2025年7月14日(月)
水辺のレジャーを安全に楽しむために!海や川で命を守る基本対策と心得

夏は海や川でのレジャーが楽しい季節。でも、その楽しさの裏には、毎年多くの水の事故が潜んでいます。自然を甘く見ると、取り返しのつかない事態にもなりかねません。今回は、家族と水辺の時間を安全に楽しむために必要な心構えと具体的な対策を紹介します。大人も子どもも、しっかりと命を守る準備を整えてから、夏の思い出をつくりに出かけましょう。

毎年多くの命が水辺で失われている現実

水の事故は、決して珍しいものではありません。2024年には全国で1753人が水難事故に巻き込まれ、816人が死亡または行方不明となっています。つまり、発生した事故のおよそ半数が命に関わる重大事故となっているのです。
場所別に見ると、「海」での事故がもっとも多く、全体の約45%を占めています。次いで「河川」(35%)、「用水路」(12%)、「湖沼池」(約5%)と続きます。特に注意したいのが子どもの事故。中学生以下の死者・行方不明者の6割以上が河川での事故というデータが出ています。水辺のレジャーは油断をすれば、ほんの一瞬で悲劇に変わりかねないということを、まず心に留めておきましょう。

覚えておきたい!水の事故を防ぐ7つの基本ポイント

水の事故を未然に防ぐには、基本をしっかり押さえることが大切です。以下の7つは、大人も子どもも守るべき「命を守る習慣」です。
①立入禁止区域には近づかない
見た目では危険がわかりにくいのが自然の怖さ。「立入禁止」や「遊泳禁止」の表示は、安全を守るためのサインです。
②体調が万全でないときは水に入らない
少しの体調不良が、大事故につながることも。無理は禁物です。
③単独行動を避ける
事故に遭ったとき、一人だと発見が遅れます。行き先や帰る時間は必ず誰かに伝えておきましょう。
④ 子どもから絶対に目を離さない
どんなに泳ぎが得意でも、子どもは突発的な事故に弱い存在。体に合ったライフジャケットを着用し、常にそばにいるようにしましょう。
⑤お酒を飲んだら水には入らない
飲酒による判断力の低下は、自分自身だけでなく周囲の人にも危険を及ぼします。
⑥ライフジャケットを正しく着用する
ライフジャケットは命を守る最も有効な手段の一つ。サイズや着用方法に注意し、定期的な点検も忘れずに。
⑦連絡手段を確保する
防水ケースに入れた携帯電話を常備し、いざという時は「110番」「119番」、海での事故は「118番」へ。スマートフォンを使った映像通報「Live118」などの新サービスも活用しましょう。

海での事故を防ぐには環境と天候を見極めよう

日本は四方を海に囲まれ、海水浴や釣り、サーフィンなどのマリンレジャーが身近に楽しめます。しかし海には独特の危険もあります。まず、安全な海水浴場を選びましょう。ライフセーバーが常駐している場所なら、万一のときも安心です。遊泳禁止や立入禁止の場所には必ず従い、近づかないようにしてください。
天候の変化にも注意が必要です。波が高く荒れている日は泳ぐのを控え、事前に天気予報を確認して安全を最優先にしましょう。
また、クラゲやエイなどに刺されたりかまれたりすることもあります。刺された場合はすぐに海から上がり、患部を冷やして応急処置を行い、症状が続くときは医療機関を受診してください。自然の海を楽しむには、しっかり準備し、慎重に行動することが大切です。
自然の海を相手にする以上、十分な備えと慎重な行動が、安全なレジャーにつながります。

川遊びの落とし穴!見えない危険を知ることが鍵

川の流れや深さは場所によって大きく異なり、見た目では判断できない危険が潜んでいます。遊ぶ前にはその川の地形や掲示板の情報を確認し、安全な場所を選びましょう。
川で特に怖いのが、上流での雨による急な増水です。晴れていても、上流の天候には注意が必要。黒い雲や雷の音、流れてくる落ち葉やゴミ、水温の急な変化などがあれば、すぐに川から離れてください。
中州での遊びも危険です。増水すると一気に水に囲まれ、逃げ場がなくなる恐れがあります。草の生えていない河原は増水の証拠なので、そうした場所では特に警戒しましょう。
川遊びは身近で手軽に楽しめる反面、自然の変化に左右されやすく、想像以上のリスクが潜んでいます。「安全そうに見える場所ほど慎重に」。それが川でのレジャーの基本姿勢です。

