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本格的な冬前に見直したい!高学年通学路の安全チェック


朝晩の空気にひんやりとした冷たさを感じるようになると、登下校の景色も少しずつ変わってきます。夕暮れが早まり、通学路は思いのほか暗く、人も車も見えにくくなる季節。
毎日を何気なく歩いている「いつもの道」こそ、冬を前に一度立ち止まって見直してみたいものです。高学年の子どもは行動範囲が広がり、自立も進む時期。だからこそ、“自分で安全を考える力”を育てる絶好のタイミングでもあります。

登下校時刻が変わる冬前の“薄暮時間帯”リスクとは


11月を過ぎると、下校時間の16〜17時台はすでに薄暗くなり、車から子どもの姿が見えにくくなります。実際、交通事故の発生率はこの時間帯に高く、警察庁の統計でも「薄暮時」は年間を通じて注意が呼びかけられています。地域によっては街灯が少ない通学路や、車の抜け道になっている細い道もあります。まずは今の時間帯の明るさを一緒に確かめてみましょう。
「この交差点、夕方は暗くない?」「車、こっちからも来るね」。そんな小さな会話が、子どもの“見る力・考える力”を養います。いつも通る道を、あらためて夕方の目線で歩いてみる。それが安全チェックの第一歩です。

「見える自分」にスイッチを!服装と反射材の力


明るい色の服や反射材(リフレクター)は、命を守る最もシンプルなツールです。データによると、反射材をつけている人は、つけていない人よりも約2倍早く車のライトに照らされて見つけられるといいます。特に高学年の子どもは「ダサい」「友だちにからかわれそう」とためらうこともありますが、「カッコよく光る=かっこいい安全スタイル」と、ポジティブに捉え直すことが大切です。反射材付きのリュックベルトや靴、ヘルメット、キーホルダーなら自然に取り入れられます。
また、夕方の外出時はライトを点ける習慣を。自転車のハンドルライトや腕バンド型のLEDライトなど、「自分が光る」仕組みを味方につけましょう。

下校後や遊び時間帯にも注意。油断が招く交差点トラブル


「学校の行き帰りだけ気をつけていれば大丈夫」。そう思いがちですが、実は事故が起きやすいのは放課後や遊び帰りの時間帯でもあります。政府の調査では、小中学生の交通事故の多くが「登下校中」と「15〜17時台」に集中しています。特に高学年になると、自転車を使う機会が増え、歩行者から自転車利用者へとリスクの形も変わります。
交差点では「横断歩道の前で止まる」「左右を確認してから進む」「手を挙げて渡る」など、基本動作を改めて確認しましょう。
また、友だちとの帰り道でふざけて走り出すなど、油断が事故を招くこともあります。
「急がず・焦らず・まっすぐ帰る」。親が言葉にして伝え続けることで、日々の行動に定着していきます。

家庭と地域で守る“声かけ”で安全の輪を


安全対策は、家庭だけではなく地域全体で支えるものです。親として、毎朝のひと声ルーティンをはじめてはいかがでしょうか。
「反射材つけた?」「ひも、ぶら下がってない?」「渡る前に止まるんだよ」
短い言葉でも、繰り返されることで子どもの意識は確実に育ちます。
また、冬の服装は暗い色が多くなりがち。視認性の高い明るい色や反射付きのアウターを選ぶと安心です。学校通信や地域の掲示板で「暗い交差点」「見通しの悪い場所」などを共有するのも有効です。行政の通学路点検情報や防犯マップを確認すれば、家庭では気づけなかったリスクも見えてきます。

本格的な冬を前に「親子で歩く日」を設けよう


11月は、季節が変わるだけでなく、日常のリズムも少しずつ変わる月です。子どもが毎日使う通学路を、親子で一緒に歩いてみるなど、それだけで、道の段差や暗がり、車の流れ、子どもの歩き方が見えてきます。
“見えない危険”を“見える安全”に変えるのは、ほんの少しの関心と会話、そして習慣です。本格的に寒くなる前のいまこそ、通学路の安全を家族で見直すチャンス。季節の移り変わりを感じながら、安心して歩ける道を、親子で育てていきましょう。

