「記憶の伝承」 高校生が描いた原爆の絵 広島市立基町高校で完成披露会  今年は15作品が完成

6/27(金) 18:56

後世への「記憶の伝承」を担います。
被爆者の証言をもとに高校生たちが描いた「原爆の絵」の完成披露会が開かれました。

【山北陸斗記者】
「語り継がなければならない被爆者の記憶。高校生と何度も打ち合わせを重ねた絵が今年も完成しました」

広島市立基町高校で開かれた披露会には、制作した生徒と被爆者およそ40人が参加し、完成した絵に寄せた思いを語りました。

「原爆の絵」の取り組みは2007年度から始まり、被爆者の体験の中で強烈な印象を抱いた場面をもとに、高校生が8カ月程かけ油絵にします。

今年は15作品が完成。
初めて参加した被爆者の才木幹夫さんは13歳の時に被爆。
その証言をもとに3枚の絵が完成しました。

【被爆者・才木幹夫さん】
「高校生の皆さんが頑張ってくれて満足する絵になっている」

【才木さんの絵を描いた基町高校3年・本多芽依さん】
「被爆した方の姿を見てもう1度原爆が落ちてしまってもいいと思う人はいないと思いたい。そのために絵を描いた」

作品は8月6日から20日まで広島国際会議場で展示されるほか、被爆80年に合わせて来月からは神奈川県にある美術館でも展示会が開かれます。