2025年5月12日(月)
エアコンが壊れてからじゃ遅い!夏前にやっておくべき試運転のすすめ

いよいよ暑さが本格化する季節。エアコンが欠かせない時期を前に、「スイッチを入れたのに冷えない…」「修理を頼んだら数週間待ち」なんて事態にならないよう、今すぐ試運転をしておくことがとても大切です。特にここ数年は猛暑日が続き、エアコンの不調は子どもの健康にも直結する深刻な問題に。今回は、誰でも簡単にできるエアコンの試運転方法と確認すべきポイントを解説します。さらに、涼しさを無駄なく引き出す上手な使い方もご紹介。安心・快適な夏を迎えるために、早めの準備をはじめましょう。

エアコンの試運転が重要な理由

エアコンが本格的に稼働するのは夏です。昨今はゴールデンウィーク中から暑さが増し、エアコンを作動する時期も早まっています。しかし、「いざ使おうとしたら冷えない」「嫌なにおいがする」「リモコンが反応しない」など、トラブルが発覚という事態も頻繁に起こっているのも事実です。そして、修理や買い替えをしようとしても、工事の順番待ちで真夏に間に合わない…というケースが多発します。家族にとっては死活問題。子どもたちの日々の健康を考えると、1日でも早く直したいというのが親心だと思います。
内閣府の調査によると、家庭用エアコンの寿命はおよそ11〜13年。すでに10年を超えるエアコンをお使いの方は、なおさら早めの点検が重要です。快適な夏を迎えるために、今が試運転のベストタイミングなのです。

故障を見逃さない!試運転のやり方とチェックポイント

エアコンの試運転は、ただスイッチを入れればいいというものではありません。きちんとした手順を踏んで確認することで、不具合の早期発見につながります。
―事前チェック―
●フィルターの掃除
フィルターにホコリがたまっていると冷房効率が下がり、電気代も無駄に。掃除機で吸い取るか、水洗いしましょう。汚れがひどい場合は中性洗剤を使い、よく乾かすことがポイントです。
●熱交換器の確認
フィルターの奥にある金属部分。ここにカビやホコリが付着している場合は、冷却効率が落ちる原因に。ただし、掃除はプロに任せるのが安心です。
●室外機の確認
室外機の吹き出し口をふさいでいませんか? 物を置いたりカバーをかけたりすると、冷房効果が激減します。直射日光も冷却効率を下げるので、すだれや植木で日陰を作る工夫をしましょう。
―試運転スタート―
●冷房モードに設定:温度を16〜18℃、風量を最大にして運転を開始。
●冷風チェック:きちんと冷たい風が出るか、運転ランプの点滅がないか確認します。
●30分運転:異音、異臭、水漏れなどがないか室内機と室外機の両方を確認。
少しでも異常を感じたら、すぐにメーカーや販売店に相談しましょう。無理に使用すると症状が悪化する恐れがあります。

快適さも節電も!エアコンの賢い使い方まとめ

せっかく整備したエアコンも、使い方次第で快適さや電気代が大きく変わってきます。外から帰ってきて、部屋の中がムッと暑く感じたときは、まずは窓を開けて換気をしましょう。部屋の対角線にある2つの窓を開けることで、効率的に空気が入れ替わります。窓が1つしかない場合でも、扇風機を窓の外に向けて設置すれば、効果的に空気を排出できます。なお、家庭用エアコンは空気を循環させるだけで換気機能はないため、冷房中でも定期的な換気が必要です。ウイルス対策や空気の清浄にもつながるので、意識して行いましょう。
また、エアコンの設定温度は室温28℃、湿度60%が目安とされています。必要以上に温度を下げると体への負担が大きくなり、冷房病や夏バテの原因にもなりかねません。温湿度計を使って、室温と湿度をしっかり確認しながら、快適な状態を保つのがおすすめです。さらに、直射日光が入る部屋では、すだれやグリーンカーテンなどで日差しを遮ると、室温の上昇を防ぐことができます。
そして、空気の「温度むら」を防ぐためには、空気の循環も大切です。冷たい空気は下にたまりやすく、暖かい空気は上に上がるため、部屋の中に温度差が生まれやすくなります。エアコンの風向きを上向きまたは水平に調整したり、扇風機の風を天井に向けて送ったりすることで、部屋全体を均一に冷やすことができます。少し暑いと感じたときには、設定温度を下げるのではなく、風量を強くしたり、扇風機を併用したりすると、同じ温度でもより涼しく感じられるでしょう。

夏本番前の準備が快適さを左右する

猛暑が当たり前になりつつある今、エアコンはもはや「贅沢品」ではなく「命を守る設備」と言っても過言ではありません。だからこそ、使う前のチェックと、正しい使い方がとても重要です。
試運転は、ほんの30分で終わる小さな作業ですが、これが快適な夏を過ごすための大きな第一歩になります。修理や買い替えが必要な場合も、今ならまだ間に合う時期です。
エアコンの健康診断、ぜひ今月中にやってみませんか? 子どもと一緒に掃除をすれば、家電知識や電気代なども学べて一石二鳥! きっと、楽しい時間になるはずです。

<出展>
政府広報オンライン:「暑いのに故障した!?夏本番前にエアコンの試運転を!」
経済産業省:「熱中症を防ぐためには」