なぜ今?広陵高校野球部前監督・中井哲之さんが会見「申し訳なく思っております」騒動から1年、思いを語る

8/7(金) 18:59

広陵高校硬式野球部の前の監督、中井哲之さんが、部内の暴力問題の発覚後、初めて公の場に姿を見せ、謝罪しました。
騒動から1年がたったいま、なぜ思いを語ったのでしょうか。

【広陵高校野球部・中井哲之前監督】
「私の言葉や対応によって苦しみや負担を感じさせた部分があったとすれば申し訳なく思っております」

緊張しているのか…手を震わせながら原稿に手を伸ばし、謝罪の言葉を述べた、広陵高校野球部の前の監督、中井哲之さん。
公の場に姿を見せるのはおよそ1年ぶりです。

【広陵高校野球部・中井哲之前監督】
「先月をもって広陵高校を退職いたしました。学校を離れたいま、なにを考えなにを反省しているのかを自分の言葉で説明する責任があると考えておりましたのでお時間を設けさせていただきました」

去年の夏の甲子園開幕直前、SNSを通じて広まった、野球部を巡る暴力問題。
去年1月、部のルールに違反して寮内でカップ麺を食べた下級生の部員に対し、4人の上級生が暴行を加え、下級生は転校を余儀なくされたというものです。
これをうけて野球部は、甲子園を途中辞退することになり、学校は、去年10月、問題を調査する第三者委員会を設置。
そして今年6月、第三者委員会の報告書が学校に提出されました。

【広陵高校野球部・中井哲之前監督】
「すごく厳しい表現であったり書き方というか伝え方だったので、予想もしていない厳しい提言だと思いました」

第三者委員会の報告書では、暴力問題を認定し、「いじめに該当する」と指摘。
さらに、中井さんが下級生に対し、「高野連への報告がチームの不利益につながる」という趣旨の発言をしたことが、被害生徒が転校するに至る決定的な契機となったとしました。
この指摘に対し、中井さんは、「そうした発言はしていない」と否定。

【広陵高校野球部・中井哲之前監督】
「相手側がすごくつらくてもう一回頑張ろうとした時に私の言葉が足らなかった、もしくは伝わってなかったということに関しては非常に反省しておりますし、監督の言葉の重たさは痛感しました」

また第三者委員会は、「野球部の再建にあたっては、中井さんが、現場指導や部の運営などに直接または間接的に関与することを『排除』する必要がある」としました。

【広陵高校野球部・中井哲之前監督】
「「排除」とかですね…だれがなにをもって排除という言葉を弁護士の方が使えのかなと思って…びっくりしました」

中井さんは先月末、学校を退職。
「学校の職員」ではなくなったいま、公の場で思いを語ることを決意したといいます。

【広陵高校野球部・中井哲之前監督】
「学校の職員であった以上学校の方針に従わなければいけないというのは当たり前のことだと思いますので話す機会がなかったし…なかったので…退職いたしましたのでこのまま私が隠れているとか、逃げているとか、何も言わないというのは今まで指導してきた子供たちに対しても失礼だし、家族にもすごく迷惑をかけてきたので、ちゃんと謝れるべきところは謝って、ちゃんと自分の口で一区切りをつけないとよくないなというか」

そして、暴力問題が起きた原因については―

【広陵高校野球部・中井哲之前監督】
「休みもなく生徒と一緒に過ごしてきたんですけど、信頼関係がなかったと言えばその一言になりますし、どんなことでも相談に乗れる聞ける伝えられるような指導でなければいけなかったと思っています」

■スタジオ

ーー山内さんはこの問題、どう感じられましたか?

【元カープ・山内泰幸さん】
「野球部内で起こったことなので監督に責任はあると思うが、僕の認識では、高校野球が始まる前に高野連が処分を出していたと思う。それに対して高野連も対処が悪かったと思うし、学校側の対応も遅くなってしまったところもある。あと、大会中にSNSを通じてガーっと広がっていったという、SNSの恐ろしさも感じた」

ーーSNSの投稿に関しては真偽が定かでない投稿があったり、加害生徒、被害生徒、中井さん、すべての方に二次被害、誹謗中傷、過度のバッシングがあったとも考えられます。SNSを通じてネット世論が形作られていく、この時代の危うさというのも正直感じました。高校野球は教育的な側面と協議としての側面があるが、いかに時代に適合していくかの岐路に立っているというか、難しい部分もありました。

【元カープ・山内泰幸さん】
「高校野球をやっている中で甲子園をめざして頑張るというのは当たり前のことだと思うし、その中で厳しさもあると思う。私も厳しい上下関係の中で野球をやってきたが、甲子園を目指すためにあまりに厳しい上下関係は必要ないと思う」