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2019年02月13日(水)
子どもの反抗 うまく付き合うには?
 子どもの反抗的な態度にイライラさせられることはありませんか。子どもを頭ごなしに叱りつけてしまって反省したり、親の想いが伝わらずもどかしく思ったり、子育てはいつも手探りです。
 そこで今回は、子どもの反抗について、公益社団法人 学校教育開発研究所、代表理事の栗原慎二先生にお話をお聞きしました。

子どもの反抗的な態度が目につきます 反抗期なのでしょうか?
 幼かった我が子が成長するにつれて、「親に反抗するようになった」「言うことを聞かなくなった」など、親は戸惑いや不満を感じるようになります。
 小学校3~4年生はいわゆる『ギャングエイジ』。親の指示、サポートの中にいた子どもが親を離れ、同年代の仲間とやりたいことを見つけて楽しく過ごし始めます。愛着の対象は親から友達に変わり、自分たちだけの秘密を作ったり、それを守ってくれる人が親以外にいることを知りながら成長していきます。

「言うことを聞かなくなる、イコール、悪い子になった。こういう風に考えがちですが、子どもが自分の考えで動けるまでに成長したのだと考えるべきでしょう。親への反抗は成長の証。全く心配いりません」(栗原先生)
親への反抗的な態度は、イヤなことをイヤと伝えられる主体性が育っていることの証拠だと言われれば、少しほっとしますね。
 この時期の子育てで大切なことは、親の言うことを聞かせることではないと、栗原先生は話されます。

親の正論よりまず、子どもの気持ちを大切に
「親が子どもに言うことを聞くよう要求し続けると、子どもは『言うことを聞かないと愛されない』と感じる人間に育っていきます」(栗原先生)
 親から愛されたいために、子どもは親の言葉に従順に従おうとします。しかし、「言うことを聞きなさい」と言われ続けた子どもは大きなストレスを感じています。家では良い子と思っていた我が子が、学校の先生やお友達の親から聞く現実とあまりに違って驚いたという話は、家でのストレスが外で爆発していることが多いそうです。

 子育てがうまく行っていないという相談は、言うことを聞かせようとし過ぎている親が多いと栗原先生は分析されています。
 親だから。子どもを愛しているから。だから、正しいことを言って聞かせたい。行き過ぎた愛情は子どもを縛り、子どもの問題行動として現れます。

 栗原先生は、親の役割を野球のキャッチャーにたとえて説明されます。
 親は子どもの投げる球を受けとめるだけ。変なボールが来たら、子どもに『今のボールは少し変だったよ。ちゃんと投げてね』と返します。親はキャッチャーとして子どもの投げる球を受けとめるのが役目です。親が子どもに向かって正論と言う名の剛速球を投げるピッチャーになってはならないことを改めて感じます。

愛情、上手に伝えられていますか?
 自分が出来なかったことを子どもにはやらせたい。やらせてあげたい。そう考えた結果、親の希望が子どもに押し付けられ、それを聞かない子どもには「どうして言うことを聞かないの?」と言ってしまったりします。
 どの親も子どもを愛しています。愛情があるからこそ、子どもにはこうなって欲しい、こういう人生を歩めれば幸せになれる、と考えてしまいます。

 ただし、問題は、子どもが親の思いを愛情と感じているかどうかです。
「あれをやりなさい」「こういうふうにしなさい」と押し付ける言葉から、子どもは親の愛情を感じることはできません。愛情はきちんと伝わらなくてはならないのです。

「例えば、旦那さんが黙ってご飯を食べている。美味しいとも言ってくれない。愛されていると感じますか? 美味しいね、いつもご飯を作ってくれてありがとう、大変だろうからたまには外に食事に行こうか、などと声をかけてもらえれば感謝されていることは伝わるし、愛情も感じますよね。子どもに対しても愛情が伝わらなくては意味がないのです」(栗原先生)