レジャー別に知っておきたい安全ポイント

水辺のレジャーは、楽しみ方によって気をつけるべきポイントが異なります。それぞれのシーンに合った安全対策を押さえておきましょう。
もっとも身近な遊泳では、岸から沖に向かって流れる「離岸流」が要注意。流れに逆らわず、海岸と平行に泳いで脱出を図るのが基本です。泳ぎに自信がなければ無理せず、浮いて救助を待つ判断も必要です。
釣りは磯場や岩場で行うことも多く、足元が不安定になりがち。滑りにくい履物を履き、ライフジャケットを着用しましょう。立入禁止の場所には近づかないことも鉄則です。
サーフィンをするなら、自分の体力や技量を見極めることが何よりも大切。沖に出すぎたり無理な行動を避け、周囲の人との距離にも気を配りましょう。ウェットスーツの着用や単独行動の回避も有効です。
モーターボートや水上オートバイなどのプレジャーボートを使う場合は、事前の点検と装備の確認が命を守るカギ。大人も子どもも全員がライフジャケットを着用し、気象情報を確認のうえ、安全運転と周囲への配慮を忘れずに行動しましょう。

水辺で安心して楽しむために

水辺のレジャーには、自然ならではの魅力があります。その一方で、思いがけない事故につながるリスクも存在します。ほんの少しの油断や「これくらい大丈夫」という気の緩みが、重大な事故を引き起こしかねません。だからこそ、事前の準備と心構えが何より大切です。場所の特性や天候、体調などをよく見極め、無理のない範囲で安全に行動すること。基本的なルールを守るだけでも、大きな事故の多くは防げます。
自然と向き合うときは、謙虚な気持ちを忘れずに。命を守る行動をとりながら、今年の夏も思い出に残る時間を過ごしましょう。

<出展>
政府広報オンライン:「水の事故を防ごう!海や川でレジャーを楽しむために知っておきたい安全対策」
経済産業省:「思いっきり夏を楽しむために!プロにきく マリンレジャーの心得」
2025年6月9日(月)
日常に取り入れる「ローリングストック」という防災の知恵

初夏の梅雨時期に心配なのが、大雨。2018年の西日本豪雨では、広範囲で浸水や土砂災害が相次ぎ、道路の寸断やライフラインの長期停止が発生。水や食料が手に入らず、不安な日々を過ごした人も多く、家庭の備えの大切さが改めて注目されました。そこで、改めて注目したいのが、ローリングストックという備蓄法です。大雨、地震、台風など自然災害はいつどこで起きてもおかしくありません。今回は、主に食に関連する必要な家庭備蓄の内容を紹介します。

なぜ今、家庭備蓄が必要なのか?

災害が発生すると、電気・ガス・水道といったライフラインが停止することがあります。また、道路ががれきで塞がれたり、浸水したりして、物流が機能しなくなるケースも少なくありません。過去の災害例を見ると、復旧までに1週間以上を要した例も多く、その間は食料や水の確保が難しくなることが予想されます。
「避難所に行けば何とかなる」と考える人もいるかもしれませんが、支援物資がすぐに届く保証はなく、スーパーやコンビニの棚が空になる光景も、災害時にはよく見られます。だからこそ、最低3日分、できれば1週間分の備蓄を家庭で行っておくことが必要なのです。
特に温かくて栄養バランスのとれた食事は、非常時の精神的・身体的な支えとなります。普段と変わらない食生活を維持できることで、子どもも大人も安心して過ごすことができるのです。

ローリングストックとは?

ローリングストックとは、「備える・食べる・補充する」を繰り返しながら、日常生活の中で無理なく備蓄を続ける方法です。
たとえば、ふだん食べているカップ麺やレトルト食品、缶詰などを少し多めに買っておき、消費した分だけ買い足すことで、常に一定量の備えを保つことができます。この方法なら、「非常食の期限が切れていた」という事態を防ぐことができ、慣れ親しんだ味で非常時にも安心感が得られます。キャンプやアウトドアでも使える食材を活用するのも、ローリングストックの賢いやり方の一つです。

