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2018年02月02日(金)
なかなか背が伸びない~子どもの身長へのお悩み
小学生の保護者から寄せられる子どもの身体について、「なかなか身長が伸びないこと」との悩みがよく寄せられます。子どもの成長と、知っておきたいことについて、みやがわ小児科医院の宮河真一郎先生に聞きました。

成長曲線をつけて、身長の変化の観察を
 人は身長約50cmで生まれ、1歳で約75cm、4歳で約100cmになり、幼児の間は年間5〜6cm伸びます。思春期が訪れる頃(男子11歳・女子10歳頃)から身長はぐんと伸びて、その後だんだん伸びなくなって止まります。日本人の最終平均身長は、男性170cm、女性158cmくらいです。
 身長に関わる因子は、遺伝的なもの、お腹の中にいる時の環境、生後の栄養や生活などの環境、そしてホルモンなどです。胎児の時の成長不良(在胎週数に比べて出生体重が低い)に関しては、出生時に医師から所見を伝えられているケースもあると思います。
 子どもの成長を観察するには〝点〟ではなく〝線〟で見ることが重要です。成長曲線は、母子手帳にも付いているし、インターネットなどからもダウンロードできます。学校の定期検診の結果などを記して、変化に着目してください。

みやがわ小児科医院のHPからもダウンロードできます。
http://miyagawashounika.jp/services/index.html

 子どもの身長の伸びが標準的な範囲( -2.0SDから +2.0SD )を大きく外れていなければ、通常はあまり問題ありません。しかし平均身長との差が大きい場合(下図A・B)や、身長の伸びが悪くなっている場合(下図C)には、病気が原因のこともあります。また逆に、成長曲線より上に大きく外れていたり、急に身長が伸びすぎる場合は「大きくなるのはいいこと」と見過ごしがちですが、思春期早発症などの病気の可能性もあります。また身長が伸びているのに体重が増えていない時にも注意が必要です。
 広島市などの教育現場では、成長に関して注意が必要な場合、成長曲線の記録とともに、専門医の受診を勧めるようになりました。成長障害の原因を調査することで、脳腫瘍や心臓などの主要臓器の病気や甲状腺疾患が見つかることもありますので、要検査と言われた場合はもちろん、そうでなくても気になることがあれば早めに検査することが大切です。
日本小児内分泌学会HPより

手のレントゲン写真で「骨年齢」を診断可能
 子どもの成長について受診されると、生まれたときの状況や、家族を含めた病歴の聞き取り、成長曲線の検証、採血によるホルモンの検査のほか、手のレントゲンを撮ることがあります。実際の年齢だけではない、体の成熟度が、この「骨年齢」によって判断できます。
 下の写真のように、成長段階の子どものうちは、指の付け根の関節の間が開いています。この感覚が徐々に狭まり、完全に指の骨と密接すると、骨はそれ以上成長しません。手のレントゲンを診て、年齢に比べ背が低くても、まだ骨年齢も低ければ、成長がゆっくりの〝おくて〟であり、まだ成長する余地があるということなので、もう少し成長を見守っても大丈夫という判断ができます。逆に、骨年齢の成熟も進んでいれば、自然な成長はもうあまり期待できないということになります。
成長ホルモンによる治療など
 成長障害は原因によって、治療できるものと治療が難しいものがありますが、成長ホルモンや甲状腺ホルモンが不足している場合、あるいは栄養障害や心理的なものは、適切な治療を行うことにより、正常な身長に近づけることができます。
 成長ホルモンによる治療は、口から飲むと消化管の中で分解されてしまうため、今のところ注射する方法しかありません。また、目標とする身長に近づくまで、毎日、何年にもわたって根気よく注射を続けることが必要です。最近は幸いなことに、使い方が簡単で、安全・正確に注射できる器具が開発されていますから、自宅で保護者あるいはお子さん自身が安心して注射することができるようになりました。
 成長ホルモンによる治療は、適切な時期に開始すれば大きな治療効果が期待できます。しかし前項でも触れたように、思春期を過ぎて骨端線が固まってしまってからでは、効果は期待できません。悩んでいるのなら早めに、骨年齢が成熟しきる前に、まずは気軽に相談していただければと思います。


宮河 真一郎(みやがわ・しんいちろう)

みやがわ小児科医院 医師
医学博士、日本小児科学会認定医/専門医、認定小児科指導医、地域総合小児医療認定医、「子どもの心」相談医

小児内分泌学会 評議員、日本糖尿病学会、日本マススクリーニング学会、日本新生児成育医学会、周産期新生児学会、日本小児感染免疫学会、日本小児科医会 所属

みやがわ小児科医院
廿日市市本町5-12
0829-31-1703

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