秋ならではの読書タイミングを親子で楽しむヒント


秋の空気がより冷たくなり、家の中で過ごす時間が増えるこの季節。自然と「本を読みたい」と感じる人が増えます。実は、秋という季節は“集中力を高める条件”がいくつも重なる時期でもあります。勉強や読書に向く理由を、科学的・心理的な観点から少しのぞいてみましょう。親子で楽しむ読書時間を、より豊かにするヒントもあわせて紹介します。

秋の夜長がもたらす集中のリズム


「秋の夜長」という言葉には、単に夜が長いという意味以上の魅力があります。日照時間が短くなり、気温も下がるこの季節、人の体内リズムは静のモードへと切り替わっていきます。夏のように外出やイベントで気持ちが外へ向かうのではなく、落ち着いた時間を過ごしたくなる。これは、メラトニンというホルモンの分泌と関係しています。メラトニンは睡眠の質や体内時計を整える物質で、暗くなる時間が早いほど自然に分泌が促されます。夜のリズムが整うと、心も穏やかに、集中しやすくなるのです。

つまり、秋の環境そのものが「深く集中する夜」をつくってくれます。子どもたちが宿題や読書に向きやすいといわれるのは、理にかなった季節反応ともいえます。

読書が育てる“集中の筋肉”


読書の時間は、脳にとってのトレーニングの時間でもあります。文字を追いながら意味を理解し、登場人物の心情を想像し、物語全体の構造をつかむ。この一連の作業は、脳のさまざまな領域を同時に使う複雑な行為です。

読書を重ねることで、集中力の持続時間が自然と伸び、思考を深める力も育ちます。
特に小学校高学年は、抽象的な思考が発達しはじめる時期。物語の裏側を考えたり、登場人物の気持ちを推測したりといった「読解の深み」を楽しめるようになります。
この時期に読書を習慣にしておくことは、将来の学習力や表現力の土台を築くうえで、大きな意味を持ちます。また、読書は「言葉の力を養い、思考や感性を豊かにする基礎的な営み」と位置づけられています。つまり、読書は単なる趣味ではなく、集中力や思考力を育てる「心の筋トレ」なのです。

秋の情景が想像力を刺激する


秋が読書に向く理由は、環境リズムだけではありません。

この季節は五感を刺激する素材が豊富。赤や黄に色づく木々、夕暮れの光、冷たい空気、虫の声。こうした自然の変化は、子どもの感性を強く刺激します。例えば、秋を舞台にした物語や、自然をテーマにした詩を読むと、子どもたちは自分の体験と重ね合わせながらイメージをふくらませます。「この景色、見たことあるなぁ」「この匂い、今日の帰り道と同じだなぁ」。そんな共感が、読書体験を生きた感覚として定着させるのです。

読書の内容を親子で語り合うこともおすすめです。「この主人公なら、どんな気持ちだったと思う?」と問いかけたり、「この場面、自分ならどうする?」と話し合うことで、子どもの内面を引き出すきっかけにもなります。
読書は、感性を共有し、親子の心を近づけるコミュニケーションの時間にもなり得ます。

集中を深める読書環境づくり


せっかくの読書の秋。少しの工夫で読書の質を高めることができます。いくつかの例を紹介しましょう。

・照明はやや暖色系に――目に優しく、心を落ち着ける効果があります。
・音の演出を意識――テレビを消し、静かな環境を。虫の声や自然音のBGMも集中を助けます。
・短時間でも決まった時間に読む――「夜9時からの10分読書」など、習慣化がポイントです。
・読後の感想を共有する。――本の内容を口に出して話すことで、記憶が定着しやすくなります。

さらに、読む姿勢を大切にするのもコツです。背筋を伸ばし、足を地面につけて座ると、呼吸が安定し、集中力が持続しやすくなります。ほんの少しの姿勢の違いが、読書の質に大きく影響するのです。

秋は、外の世界がゆっくりと落ち着きを取り戻す季節。静かな時間を持つことが心地よく感じられる今こそ、親子で本に向き合うチャンスです。“集中力を鍛える”というと堅苦しく聞こえますが、読書の時間は本来、心を整え、想像力をひらく豊かな時間。季節の空気を味わいながら、ページをめくるそのひとときが、子どもたちの未来を少しずつ育てていくのかもしれません。

