ティーズカンパニー 株式会社(広島県)
誰でも運転できる!夢のボートに込められた思い
広島市内の自動車販売店に並ぶ不思議な“船”。実はこれ、免許不要で子どもでも操縦できる「ミニタグボート」。生み出したのは、幼い頃から海に魅せられたひとりの男性。北海道で出会った“免許不要の船”をきっかけに、「小さく、安全で誰でも乗れる船を作りたい」という夢が動き出します。しかし造船所探しは難航。そんな中、父の縁で出会った職人との挑戦が始まりました。模型づくりから試作、そして海での検証を重ね、ついに完成した「アンディ」。その想いは絵本となり全国へ広がり始めます。今回は、“海と人をつなぐ小さな発明”のそ~だったのか!に迫ります。


自動車販売店「ティーズカンパニー」がつくったのは、誰でも運転することができるミニタグボート。きっかけは、社長の塚本雅彦さんが5年前、義理の両親とともに訪れた北海道・洞爺湖で乗ったエンジン付きのスワンボート。体力のない人でも、免許がなくても運転できるボートだったのです。これまでも、プレジャーボートでお客さんをクルージングに誘い、海の魅力を伝え続けていた塚本さんは、新たなアクティビティーをつくるため、免許不要の条件である全長3メートル未満でエンジン2馬力未満の安全で誰でも乗れる船をつくることを決意したのです。造船所に力を借り、体重100キロを超える人が乗ってもびくともしない第1号艇が完成。何度も海での検証を繰り返し、ついに2024年、ミニタグボート「アンディ」が誕生したのです。


カンパニーが次に挑んだのは、「アンディ」が主人公の絵本。ストーリーは塚本さん自身が執筆。挿絵はデザイナーの友人に依頼し、レイアウトにも徹底的にこだわりました。塚本さんは広島市や江田島市の教育委員会などに絵本800冊以上を寄贈。子どもたちに無料で届けました。さらに、ナレーション付き動画も動画投稿サイトで公開し、誰もが物語に触れられるようにしたのです。この絵本の思いに共感した神家さんは、絵本を1000冊購入し、地域の子どもたちへ届けるプロジェクトを開始。さらに「アンディ」を迎え入れ、小学校や幼稚園へトレーラーで運び、海がない場所でも絵本と実物の船で海の感動を届けていて、船に乗って浜辺に鳥居が立つ神社を参拝する計画も立てているのです。