何をどれだけ備えるべき?備蓄の目安

家庭備蓄は、家族の人数やライフスタイルに応じて調整する必要がありますが、目安となる例をご紹介します。
《必需品(大人2人・1週間分の目安)》
水:2L×6本×4箱(1人1日3Lを目安に)
カセットコンロ:1台
カセットボンベ:12本(1人1日約1本)
水は飲料用だけでなく、調理や手洗いにも使います。また、カセットコンロがあればお湯を沸かしたり、レトルト食品を温めたりでき、温かい食事は心を落ち着かせる効果もあります。
《食品の備蓄例》
◇主菜(たんぱく源)
肉・魚の缶詰(ツナ、サバ、焼き鳥など)×18缶、牛丼の素やレトルトカレーなど×18食、パスタソースなどのレトルト食品×6個
◇主食(炭水化物)
米2kg×2袋、カップ麺×6個、パックご飯×6個、乾麺(そうめん、パスタなど)各2袋
◇副菜・果物(ビタミン・ミネラル)
梅干し、漬物、じゃがいも、玉ねぎなど、野菜ジュース、野菜の缶詰、果物の缶詰、ジュース、ドライフルーツ
◇その他
お菓子類(チョコレート、ビスケットなど)、調味料(味噌、醤油、塩、マヨネーズなど)、即席みそ汁やスープ
普段食べている食品の中から、長期保存ができるものを優先して選ぶとよいでしょう。

家族の状況に応じた備え、食べ慣れた食品が大切

災害時の備えは、家族の年齢や健康状態に応じた配慮が不可欠です。
乳幼児がいる家庭では、母乳だけでは足りない場合に備えて、粉ミルクや液体ミルク、食べ慣れたレトルトの離乳食を多めにストックしておきましょう。紙コップや使い捨てスプーンなど、衛生的に使える食器類もあわせて準備しておくと安心です。
高齢者の場合は、食欲が低下したときでも口にしやすいおかゆややわらかいレトルト食品、インスタントみそ汁などを備えておくと、体への負担を抑えつつ栄養を確保できます。
持病のある方には、医師の指導に沿った食事内容が継続できるよう、減塩や低アレルゲンの食品を選び、ふだんの食生活をできるだけ維持できるように工夫しましょう。
また、アレルギーを持つ方は、必要な食品が災害時に入手しにくくなる可能性があります。特定原材料不使用のレトルト食品や、アレルギー対応の備蓄食を最低2週間分準備しておくことが重要です。普段からそれらの食品に慣れておくと、いざという時に安心です。
小学生の子どもがいる場合、好物を数種類(おやつ、飲み物、レトルト食品など)用意し、子どもが食べやすい柔らかめの食品やふりかけ、スープなどの補助食品もあると安心です。
災害時は「ふだんと同じ食事」が何よりの安心材料になります。誰にとっても安全でストレスの少ない食事を提供できるよう、日常から準備を整えてきたいものです。

継続のコツは「完璧を目指さない」こと

備蓄というと、「特別な非常食を買いそろえなければ」と構えてしまいがちですが、ローリングストックはあくまで日常の延長です。自宅にあるストックを少し意識するだけで、立派な備えになります。「賞味期限が近いから食べる」「食べたら新しいものを買う」――このサイクルを続けることで、常に新しいストックを保てます。忙しい中でも無理なく、防災の意識を生活に根づかせる方法として、多くの家庭に取り入れてほしい考え方です。
災害は「いつか」ではなく、「いつでも」起こり得ます。その時、家にある備えが、家族の命と健康を守る命綱になるかもしれません。ローリングストックは、特別なことではなく、誰にでも始められる小さな習慣です。この機会にぜひ、家庭の備蓄を見直してみませんか?今できる一歩が、未来の大きな安心になります。

<出展>
政府広報オンライン:「今日からできる食品備蓄。ローリングストックの始め方」
経済産業省:「家庭備蓄ポータル」
2025年5月12日(月)
エアコンが壊れてからじゃ遅い!夏前にやっておくべき試運転のすすめ

いよいよ暑さが本格化する季節。エアコンが欠かせない時期を前に、「スイッチを入れたのに冷えない…」「修理を頼んだら数週間待ち」なんて事態にならないよう、今すぐ試運転をしておくことがとても大切です。特にここ数年は猛暑日が続き、エアコンの不調は子どもの健康にも直結する深刻な問題に。今回は、誰でも簡単にできるエアコンの試運転方法と確認すべきポイントを解説します。さらに、涼しさを無駄なく引き出す上手な使い方もご紹介。安心・快適な夏を迎えるために、早めの準備をはじめましょう。