親子で楽しむお月見!秋の夜空に自然と文化を感じる時間を


9月は秋の訪れを感じる季節。夜空に浮かぶ月を見上げると、どこか心が落ち着くような気持ちになります。昔から日本では、満月を愛でる「お月見」の習慣が受け継がれてきました。親子で一緒に月を眺めながら、その背景にある歴史や意味を知ることで、何気ない一晩が特別な時間になるかもしれません。

月を愛でるこころとお月見のはじまり


お月見は、平安時代に中国から伝わった行事が日本独自の風習として定着したものです。旧暦の8月15日にあたる「十五夜」は、もっとも美しい月が見られるとされる夜。稲の収穫を前に、自然の恵みに感謝する意味も込められていました。

現代の暦では、十五夜は毎年日付が変わり、9月中旬から下旬にかけて巡ってきます。9月は空気が澄み、月がくっきりと見えるため、まさにお月見にふさわしい時期といえるでしょう。「ただ月を眺めるだけ」と思うかもしれませんが、月は昔から人々の生活や信仰と深く結びついてきました。時間を計る目安となり、農作業の節目を知らせ、詩や物語を生む源にもなったのです。夜空に浮かぶ月には、先人たちの知恵や祈りが込められているのだと思うと、見上げる気持ちも少し変わってきませんか。

家族でできる小さな工夫でお月見をもっと楽しむ


気候が落ち着く季節だからこそ、ぜひお月見を楽しみたいところ。難しく考えず、テーブルにお団子や秋の果物を並べ、月を見ながら家族でおしゃべりするだけでも立派なお月見になります。
ちょっと工夫するなら、こんな楽しみ方もおすすめです。

・すすきを飾る:すすきは稲穂の代わりとされ、魔除けの意味もあるといわれます。秋の草花と一緒に飾れば、室内でも季節を感じられます。
・月の観察ノート:月の満ち欠けや光の強さを記録してみると、自然へのまなざしが育まれます。
・物語を楽しむ:「竹取物語」や「月のうさぎ」のお話を一緒に読むのも、お月見らしい過ごし方です。

親子で一緒に月を眺めるだけで、「同じものを見ている」という共通体験が生まれます。普段は忙しくてゆっくり話せない夜も、月がよいきっかけになってくれるでしょう。

芋名月と地域ごとのお供え物


十五夜は「芋名月」とも呼ばれ、昔は里芋をお供えする習慣がありました。地域によってはサツマイモや栗、枝豆など、その土地で収穫されたものを供えることも。お月見団子が広まったのは江戸時代といわれていますが、丸い形は満月をかたどり、健やかな成長や幸福を祈る意味が込められています。

このように、お月見の風習は全国一律ではなく、土地の暮らしや自然と深くつながっています。「自分が住む地域ではどうだったかな?」と調べたり、親世代から子へ伝えたりするのも、文化を引き継ぐ大切な時間になりそうです。

秋の夜長に広がるお月見の魅力


9月に入ると、昼間はまだ暑さが残るものの、夜は過ごしやすく、虫の声も心地よく響きます。澄んだ夜空に月を見つけると、ふと日常から解放されるような感覚になることも。

親子でお月見をすることは、単に「月を見る」だけではなく、自然のリズムや文化の奥行きを体感することでもあります。特別な準備をしなくても、ただ夜空を見上げる時間が、子どもにとって忘れられない思い出になるかもしれません。ほんの少し灯りを落として、窓の外に目を向けてみませんか。きっと、静かな月の光が、家族の時間を優しく包んでくれるはずです。

<出展>
農林水産省「季節と餅

農林水産省 東北農政局「食育ブログ 食(ク)リックひろば
中国四国農政局 メルマガ「2024.09.10 配信

自由研究、ギリギリでも間に合う!短期でできるテーマ集


夏休みも後半に差し掛かると、親子にとって一大テーマになるのが「自由研究どうする問題」。計画的に進めていた家庭は別として、「まだ何もやっていない」「テーマさえ決まっていない」と焦り始める方も少なくないのではないでしょうか。でも、あきらめるのはまだ早い!今回は、今からでも間に合う「短期でできる自由研究」のアイデアを紹介します。

