中国地域女性ビジネスプランコンテスト受賞 障がいのある子ども専門の女性カメラマンをツイセキ!

12/16(火) 18:50

「ツイセキ」のコーナーです。
中国地方の女性起業家を対象にしたビジネスコンテストで、障がいのある子供を専門に撮影するカメラマンが受賞しました。

【Koco photo 榎 春菜 さん】
「障がいのある子の記念写真を撮りたいと思った日から12年後、ようやく目標地点に立てました。笑顔溢れる家族の姿を見て、これがやりたかったんだ」

61の応募の中から優秀賞に選ばれたのはカメラマンの榎春菜さん。
このコンテストは中国地方で活躍する女性起業家が生み出したビジネスモデルを表彰し、地域経済の活性化を図るものです。

榎さんは身体障がいのある子供の記念写真を撮影する事業を立ち上げました。
きっかけは障がい児施設で働いていたとき、写真スタジオで子供が撮影を断られたことを耳にしたことでした…

【榎春菜さん】
「障がいがあるからって写真まで差別なん。差別はいけないって世の中は言っているのに見えない差別ばかりで本当に悔しい。待てよ。だったら自分が障がいのある子を撮るカメラマンになったらいいじゃん」

障がいに対する偏見をなくし、誰でも平等に大切なわが子の写真を残す環境を残そうと、活動続けてきた榎さん。

生まれたとき、「笑うことはできない」と医師に断言された子供の奇跡的な瞬間に立ち会えることも…

【撮影を依頼した母親】
「すごいじゃん。かわいい」
【榎春菜さん】
「急にモデルさんじゃん」
【撮影を依頼した母親】
「カシャカシャ聞こえ出したら」
【榎春菜さん】
「そういうことか」
【撮影を依頼した母親】
「かわいい。笑ってるじゃん。笑顔できているよ」
「笑ってくれるようになったこと、たったちょっとだけのことですけど、それさえもうれしいですね。成長してくれているという証が残せましたね」

榎さんが目指すのは親の当たり前の願いを叶える写真スタジオです。

【榎春菜さん】
「家族より、うちの子は撮りに行きたくてもいけない。必要としている家族が必ずいっぱいいるからがんばってほしい。と、うれしい言葉をいただき、今ではその言葉が私の心の支えになるほど大事なものになっています。これからも撮りたい気持ちを叶えるために写真を撮り続けます。だって写真はその人の生きた証だから」

■■■ スタジオ解説 ■■■

取材した胡子記者によりますと、このコンテストは今年で9回目ですが、過去最多の応募数でした。

事業展開の実現性、アイディアの独創性、経営者の熱意、波及効果を基準に審査され、61人の女性の中から5人が受賞しています。

例えば、タオルに特殊なセンサーを内蔵させてスポーツ応援の熱量を可視化できるシステムの開発や、理科と料理を融合させた子ども向けのサイエンス料理教室などがありました。