エアコンの試運転が重要な理由

エアコンが本格的に稼働するのは夏です。昨今はゴールデンウィーク中から暑さが増し、エアコンを作動する時期も早まっています。しかし、「いざ使おうとしたら冷えない」「嫌なにおいがする」「リモコンが反応しない」など、トラブルが発覚という事態も頻繁に起こっているのも事実です。そして、修理や買い替えをしようとしても、工事の順番待ちで真夏に間に合わない…というケースが多発します。家族にとっては死活問題。子どもたちの日々の健康を考えると、1日でも早く直したいというのが親心だと思います。
内閣府の調査によると、家庭用エアコンの寿命はおよそ11〜13年。すでに10年を超えるエアコンをお使いの方は、なおさら早めの点検が重要です。快適な夏を迎えるために、今が試運転のベストタイミングなのです。

故障を見逃さない!試運転のやり方とチェックポイント

エアコンの試運転は、ただスイッチを入れればいいというものではありません。きちんとした手順を踏んで確認することで、不具合の早期発見につながります。
―事前チェック―
●フィルターの掃除
フィルターにホコリがたまっていると冷房効率が下がり、電気代も無駄に。掃除機で吸い取るか、水洗いしましょう。汚れがひどい場合は中性洗剤を使い、よく乾かすことがポイントです。
●熱交換器の確認
フィルターの奥にある金属部分。ここにカビやホコリが付着している場合は、冷却効率が落ちる原因に。ただし、掃除はプロに任せるのが安心です。
●室外機の確認
室外機の吹き出し口をふさいでいませんか? 物を置いたりカバーをかけたりすると、冷房効果が激減します。直射日光も冷却効率を下げるので、すだれや植木で日陰を作る工夫をしましょう。
―試運転スタート―
●冷房モードに設定:温度を16〜18℃、風量を最大にして運転を開始。
●冷風チェック:きちんと冷たい風が出るか、運転ランプの点滅がないか確認します。
●30分運転:異音、異臭、水漏れなどがないか室内機と室外機の両方を確認。
少しでも異常を感じたら、すぐにメーカーや販売店に相談しましょう。無理に使用すると症状が悪化する恐れがあります。

快適さも節電も!エアコンの賢い使い方まとめ

せっかく整備したエアコンも、使い方次第で快適さや電気代が大きく変わってきます。外から帰ってきて、部屋の中がムッと暑く感じたときは、まずは窓を開けて換気をしましょう。部屋の対角線にある2つの窓を開けることで、効率的に空気が入れ替わります。窓が1つしかない場合でも、扇風機を窓の外に向けて設置すれば、効果的に空気を排出できます。なお、家庭用エアコンは空気を循環させるだけで換気機能はないため、冷房中でも定期的な換気が必要です。ウイルス対策や空気の清浄にもつながるので、意識して行いましょう。
また、エアコンの設定温度は室温28℃、湿度60%が目安とされています。必要以上に温度を下げると体への負担が大きくなり、冷房病や夏バテの原因にもなりかねません。温湿度計を使って、室温と湿度をしっかり確認しながら、快適な状態を保つのがおすすめです。さらに、直射日光が入る部屋では、すだれやグリーンカーテンなどで日差しを遮ると、室温の上昇を防ぐことができます。
そして、空気の「温度むら」を防ぐためには、空気の循環も大切です。冷たい空気は下にたまりやすく、暖かい空気は上に上がるため、部屋の中に温度差が生まれやすくなります。エアコンの風向きを上向きまたは水平に調整したり、扇風機の風を天井に向けて送ったりすることで、部屋全体を均一に冷やすことができます。少し暑いと感じたときには、設定温度を下げるのではなく、風量を強くしたり、扇風機を併用したりすると、同じ温度でもより涼しく感じられるでしょう。

夏本番前の準備が快適さを左右する

猛暑が当たり前になりつつある今、エアコンはもはや「贅沢品」ではなく「命を守る設備」と言っても過言ではありません。だからこそ、使う前のチェックと、正しい使い方がとても重要です。
試運転は、ほんの30分で終わる小さな作業ですが、これが快適な夏を過ごすための大きな第一歩になります。修理や買い替えが必要な場合も、今ならまだ間に合う時期です。
エアコンの健康診断、ぜひ今月中にやってみませんか? 子どもと一緒に掃除をすれば、家電知識や電気代なども学べて一石二鳥! きっと、楽しい時間になるはずです。