「日常生活×科学」で、身近なテーマが宝の山に


特別な道具や材料がなくても、家の中や日常生活の中には、自由研究にぴったりのテーマが眠っています。たとえば「洗剤で汚れの落ち方に違いはある?」「水道水とミネラルウォーター、味はどう違う?」など、普段当たり前に感じていることを、科学的な視点で調べてみるだけでも立派な研究になります。テーマ選びのポイントは、“子どもが不思議に思ったこと”を出発点にすること。興味関心があるテーマなら、調べることもまとめることもスムーズに進みやすくなります。

「1日で完結する」実験や観察を探そう


時間が限られている場合は、1日で完結する実験や観察に絞って取り組むのがポイントです。たとえば、以下のようなテーマなら、準備から観察、まとめまで1日で終えられる可能性があります。
・氷が溶ける速さを比べる(塩あり・なし、日なた・日陰など)
・お酢と重曹で発泡実験(身近な化学反応を観察)
・家の中にあるもので音の伝わり方を調べる

いずれも、結果がすぐに目で見てわかるものばかり。時間がない中でも達成感が得られるうえ、子どもにとっても楽しく学べるテーマです。

見せ方ひとつで研究の印象が変わる


研究内容を決めたら、まとめ方も工夫してみましょう。シンプルに模造紙にまとめる方法のほか、最近ではタブレットやパソコンでスライドにまとめる「デジタル自由研究」も注目されています。グラフや写真を入れるだけで、ぐっと見栄えがよくなります。

さらに、「どうしてこの研究にしたのか」「わかったことから自分はどう思ったか」など、子どもの視点で考えを入れると、オリジナリティのある仕上がりに。結果よりも「取り組み方」や「気づき」が評価されることも多いので、そこを意識してサポートするのも親の腕の見せどころです。

1日でできる「観察記録」もあり!


どうしても時間が足りない…というときには、1日だけの観察記録や体験記スタイルにしてしまうのも一案です。たとえば「朝顔の花は何時に咲いたか」「ペットの1日の行動を記録」なども立派な自由研究に。大切なのは、「自分なりに考えて記録し、まとめた」というプロセス。親としては「しっかり仕上げないと…」と思いがちですが、子どもの気づきや好奇心を尊重することが何よりの学びになります。短期集中型の自由研究でも、親子で対話しながら取り組むことで、忘れられない夏の思い出になるかもしれません。

水辺のレジャーを安全に楽しむために!海や川で命を守る基本対策と心得


夏は海や川でのレジャーが楽しい季節。でも、その楽しさの裏には、毎年多くの水の事故が潜んでいます。自然を甘く見ると、取り返しのつかない事態にもなりかねません。今回は、家族と水辺の時間を安全に楽しむために必要な心構えと具体的な対策を紹介します。大人も子どもも、しっかりと命を守る準備を整えてから、夏の思い出をつくりに出かけましょう。

毎年多くの命が水辺で失われている現実


水の事故は、決して珍しいものではありません。2024年には全国で1753人が水難事故に巻き込まれ、816人が死亡または行方不明となっています。つまり、発生した事故のおよそ半数が命に関わる重大事故となっているのです。

場所別に見ると、「海」での事故がもっとも多く、全体の約45%を占めています。次いで「河川」(35%)、「用水路」(12%)、「湖沼池」(約5%)と続きます。特に注意したいのが子どもの事故。中学生以下の死者・行方不明者の6割以上が河川での事故というデータが出ています。水辺のレジャーは油断をすれば、ほんの一瞬で悲劇に変わりかねないということを、まず心に留めておきましょう。

覚えておきたい!水の事故を防ぐ7つの基本ポイント


水の事故を未然に防ぐには、基本をしっかり押さえることが大切です。以下の7つは、大人も子どもも守るべき「命を守る習慣」です。

①立入禁止区域には近づかない
見た目では危険がわかりにくいのが自然の怖さ。「立入禁止」や「遊泳禁止」の表示は、安全を守るためのサインです。

②体調が万全でないときは水に入らない
少しの体調不良が、大事故につながることも。無理は禁物です。

③単独行動を避ける
事故に遭ったとき、一人だと発見が遅れます。行き先や帰る時間は必ず誰かに伝えておきましょう。

④ 子どもから絶対に目を離さない
どんなに泳ぎが得意でも、子どもは突発的な事故に弱い存在。体に合ったライフジャケットを着用し、常にそばにいるようにしましょう。

⑤お酒を飲んだら水には入らない
飲酒による判断力の低下は、自分自身だけでなく周囲の人にも危険を及ぼします。

⑥ライフジャケットを正しく着用する
ライフジャケットは命を守る最も有効な手段の一つ。サイズや着用方法に注意し、定期的な点検も忘れずに。

⑦連絡手段を確保する
防水ケースに入れた携帯電話を常備し、いざという時は「110番」「119番」、海での事故は「118番」へ。スマートフォンを使った映像通報「Live118」などの新サービスも活用しましょう。

