子育てアドバイス

Vol.2 子どもに金銭感覚を身につけさせるには、どうしたらいいの?

答えてくれたのは ファイナンシャル・プランナー 高橋 佳良子さん です
新しいゲームソフトが出るたびに欲しがる、親がダメならおじいちゃんにおねだりして買ってもらう、スーパーに行くと買い物かごに勝手にお菓子を入れてくるなど、我慢ができない子どもが増えています。
 ATMに行けばお金が出てきますし(預けているお金をおろしているのですが)、クレジットカードや電子マネーなどで現金がなくても買い物ができます。お金の実態がつかみにくく、子どもたちが金銭感覚を身につけるのが難しい時代ともいえます。大人になっても、「ほしいから買う」「お金がないから借りる」では、家計は破たんしてしまいます。
 お金をコントロールすることは、自分の気持ちを整理することでもあり、自立した大人になる大きな力になります。

 そこで有効なのがお小遣い制度です。お金の使い方を考え、我慢したりほしいものをためて買う、そのために節約する、費用対効果を考えるなど、お金との上手な付き合い方を身につけることができるようになります。
お小遣いの金額は、お小遣いで買う物 + 欲しい物を買うために貯めるお金
「お小遣いの金額は学年×100円」という目安をよく耳にしますが、家庭の事情や子どもの管理能力によってその子にぴったりな金額は異なります。親子で話し合いながら、その金額を見つけていきましょう。
 まずは、子どものために普段買っているものを、またどんなことに使っているのかを書き出してみます。次に、親が買う物と、お小遣いで買う物を分類します。文房具や参考書、習い事や塾代は親が買う物、まんがや自分ひとりで食べるお菓子はお小遣いで買う、などです。お小遣いで買うものが決まったら、その合計金額がお小遣い金額の目安です。欲しい物を買うために貯めるお金も考慮して、金額を決定します。
 お小遣いを与える期間は、子どもの管理能力を見て考えます。最初は1週間と短くしておいて、管理に慣れてきたら1カ月にするなど、子どもの様子を見守って決めます。
お小遣いのルールを守り、お小遣い帳で使い方を考える
お小遣いを与える際のルールも決めましょう。家族の一員としてのお手伝いや、友達に貸す、おごるなど、やってはいけないことなどを親子で考えます。これを契約書のように書面にまとめ、親子で契約を交わします。
 お小遣いをやりくりするために、お小遣い帳をつけてみます。続けることで、何にお金を使ったのか、自分が使えるお金はいくらなのかが分かってきます。そして、ほしい物を買う計画を立てたり価格を比較検討したり、優先順位を決めて時に我慢するなど、お金の使い方を自分で工夫するようになります。さらに、お小遣いを使ってよかったかどうか、自分で評価をさせてみます。満足しているなら○、買ったけど使ってないなら×。親としては、無駄遣いさせないように口を出したくなりますが、そこはぐっと我慢。失敗もさせて、子ども自身が無駄使いに気づき、次からの対処を考えることができるように促すことが大事です。
失敗を一緒に悔しがり、できたらしっかりほめて
お小遣い帳は続けることが大切です。続けさせるコツは、

・子どもを尊重して、任せたら文句を言わない。
・子どもの行動を待ち、気づかせる。
・やってはいけないことを決める。
・できたことをしっかりほめる。

などです。夫婦でコンセンサスをとり、おじいちゃんやおばあちゃんにも協力を得ておくこともポイントです。
 最後に、ほめるテクニックを一つ伝授。私は「ほめるの三段活用」と呼んでいますが、気づいたときに褒める、思い出したときにほめる、さらに時間がたってしみじみほめる、を心がけています。よかったら取り組んでみてくださいね。

※㈱ライフアンドマネークリニックでは「ファイナンシャル・プランナーのママたちが考えた 自立する力がみにつく!おこづかい帳」(A4判33ページ/315円/送料別途)を発行。購入は同社のホームページhttp://www.lamc.jp/、またはTEL:082-225-8415へ
高橋佳良子さん 広島市内在住のファイナンシャル・プランナー。(株)ライフアンドマネークリニック代表取締役社長。
個人にあったライフプランやマネープランの提案を行うほか、新聞・雑誌などでの暮らしや家計に関する執筆、セミナーやワークショップを実施。家計簿サイト「家計簿せんせい」の運営や子どもの金銭教育にも力を入れる。
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