<出展>
政府広報オンライン:「暑いのに故障した!?夏本番前にエアコンの試運転を!」
経済産業省:「熱中症を防ぐためには」
2025年4月14日(月)
新学期前の子ども服選びは安全面も大切に

新入学、新学期が訪れる春。子ども服を新たに買い替える家庭も多いでしょう。しかし、子どもが着ている服が原因で、思いがけない事故が起こることがあります。今回は、子ども服を選ぶ際に気を付けたいポイントを紹介します。


東京都が2006年に行った調査によると、子どもが着ている服が原因で「けがをした」「危ない目に遭った」「ヒヤリとした」という経験がある親は全体の77%に上ります。さらに、その中で実際にけがをした経験がある親は6人に1人、けがはなかったけれど危険を感じた親は5人に3人の割合に達しています。つまり、多くの家庭で、服が原因となって事故に遭ったり危険を感じたりしているのです。
特に、服の紐やベルト、フードが遊具や家具、ドアノブなどに引っかかることで転倒したり、宙吊りになったりする事故が多く見られました。これらの事故は、時に深刻な結果を招くこともあります。


衣服が原因となる場合の事故の一例を挙げてみましょう。
●首回りの紐
滑り台の枠に紐が引っかかって転倒したり、ブランコの鎖に紐が絡まって降りる際に転んだりすることがあります。
●ウエストや腰回りの紐
自転車の車輪に紐が巻き込まれて事故が起きることがあります。また、長い紐を自分で踏んで転倒したり、バスのドアに紐が挟まれてケガをすることもあります。
●ズボンのすその紐
電車のドアに紐が挟まれたり、エスカレーターで紐が挟まれて転倒したりすることもあります。
●フード
フードが家のドアノブに引っかかって首が絞まり、場合によっては転倒することがあります。
実のところ、欧米では死亡例の報告があり日本でも十分な注意が必要ですが、これらの事故は、予防が可能です。全てとは言い切れませんが、子ども服の選び方に気をつけることで、事故を防ぐことができます。


子ども服を選ぶとき、デザインや快適さはもちろん大切ですが、最も重要なのは「安全性」です。子どもがどんな行動をするかを考えて、服がどんな影響を与えるかを想像しましょう。例えば、走ったり跳びはねたり、遊具に登ったりする際に服が引っかかる心配がないか、周りの環境に注意して服を選ぶことが大切です。下記のような点に気をつけながら、引っかかりにくい服を選ぶよう心掛けましょう。
―紐やリボンが長すぎないか―
紐が長すぎると、遊具や家具、ドアノブに引っかかる原因になります。特に、首回りやウエストに長い紐がついていると危険です。
―フードが大きすぎないか―
フードが大きすぎると、走ったり遊んだりしているときに、引っかかるリスクが高まります。小さめのフードや、フードが外れやすいデザインが安全です。
―サイズが合っているか―
サイズが大きすぎると、裾や袖を踏んで転ぶことがあります。体にぴったり合った服を選ぶことで、動きやすく、事故を防ぐことができます。
―素材やデザインの確認―
服のデザインが複雑すぎたり、飾りが多すぎたりすると、引っかかりやすくなります。シンプルで動きやすいデザインが理想的です。


日本では、2015年12月に子ども服の紐に関する安全基準が定められました。これを「JIS L4129(よいふく)」と呼び、13歳未満の子ども服に適用されます。この基準では、紐の長さや位置について明確に定められています。例えば、首回りや頭から垂れ下がる紐はつけてはいけないことが決まっているのです。
JIS基準に強制力はありませんが、子ども服メーカーにとっては一つの指針となり、安全性がさらに考慮された服作りが進んでいます。覚えておきたいのは、一部の特別な衣服にはJIS基準が適用されないことです。例えば、七五三などの儀式用の衣服や、競技用のスポーツ衣料などです。これらの服は、基本的に子どもが大人の見守りのもとで着るものとされており、JIS規定の対象外となります。


おしゃれな服を着たいという子どもの意思に寄り添う気持ちも、もちろん大切です。しかし、一度事故が起これば、後戻りできない悲しい現実が待つ場合もあります。服を選ぶ際には、「この服は本当に安全だろうか?」という意識を持ち続け、子どもたちが元気に安全に新生活を送れる環境を整えてあげましょう。

政府広報オンライン:「「カワイイ!」だけで大丈夫?こども服は、安全性を考えて選びましょう」
経済産業省:「子ども服の安全基準、知っていますか?」
2025年3月10日(月)
2025年最新版!春休みのお出かけ計画、みんなの予定は?

