【前編】部活動の未来 近い将来、複数校合同で活動…!? 広島・廿日市市の例
7/14(火) 19:00
■前編
今回の特集は『部活動』についてです。
少子化などの背景によりそのカタチが変わろうとしています。
学校から地域へ子供たちの活動の環境はどう変わっていくのでしょうか?
少子化などの背景によりそのカタチが変わろうとしています。
学校から地域へ子供たちの活動の環境はどう変わっていくのでしょうか?
VTR
【県教育委員会 篠田智志 教育長】
本県におきましても公立中学校における部活動改革の取り組みを推進するために、広島県部活動改革推進計画を策定し、本日付で各県立学校および各市町教育委員会等に通知をさせて頂いたところであります。
先週、県教育委員会の会見で発表された部活動に関する計画…。
【県教育委員会 篠田智志 教育長】
「各種支援を通じまして休日の部活動の地域展開を目指しつつ、地域の実情等に応じた着実な改革の推進に向けた支援を行って参りたいと考えております」
『地域展開』とは何か?県内各自治体ではどこまで進んでいるのか?詳しく解説します!
本県におきましても公立中学校における部活動改革の取り組みを推進するために、広島県部活動改革推進計画を策定し、本日付で各県立学校および各市町教育委員会等に通知をさせて頂いたところであります。
先週、県教育委員会の会見で発表された部活動に関する計画…。
【県教育委員会 篠田智志 教育長】
「各種支援を通じまして休日の部活動の地域展開を目指しつつ、地域の実情等に応じた着実な改革の推進に向けた支援を行って参りたいと考えております」
『地域展開』とは何か?県内各自治体ではどこまで進んでいるのか?詳しく解説します!
スタジオ
さて、ここからは「どうなる?部活動の地域展開子供たちの未来は?」ということで、お伝えしていきます。
スタジオにはスポーツ教育学がご専門で、東広島市の部活動地域展開検討委員会の委員長でもあります、広島大学大学院・人間社会科学研究科の齊藤一彦教授にお越しいただきました。
まずは、部活動を学校から地域に移行するその背景についてですが、主には、少子化の進行、教員の業務負担が増えていることです。
少子化については、県内の中学生の人口が今後10年間でおよそ3割減る見込みで、公立中学校の教師の残業時間については、文科省の発表ではおよそ4割が45時間を超えているとも言われています。
スタジオにはスポーツ教育学がご専門で、東広島市の部活動地域展開検討委員会の委員長でもあります、広島大学大学院・人間社会科学研究科の齊藤一彦教授にお越しいただきました。
まずは、部活動を学校から地域に移行するその背景についてですが、主には、少子化の進行、教員の業務負担が増えていることです。
少子化については、県内の中学生の人口が今後10年間でおよそ3割減る見込みで、公立中学校の教師の残業時間については、文科省の発表ではおよそ4割が45時間を超えているとも言われています。
齋藤先生、こういった背景が今後、深刻になってくるということでしょうか?
【広島大学 人間社会科学研究科 齊藤一彦 教授】
「そうですね。少子化が進みますと、1つの学校だけではチームを組めない、そういった競技が増えてきますし、当然、部活動の数も少なくなっていきますので、子供たちの選択肢が少なくなっていきます。また、先生方の負担軽減もとても重要な課題なんですけれども、当然、勤務時間の問題もありますけれども、アンケートなどによりますと、ご自身が経験したことがない部活動を担当している方が半数以上いるというデータもありますので、この辺を考えますと、学校だけで部活動を支える時代から、地域全体で子供たちの活動を支えていくと、そういった展開が必要なんじゃないかなというふうに思われます」
【広島大学 人間社会科学研究科 齊藤一彦 教授】
「そうですね。少子化が進みますと、1つの学校だけではチームを組めない、そういった競技が増えてきますし、当然、部活動の数も少なくなっていきますので、子供たちの選択肢が少なくなっていきます。また、先生方の負担軽減もとても重要な課題なんですけれども、当然、勤務時間の問題もありますけれども、アンケートなどによりますと、ご自身が経験したことがない部活動を担当している方が半数以上いるというデータもありますので、この辺を考えますと、学校だけで部活動を支える時代から、地域全体で子供たちの活動を支えていくと、そういった展開が必要なんじゃないかなというふうに思われます」
こういったことから、教員の負担を軽減させること、子供たちがスポーツに触れる機会を確保すること、そして、地域の教育力を充実させるために国が地域展開する方針を決めました。
そもそも『地域展開』とは?ですが、例えば、平日は私がA中学校、岡野さんがB中学校、山内さんがC中学校で部活動をしていたとすると、土日・祝日はTSSクラブといった地域のクラブで、複数の学校が一緒になって同じスポーツをすることを『地域展開』といいます。
そもそも『地域展開』とは?ですが、例えば、平日は私がA中学校、岡野さんがB中学校、山内さんがC中学校で部活動をしていたとすると、土日・祝日はTSSクラブといった地域のクラブで、複数の学校が一緒になって同じスポーツをすることを『地域展開』といいます。
岡野さん、部活動はバスケットをやっていたと聞いていますが、平日と休日とで環境が変わったらどうですか?
