かつて鉄道があった! 江田島を走っていた機関車を発見 横向きの運転席に潜入【てつたま】

1/21(水) 20:00

鉄道の魅力を熱くお伝えする野川キャスターの『てつたま』です
野川さんお願いします。

【野川キャスター】
前回に続き、広島県・江田島にかつて存在した海上自衛隊の基地の中にある貨物用の鉄路を取材しています。

それでは…

■入り江を走る道路に沿うように線路は敷かれていた

【野川キャスター】
「こんにちは。敬礼だ」呉弾薬整備補給所きってのベテラン隊員、川原さんが鉄道在りし日のことを教えてくれます。
入り江を走る道路に沿うように線路は敷かれていたそうです。

【海上自衛隊 呉弾薬整備補給所 川原 裕 海曹長・野川キャスター】
「ここが道路を横切る形で線路が通っておりましたので、自転車で通る場合はかなり慎重にわたっておりました」
「なるほど、なるほど。道路をまたいで、私が今いる両サイド。これ割れ目がありますが、ここをそのまま走っていくイメージということで、今でも軌道のイメージができる感じですね」

廃線から16年たった今も、広い基地内にレールが点在して残っています。

【海上自衛隊 呉弾薬整備補給所 川原 裕 海曹長・野川キャスター】
「おおお!残ってますね。ちょっとレールの幅が気になりますね。
JRの主だった在来線で使われている1067ミリから、新幹線や広島電鉄の1435ミリなんか、色々ありますけども、こちらはどうなんでしょうか?よっ。これはご覧ください。1m7cm。これは1067ミリのいわゆる狭軌。JRの主だった在来線の線路幅と判断していいんじゃないかと思います。わー、ちょっと狭軌がここを走っていたんです。

■業務用鉄道の取材は『てつたま』で初めて…

ちょっとこれ、転轍器ですね。これポイントを切り替えていた…やらせてもらってもいいということなので、参ります。切り替わるのかな?せーの…重たい。あ、でも思ったほど重たくない。転轍器そのものは動きますが、もう連動はしてない感じですね。
切り変わりはしませんね。でもやっぱり、倉庫もたくさんあるんでしょうから、それぞれ枝分かれをして行くには、転轍器があったわけで。だから構内かなりの数、転轍器があったんでしょうね」

基地内をさらに奥へと進みます。

【海上自衛隊 呉弾薬整備補給所 川原 裕 海曹長・野川キャスター】
「ここも結構残ってます」
「あ!はい。向こう側がメインのルートで来ていたわけですが、枝分かれをいくつも倉庫に向けてしていたということで、ここもその跡ですね、しっかり残ってますね。鉄道はいろいろありますけれども、基本的には移動のためであったりとか、観光の目的で乗ったりする鉄道がほとんど。業務用の鉄道というのは、『てつたま』で初めてかもしれないですね」

■機関車の大きさは約4mと小型

最後に走っていた機関車は、1992年製の大きさが4mほどの小型なもの…貨車も2mほどしかなく、鉄道というにはかわいらしいサイズでした。

【海上自衛隊 呉弾薬整備補給所 川原 裕 海曹長・野川キャスター】
「これ、敷地内を機関車が走っているのを初めて見たときはどう思ったのかなと?」
「ここに鉄道があるんだなって言うのが、まず最初でした」
「運転されていた方ももちろん、自衛官で?」
「自衛官、技官が運転をしておりました。運転手の話を聞きますと、かなり慎重に運転していたと。人が歩く程度でしょうか。荷物を載せていますから、脱線など注意して運転してたと聞いています」
「走っているところを目撃されたかと思うんですけれども、気持ちとしては、どんな感じだったんですか?」
「いずれ乗りたいなという気はしてましたけども」
「鉄道、お好きなんですか?」
「そうですね。基本的には。子供も好きでしたので」
「川原さん?構内で走っていた機関車であったり、あるいは貨車と言うんですかね?そういった部分というのは、どこかに残って入るんですか?」
「機関車については吉浦の貯油所残っております」
「吉浦…ですから対岸ですね」
「はい」

ということでさっそく、海上自衛隊造修補給所貯油所へと向かいます。

【海上自衛隊 呉地方総監管理部 総務課 広報推進室 玉利理恵 報道事業主任・野川キャスター】
「お、おおー。いやー!存在感ありますね」
「そうですね」
「いやもう、この色合いから日頃、私たちが乗る鉄道の関係の車両ではないなということはわかりますね。わ!やっぱり前面を見ても、鉄道車両というよりもトラックとか、そちらのお顔に近いような印象を受けますね。今、私がいるのが、こちらに書いてありますが、貯油所と言うそうでございます。こちらに来るにあたって、お色直しをして、こういった部分を刻まれてということですが」

機関車は弾薬整備補給所からの移設にあたって、海上自衛隊のシンボルマークの下の文字が『貯油所』に変えられ、2017年からこの場所で保存されています。

【野川キャスター】
「ここに弾薬が乗って運ばれていたと聞くと、やっぱりちょっと背筋が伸びると言いますかね。ちょっと緊張感があるなという感じがします。あ、ああー、ちょっと音が聞こえますか?」

隣の呉線の線路を電車が通過。

【野川キャスター】
「ちょっとここからどうですかね?屋根だけ見えますか?呉線が呉方面に向かって走って行きましたけど、まさにその横に、こんな車両が止まっているとは、なかなか不思議な感じがしますけど」

■機関車の運転席はなんと横向き

そして、なんと今回特別に機関車の中へ入れることに!

【野川キャスター】
「おー、あ、そうか、こちら向きですね。普通は前方を向いてることが多い運転席ですけれども、これ横向きですね。いわゆる凸型の機関車なんかが、このタイプになっていることが多いですけれども。ですからこちらで操作をしながら、横を見て運転する感じなんですね。中は広いかと言われると広くはないですね。限られた空間の中にいろんなものが詰まっている、そんな感じがします。しっかり役に立っていたんだろうな、という感じがしますね」

瀬戸内海に浮かぶ江田島に、かつて弾薬を専用に運ぶ小さな鉄道があった。
基地内に残る鉄路が、その存在を今に伝えています。