上を通って東日本の沖に進む模様…
ただ今回も太平洋沿岸などで大雨になるかもしれません。

地球温暖化などで日本の南海上では気温や海水面の温度が上がり、
かなり暖かく湿った空気が日本に入りやすい流れになっています。
こんな状況で上空に寒気などが入った場合、
“大雨”“激しい雷雨”“竜巻・突風”などかなり激しい気象現象が発生するおそれがありますし、
実際増えているような傾向があります…

くれぐれも「TSS天気予報」をこまめにチェックして、最新情報を確認していただければと思います
(hadaken)

   
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