海での事故を防ぐには環境と天候を見極めよう


日本は四方を海に囲まれ、海水浴や釣り、サーフィンなどのマリンレジャーが身近に楽しめます。しかし海には独特の危険もあります。まず、安全な海水浴場を選びましょう。ライフセーバーが常駐している場所なら、万一のときも安心です。遊泳禁止や立入禁止の場所には必ず従い、近づかないようにしてください。

天候の変化にも注意が必要です。波が高く荒れている日は泳ぐのを控え、事前に天気予報を確認して安全を最優先にしましょう。

また、クラゲやエイなどに刺されたりかまれたりすることもあります。刺された場合はすぐに海から上がり、患部を冷やして応急処置を行い、症状が続くときは医療機関を受診してください。自然の海を楽しむには、しっかり準備し、慎重に行動することが大切です。

自然の海を相手にする以上、十分な備えと慎重な行動が、安全なレジャーにつながります。

川遊びの落とし穴!見えない危険を知ることが鍵


川の流れや深さは場所によって大きく異なり、見た目では判断できない危険が潜んでいます。遊ぶ前にはその川の地形や掲示板の情報を確認し、安全な場所を選びましょう。

川で特に怖いのが、上流での雨による急な増水です。晴れていても、上流の天候には注意が必要。黒い雲や雷の音、流れてくる落ち葉やゴミ、水温の急な変化などがあれば、すぐに川から離れてください。

中州での遊びも危険です。増水すると一気に水に囲まれ、逃げ場がなくなる恐れがあります。草の生えていない河原は増水の証拠なので、そうした場所では特に警戒しましょう。

川遊びは身近で手軽に楽しめる反面、自然の変化に左右されやすく、想像以上のリスクが潜んでいます。「安全そうに見える場所ほど慎重に」。それが川でのレジャーの基本姿勢です。

レジャー別に知っておきたい安全ポイント


水辺のレジャーは、楽しみ方によって気をつけるべきポイントが異なります。それぞれのシーンに合った安全対策を押さえておきましょう。

もっとも身近な遊泳では、岸から沖に向かって流れる「離岸流」が要注意。流れに逆らわず、海岸と平行に泳いで脱出を図るのが基本です。泳ぎに自信がなければ無理せず、浮いて救助を待つ判断も必要です。
釣りは磯場や岩場で行うことも多く、足元が不安定になりがち。滑りにくい履物を履き、ライフジャケットを着用しましょう。立入禁止の場所には近づかないことも鉄則です。
サーフィンをするなら、自分の体力や技量を見極めることが何よりも大切。沖に出すぎたり無理な行動を避け、周囲の人との距離にも気を配りましょう。ウェットスーツの着用や単独行動の回避も有効です。
モーターボートや水上オートバイなどのプレジャーボートを使う場合は、事前の点検と装備の確認が命を守るカギ。大人も子どもも全員がライフジャケットを着用し、気象情報を確認のうえ、安全運転と周囲への配慮を忘れずに行動しましょう。

水辺で安心して楽しむために


水辺のレジャーには、自然ならではの魅力があります。その一方で、思いがけない事故につながるリスクも存在します。ほんの少しの油断や「これくらい大丈夫」という気の緩みが、重大な事故を引き起こしかねません。だからこそ、事前の準備と心構えが何より大切です。場所の特性や天候、体調などをよく見極め、無理のない範囲で安全に行動すること。基本的なルールを守るだけでも、大きな事故の多くは防げます。

自然と向き合うときは、謙虚な気持ちを忘れずに。命を守る行動をとりながら、今年の夏も思い出に残る時間を過ごしましょう。

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