 自分の主張が前面に出れば相手への理解は進みません。人間関係も崩れます。大人同士であれば適当にやり過ごすことができますが、子どもは親から逃げられないのです。



パーソナリティの形成には子ども時代の関わり方が重要
 子どもの言葉に対して、あなたはどんな対応をしているでしょうか。二つの例で見てみましょう。

【例1】
子「今日はちょっとしんどいな」
親「なに、疲れたなんて言っているの?早く宿題を済ませてしまいなさい!」
子「・・・」

【例2】
子「今日はちょっとしんどいな」
親「どうしてしんどいの?」
子「今日はマラソン大会の練習があって少し疲れちゃった」
親「それなら今夜は早く休まないとね」
子「うん。でも、宿題があるからそれだけはやっておかないと」

 【例1】のように言われた子どもは『世界は自分の悩みに答えてくれない』という認識を持ち、周りは理解しない人、自分は理解されない人、と感じるようになります。何を言っても無駄という体験は繰り返される人間関係の中で強化され、歪んだパーソナリティとして形成されていきます。

 【例2】では、親の『宿題をさせたい』という要求より、子どもの発言に対する関心を口にしています。子どもは自分がしんどいと思っていることを親に伝え、労われることで愛情を受けとめます。愛情を受けて、子どもなりに『宿題だけはやっておこう』という考えも生まれやすくなります。
(しんどいことを言い訳にすれば宿題をしなくて良いという誤った考えになってきたら、親は『最近、変なボールが来ているよ』と声をかけるべきなのでしょう。)
 反抗をただ押さえつける一方の子育ては『I’m not OK, You are OK』の状況を生み、自分は常に間違っているという暗黙のメッセージを子どもに植えつけます。そうなると、自分に対して自信を持てず、環境に対して嫌と言えない人間になります。
 安定的なパーソナリティを育て、『I am OK, You are OK』と感じる人間に育っていくためには親はどのように接していけば良いのでしょうか。

子どものことを面白がって見守ろう
 栗原先生は、親の心構えとして「面白がること」を挙げられます。
 基本的には子どもを全部認めていくスタンスで、「それ、面白いかもね」と言ってあげることが子どもの自尊感情を育てます。自分は世界に受け入れられているという思いが安定したパーソナリティを形成するのだそうです。
 思春期になるとアイデンティティの模索が始まります。親から受け入れられながら「そうだ、それでいいんだよ」と言ってもらえて、子どもは自分について「そうだ、これでいいんだ」と自信を持って生きていける大人になって行きます。

 そのためには親が子どもを“正しく”理解していることが条件です。このことを栗原先生はユニークなたとえ話で説明されました。
「私が野球のバッティングをしている選手に向かって『そうだ、それでいいんだ』と言ったところで『何言ってんだ、このおっさん?』と思われるでしょうが(笑)、そこにイチローが来て『そうだ、それでいいんだ』と言えば、選手にはすごい自信になるでしょう? そういうことです。普段、親が自分のことをよく理解してくれていると思えば、親の一言はすごい力になる」(栗原先生)
 これからの子育てで色々な場面に遭遇するでしょう。びっくりするような服装をしたり、気になる行動をしたりするかも知れません。
 そんなときはまず、「どうして?」と聞いてみてください。子どもなりに模索したり、挑戦したりしています。親とは違う考えや行動を本当に面白いと思えるかどうか。理解した上で面白がって応援できれば、子どもは自信を持って前に進んでいけるでしょう。

栗原 慎二(くりはら しんじ)先生

公益社団法人 学校教育開発研究所 代表理事
広島大学大学院教育学研究科教授
日本学校教育相談学会会長

公益社団法人 学校教育開発研究所
広島市中区幟町3番1号
TEL 082-211-1030

学校教育開発研究所(AISES)は公益社団法人として内閣府より認定を受けた団体です。
いじめ・不登校等の学校・教育に関する悩み、発達障害や学習障害を抱える子どもの学習支援やスキルトレーニング,また,子育て相談、カウンセリングなどを行っています。

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