任期満了に伴いあさって９日、投開票が行われる呉市長選挙には、無所属の４人が立候補し舌戦を繰り広げています。各候補の訴えを取材しました。

呉市長選挙に立候補しているのは、いずれも無所属の現職と新人あわせて４人です。
２００５年の平成の大合併以降、初めて人口が２０万人を下回った呉市。
選挙戦では、人口減少対策や現職の２期８年の市政運営への評価、防衛省が進める日鉄呉跡地の複合防衛拠点整備への対応などを巡り論戦が繰り広げられています。

※ 東 国裕 候補（７５）＜街頭演説＞

今月２日の告示日に、複合防衛拠点の整備反対を訴えた新人の東 国裕氏。
高校卒業後、陸上自衛隊に入り海田市駐屯地などで勤務した経歴を持ちます。
１９９２年のカンボジアへのＰＫＯ派遣の際、国の方針に疑問を持ち自衛隊を去りました。
東氏は掲げるのは「平和産業都市・呉」の実現。
日鉄呉跡地への平和産業の誘致を訴えます。

※ 東 国裕 候補へのインタビュー


※　新原芳明 候補（７５）＜街頭演説＞

出陣式で２期８年の実績をアピールした現職の新原芳明氏。
旧大蔵省に入り、造幣局理事長などを務めたあと、２０１７年の市長選で初当選を果たしました。
今回の選挙では自民党や立憲民主党など４党の推薦を受け、組織戦を展開。
現在進める、複合防衛拠点整備や大学の誘致、子育て支援などを拡充させることで、人口減少に歯止めをかけると主張します。

※ 新原芳明 候補へのインタビュー


その新原市政からの刷新を訴えるのは新人の能勢泰人氏です。

※ 能勢泰人 候補（５７）＜街頭演説＞

これまで５人の国会議員の秘書を務めた能勢氏。
出陣式には市長選への立候補を取りやめ能勢氏の支援に回った元衆議院議員や、地元選出の日本維新の会の衆議院議員も応援に駆け付けました。
能勢氏が公約として掲げるのは人口２５万人都市の復活。
子育て政策の充実とともに防衛拠点への産業誘致を訴えます。

※ 能勢泰人候補へのインタビュー


※　杉田憲英 候補（５６）＜街頭演説＞

同じく、新原市政を批判するのは立候補者の中で最年少の新人、杉田憲英氏です。
総務省・地域政策課長や奈良県の副知事を歴任し、ことし４月に故郷・呉に戻りました。
複合防衛拠点の推進など９つの公約を掲げ、中でも人口減少対策が最重要課題だと訴える杉田氏。
人口２０万人の復活に向け、移住・定住への財政支援の必要性を強調します。

※ 杉田憲英 候補へのインタビュー

呉市長選挙は広島知事選とともにあさって９日、投票が行われ即日開票されます。