【岡野唯アナウンサー】
「私自身が中学時代に、土日は練習試合で他校に行くことが多かったので、私の送迎だったり、その仲間たちも、それから道具の運搬というのも保護者にやってもらっていたので、保護者の協力っていうのは欠かせないものになってくるかなっていうふうに思います。新しい友達が増えそうだなっていうふうにも感じたりするので、いろいろな見方があるのかなというふうにも思います」
【岡野唯アナウンサー】
「私自身が中学時代に、土日は練習試合で他校に行くことが多かったので、私の送迎だったり、その仲間たちも、それから道具の運搬というのも保護者にやってもらっていたので、保護者の協力っていうのは欠かせないものになってくるかなっていうふうに思います。新しい友達が増えそうだなっていうふうにも感じたりするので、いろいろな見方があるのかなというふうにも思います」
そして、国が示しているスケジュールですが、2023年度から昨年度までを「改革推進期間」、今年度から2031年度までの5年間を「改革実行期間」と位置づけていて、原則、31年度までには全ての部活動において休日での地域展開を目指すとしています。
すでに今年度からは「実行期間」に入っているのですが、現時点での県内自治体での状況は、地域展開の時期について「検討中」としているのは広島市・福山市・呉市府中町・熊野町など13市町で、具体的な時期については決まっておらず、今年度から検討委員会を立ち上げて進めるところも多くありました。
想定時期を決めているのは、世羅町は、順次進めるとしていて、一部クラブについてはすでに地域展開しています。
庄原市は、今年度から順次、三原・尾道・三次では27年度以降、東広島・廿日市が28年度中に、府中市は、29年度から検討しているとのことです。一方、坂町は地域展開は「しない」としています。
すでに今年度からは「実行期間」に入っているのですが、現時点での県内自治体での状況は、地域展開の時期について「検討中」としているのは広島市・福山市・呉市府中町・熊野町など13市町で、具体的な時期については決まっておらず、今年度から検討委員会を立ち上げて進めるところも多くありました。
想定時期を決めているのは、世羅町は、順次進めるとしていて、一部クラブについてはすでに地域展開しています。
庄原市は、今年度から順次、三原・尾道・三次では27年度以降、東広島・廿日市が28年度中に、府中市は、29年度から検討しているとのことです。一方、坂町は地域展開は「しない」としています。
山内さん、今年度から実行期間に入ってはいますが、どういった印象を受けますか?
【野球解説者 山内泰幸さん】
「まだ、何か進んでない感じがしますけど、やっぱり各自治体によって地域事情がかなり違いますから、そういったところで難しいのかなという感じがします」
齋藤先生、広島は全国的にみると進捗状況はどうなんですか?
【広島大学 人間社会科学研究科 齊藤一彦 教授】
「早いか遅いかで言えば、早くはないというのが現状だと思います。全国では、すでに休日の地域展開がかなり進行しているところもありますし、場所によっては休日だけではなく、平日も、もう部活動が学校から切り離されて実施しているというような、そういったところもあります。その点から言えば、広島県は少し慎重に進められているんだなというふうに見ています。ただ、これは、地域展開が早ければいいというような問題でもなく、やはり人口規模とか人材とか交通機関はさまざま事情が違いますので、その地域ごとの条件に合った地域展開を考えていくことが必要なのかと思ってます。また、自治体によって結構差があるというのも、もともとこの地域展開の前から、地域に子どもたちの活動の受け皿になるようなところがあったところは、比較的速やかに地域展開が進んでいるんですが、広島県はどちらかというと、受け皿が少ないといったところからスタートしていますので、今まさに検討の真っ最中といったところかなというふうに見ています」
こういった状況のなかで、廿日市市では地域展開の『コーディネーター』が学校と地域をつなぐために奮闘しています。
【野球解説者 山内泰幸さん】
「まだ、何か進んでない感じがしますけど、やっぱり各自治体によって地域事情がかなり違いますから、そういったところで難しいのかなという感じがします」
齋藤先生、広島は全国的にみると進捗状況はどうなんですか?
