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2019年02月04日(月)
カラダの変化 子どものココロが変わる時(前編)
 小学校3~4年生頃を境に子どもだった体は徐々に大人の体に変化し始めます。思春期本番に向けて、子どもたちは自分の体の変化への戸惑いながら大人の体と心に成長していくのです。
 今回は小学生期の子どもに見られる体と心の変化について広島県臨床心理士会副会長で臨床心理士の岡田幸彦先生にお話を伺いました。2月は前編として友達関係の重要性について、次回3月の後編では思春期の親子関係についてお伝えします。

この頃の子どもたちの特徴
 10歳前後から前思春期(preadolescence)と呼ばれる時期を経て、中学生になる頃から本格的な思春期に突入していきます。
 大人になるまでの心の発達はとてもゆっくりです。前思春期(主に小学生中学年~高学年)、思春期前期(中学生頃)、思春期中期(高校生頃)、思春期後期(18歳~22歳頃)と長い時間をかけて心が発達していくのに対し、体は“ある時”を境に急激に変化し始めます。
 第二次性徴を迎えると男の子なら精通、女の子であれば初潮を体験します。自分の体が大人になっていくことに驚き、戸惑いを感じながら子どもは一歩ずつ大人になっていきます。



同性の友達との強い繋がりが出来ます
 小学校低学年までは親子の関係が中心ですが、10歳頃になると次第に横の人間関係が強まっていきます。この時期はギャングエイジと呼ばれ、子どもたちはグループ内でのルールを守ることにこだわります。
「コレを持っていないとダメなんだ!」
 子どもたちはグループのルールを守ることで結束感を確かめ合うため、『グループの掟』に固執する言動が見られます。

 グループの構成は、男の子と女の子で少し異なっています。
 男の子はリーダー格の少年を中心とするピラミッド型の人間関係を作ることが多いようです。グループ内では緩やかなポジショニングがあり、友情を確かめ合ったり、トラブルを乗り越えたりしながら自分の立ち位置を確立していきます。


 一方、女の子のグループでは上下関係のようなものはあまりはっきりしていません。共通の話題などをベースに小さなグループが複数存在し、どこのグループに属しているかが重視されます。
 女の子においてはトラブルが原因でグループから外れてしまうこともあります。比較的小さなグループ内で強い繋がりを求めるため、排他的傾向が強いように見えるかも知れません。
 一方、男の子の場合はトラブルがキッカケでグループから疎外されることは女の子ほど多くありません。人間関係の変化はポジショニングの変化に過ぎないからです。

 子どもの社会も簡単ではなさそうですね。しかし、この時期の同性の友達づくりこそがこの後の心の発達に大きな影響力を持つのです。

同性の友達と秘密を共有するようになります
 子どもの頃、交換日記をしたことはありませんか。
あるいは、友達と何か約束をして、それを守る誓いを立てたことはないでしょうか。

 子どもが親に秘密を持つことは心の成長過程で起こります。
 これまで親は自分のことを何でも分かってくれる存在だと思っていました。そのうち、親が自分の全てであった世界から、友達という横の繋がりに目を向くようになります。やがて、子どもは親から分離し、自分自身の輪郭を持つようになります。秘密を持つということは自分と他者を隔てる境界が出来たということなのです。

 思春期には性的な興味や関心が高まる一方で、そんな自分を親に知られたくないと思います。不安や罪悪感という秘密を友人と共有することで乗り越え、成長していきます。ギャングエイジはそのための準備をしているようにも見えます。



子どもの性的な関心にどう対応するべきか
 好きな子がいる、というのは普通のこと。惹かれる何かを見つけられる心は大切にしたいものです。
 ただ、9歳頃までの子どもは性的な関心が弱い『潜伏期』と言われる段階。男女の区別なく仲良く遊んだり、性的なものに対する執着はあまり強くない時期です。
 10歳くらいからは次第に同性の友人に目が向き始め、同性との友情を育むようになります。性的な関心は次第に強くなりますが、特定の異性を求めるより同性との付き合いを重要視するため、強く異性を意識することはありません。

 最近はインターネットなどを通じて子どもでも様々な情報を得られるようになりました。性的な関心の高まりからインターネット情報に向かうこともあります。
 岡田先生は「情報が早く入ってくるのは否定できない事実としても、我々が子どもの頃にも成人雑誌は巷に存在していたし、今の子どもに限った問題ではない」とされた上で、インターネット上の情報が事実を歪曲したもので溢れていることに強い懸念を示されます。
 思春期、友達と一緒に情報を見聞きし、皆でワイワイ言い合いながら対応していくのは健全な反応と言えます。しかし、親しい友達関係を築くことが出来ず、一人でこっそり見ているような状況になれば、罪悪感を抱え込んだり、自分はおかしいのではないかと不安になったりしてしまうこともあります。
 
 子どもの関心が性的な情報に向かっていると気付いたら、静かに見守りながら子どもの友達関係に目配りしてください。きちんと友達関係が築けている子であれば、自然に乗り越えていけます。
 子どもが同性の友達と絆を深めることは、この後の思春期を乗り越えていくための下地として重要なことです。


次回の後編では、思春期本番を迎えた子どもとの親子関係について話を進めて参ります。

広島県臨床心理士会副会長
臨床心理士 岡田 幸彦(おかだ ゆきひこ)先生

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