春休みが近づいてくると、新しい学年に向けてワクワクしている子どもも多いのではないでしょうか。そして、待ちに待ったお出かけにぴったりな季節の到来です。今年の春休み、子育て世代はどんな予定を立てているのか気になるところ。今回は、最新調査によるユーザーアンケートの結果から、気になる春のお出かけ事情を覗いてみましょう。


他の長期休みと比べると、期間が短い春休み。そのため、日帰りでお出かけしたい人が多い結果が出ています。「日帰りお出かけを予定してる」と答えた人は約60%。ただ、具体的な行き先まで決めている人は少なく、まだ「どこに行くか決まっていない」という人が多いのが特徴です。これから具体的に計画を立てる人が多いようです。


次に、実家への帰省を含まない宿泊を伴うお出かけを予定している人の割合を見てみましょう。「宿泊を伴うお出かけを予定している人」は40%と、多いことが分かりました。ただし、宿泊先が決まっていない場合も多く、計画はまだまだこれから進めていくという状況です。

昨年の同データと比べると、少し早めに計画を立て、宿泊については早めに予約をする人が増えていることが分かりました。インバウンド需要や宿泊費、交通費の高騰が影響しているのか、早期予約を急いだ人が増えている様子です。人気の施設は早めに抑えておきたいところです。


今年の春休みに行きたい場所はどこなのか、行き先を見てみましょう。なんといっても人気ナンバーワンは「公園・総合公園」で、61%の人が行きたいと答えています。春はお花見の季節ですし、屋外で自然と触れ合える場所は親としても嬉しいポイント。子どもたちが元気よく遊べる広い公園は、家族連れにとって理想的なお出かけ先のようです。続いて人気があるのは「テーマパーク・遊園地」(50%)や「動物園・サファリパーク」(41%)など、屋外のレジャー施設です。特に春の暖かい気候の中で楽しめるスポットが多く、家族での楽しい時間を過ごせる場所として注目されています。


春休みにやりたいことには、どんなものがあるのでしょうか?自由回答の中で多かったものをピックアップしてみました!
―お花見やピクニックで春を感じる―
「お花見」や「ピクニック」に行きたいという声がとても多く寄せられています。桜の木の下でお弁当を広げたり、みんなで遊んだりすることを楽しみにしている人がたくさん。子どもだけでなく、大人も嬉しい春の訪れを感じる最高のアクティビティですよね。
―いちご狩りで春の味覚を満喫―
春と言えば「いちご狩り」も大人気です。いちごが大好きな人が多く、フルーツ狩りを家族で楽しむ予定の人が多いようです。新鮮ないちごを自分で摘んで食べる、これぞ春の醍醐味です。
―自然体験やアウトドアも楽しみたい―
「キャンプ」や「釣り」など、アウトドアアクティビティにも高い関心が寄せられています。普段、ゲームやSNSなど家の中で過ごすことが多い子どもたちにとって、自然を感じながら遊ぶことは、貴重な体験となるでしょう。
―動物と触れ合える施設で癒されに―
動物園や水族館、牧場など、動物と触れ合うことができる施設にも大きな関心が寄せられています。例えば、動物の赤ちゃんを見たり、乳搾り体験をするのは、子どもたちにとって素敵な思い出になるはずです。


気になるのは、早めに計画を立てる人の増加です。人気の施設を押さえておきたいという思いから、混雑する場所も予想されます。注目度の高い行き先は「公園・総合公園」、そして「テーマパーク」や「動物園」など、気温が安定しているからこそ行ける屋外施設です。
みんながやりたい春のアクティビティも、「お花見」や「いちご狩り」、「自然体験」など、春を思いきり満喫できる楽しい計画がたくさん。これらの結果をぜひ参考にして、有意義な春休みを楽しみましょう。