【広島大学 人間社会科学研究科 齊藤一彦 教授】
「早いか遅いかで言えば、早くはないというのが現状だと思います。全国では、すでに休日の地域展開がかなり進行しているところもありますし、場所によっては休日だけではなく、平日も、もう部活動が学校から切り離されて実施しているというような、そういったところもあります。その点から言えば、広島県は少し慎重に進められているんだなというふうに見ています。ただ、これは、地域展開が早ければいいというような問題でもなく、やはり人口規模とか人材とか交通機関はさまざま事情が違いますので、その地域ごとの条件に合った地域展開を考えていくことが必要なのかと思ってます。また、自治体によって結構差があるというのも、もともとこの地域展開の前から、地域に子どもたちの活動の受け皿になるようなところがあったところは、比較的速やかに地域展開が進んでいるんですが、広島県はどちらかというと、受け皿が少ないといったところからスタートしていますので、今まさに検討の真っ最中といったところかなというふうに見ています」
こういった状況のなかで、廿日市市では地域展開の『コーディネーター』が学校と地域をつなぐために奮闘しています。
VTR
廿日市市大野にあるスポーツ施設には、子どもたちや保護者が集まってきます。
行われているのは地域のバドミントンクラブの練習。
地元の中学生およそ15人のほか小学生や高校生も参加し一緒に汗を流します。
その様子を見学しながらカメラに収めているのは、廿日市市の部活動地域展開コーディネーター藤森憲也さんです。
【廿日市市 部活動地域展開コーディネーター 藤森憲也さん】
「部活動の地域展開に向けて、まずは現場を見ないといけない。受け皿としてどのような状況かと」
廿日市市は部活動の地域展開を見据え、今年度から新たにコーディネーターを配置。
学校と地域をつなぐ役割を担います。
この日は、地域クラブを視察し、部活動の受け皿として必要な条件などをヒアリングします。
Q:指導者は今何人いる?
A:6人くらい
行われているのは地域のバドミントンクラブの練習。
地元の中学生およそ15人のほか小学生や高校生も参加し一緒に汗を流します。
その様子を見学しながらカメラに収めているのは、廿日市市の部活動地域展開コーディネーター藤森憲也さんです。
【廿日市市 部活動地域展開コーディネーター 藤森憲也さん】
「部活動の地域展開に向けて、まずは現場を見ないといけない。受け皿としてどのような状況かと」
廿日市市は部活動の地域展開を見据え、今年度から新たにコーディネーターを配置。
学校と地域をつなぐ役割を担います。
この日は、地域クラブを視察し、部活動の受け皿として必要な条件などをヒアリングします。
Q:指導者は今何人いる?
A:6人くらい
平日の部活動とは違い、複数の学校の生徒で活動する地域クラブ。
子どもたちにとっては新たな出会いの場になるといいます。
【中学1年生】
「同じ中学校の人しか関わらない部活もあるから、いろんな中学校の子と話すと視野が広がって発見があります」
その一方で、見えてきた課題も…。
【保護者】
「車で送迎している。20分、30分かかるので仕事が終わってすぐ来る感じですね」
子どもたちにとっては新たな出会いの場になるといいます。
【中学1年生】
「同じ中学校の人しか関わらない部活もあるから、いろんな中学校の子と話すと視野が広がって発見があります」
その一方で、見えてきた課題も…。
【保護者】
「車で送迎している。20分、30分かかるので仕事が終わってすぐ来る感じですね」
学校とは違い、地域クラブまでの移動が遠くなり、保護者への負担が増えるといいます…。
そして大きな課題となるのが、指導者の確保。
このクラブでは地元のバドミントン競技経験者が指導にあたっていますが、募集しても簡単には集まらないといいます。
【藤森さん】
「先行している山口県でも思ったより指導者登録がなくて、さらに受け皿を増やすには地域の方を含めて指導者確保が課題になってくる」
廿日市市では今年度、検討委員会を立ち上げ、2028年度末までの地域展開を目指し議論を進めています。
藤森さんはできるところから着実に進めたいと意気込みます。
【藤森さん】
「一番困るのは子どもたち。そこは気を付けていくべきだと思っています。週末の子どもたちの時間の過ごし方を、学校だけでなく家庭や地域で支えなくてはいけない」
そして大きな課題となるのが、指導者の確保。
このクラブでは地元のバドミントン競技経験者が指導にあたっていますが、募集しても簡単には集まらないといいます。
【藤森さん】
「先行している山口県でも思ったより指導者登録がなくて、さらに受け皿を増やすには地域の方を含めて指導者確保が課題になってくる」
廿日市市では今年度、検討委員会を立ち上げ、2028年度末までの地域展開を目指し議論を進めています。
藤森さんはできるところから着実に進めたいと意気込みます。
【藤森さん】
「一番困るのは子どもたち。そこは気を付けていくべきだと思っています。週末の子どもたちの時間の過ごし方を、学校だけでなく家庭や地域で支えなくてはいけない」
スタジオ
一方で、広島県内では唯一、坂町が地域展開をしない方針を掲げていますが、後編では、そのなぜについてお伝えします。
