アストラムライン「西風新都線」総工費760億円に 採算性、用地買収は大丈夫? 住民から厳しい声 広島

9/26(金) 18:36

アストラムラインの延伸事業に関する住民説明会が25日、開かれ、「西風新都線」開通後の騒音など影響調査の結果が公表されました。

25日、広島市西区で開かれた説明会にはアストラムラインの沿線住民などおよそ70人が参加しました。

広島市はアクセス向上などを目的に、終点の広域公園前からJR西広島駅まで延伸する「西風新都線」の計画を進め2036年ごろの開通を目指しています。

この計画について延伸工事中や開通後に周辺環境に与える影響について広島市が予測結果を公表しました。
騒音や振動などの予測はほとんどが基準値をクリアしたものの、電波や日照については一部影響がでる可能性を明らかにし、市は状況に応じて補償するとしました。

しかし住民からは環境面に加え「費用以上の効果が見込まれるのか」といった採算性や用地買収に対する対応についても厳しい意見が聞かれました。

【住民】
「利便性は上がると思うがそれに伴うもの(影響)が大丈夫なのかなと。用地買収について説明がないのでそちらのほうが心配ですよね。みなさん(住民は)不安ですよ」

【広島市 交通施設整備部・村上努担当課長】
「今後具体的な設計が進んでいくことで、皆さんが不安に思われていること、それが解消されると思う。より事業を進めてしっかり説明をしていきたい」

広島市は来月末まで住民からの意見書を受け付け、その後、見解を示すとしています。

■スタジオ

この、アストラムライン延伸事業の工事費用は当初およそ570億円だったところが物価高騰の影響を受けおよそ760億円に膨れ上がったということです。

住民説明会を取材した向井記者によりますと、住民から「採算性」を問う声もありましたが、広島市は、開通することで
・アクセス性の向上
・沿線開発への期待
・人口の増加
といったメリットが挙げられるとしていて、住民の人の意見も聞きながら街づくりに努めたいとしています。

今後は都市計画決定に向け手続きや準備を進め、2036年の開通を目指しています。