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2018年11月02日(金)
これからが流行本番 インフルエンザとノロウイルス
 毎年、冬に流行するインフルエンザとノロウイルス。出来ることなら寒い冬も健康に乗り切りたいですね。
 そこで、今回は冬の感染症の予防と対策について、大下医院 院長の大下祐一先生にお話を聞きました。

インフルエンザが流行するのはこれからですよね?
 インフルエンザと診断される人が増えてくるのは、例年11月頃からです。一般に、子どもでの流行がピークに向かうのは12月から、大人は約1ヶ月遅れて1月くらいからです。
 まず、幼稚園・小学校で集団生活をしている幼小児などから流行が始まります。学校で感染した子どもさんが家庭にウイルスを持ち帰り、ご家族が感染し、大人の間でも感染が広がっていくイメージです。大人での流行ピークが子どもより遅いのはこのような感染ルートが原因の一つと考えられています。
 地域によっても流行時期は異なっています。広島市内でも比較的暖かい南区では流行が遅く、冷え込みが早く訪れる安佐北区、安佐南区などの方が早く流行し始めます。
 
インフルエンザワクチンはいつ接種するのが良いでしょうか?
 インフルエンザワクチンの効果発現は、接種して約2週間後からとされています。12月にはインフルエンザが流行し始めますから、11月中にはワクチン接種を済ませておくことが望ましいでしょう。

広島市インフルエンザ最新情報よりhttp://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/1268284008999/index.html

 グラフを見ると、例年12月から3月にかけての時期にインフルエンザが流行していることがわかります。

そもそもワクチン接種の効果はあるのでしょうか?
 インフルエンザウイルスは変異しやすく、毎年、WHOが流行するインフルエンザの型をあらかじめ予測し、それに基づいて4種類(A型を2種とB型を2種)を混合したワクチンを製造します。予測ですから外れることもありますし、完全に感染を予防できるとは言えません。
 
 例えば、はしか・風疹・水ぼうそうなどのワクチンは、予防効果が極めて高いとされています。これらは生ワクチンと呼ばれ、弱毒化したウイルスを直接体内に入れて免疫を作ります。しかも、これらのウイルスには変異がなく、ワクチン接種による免疫反応により、病気の発症をうまく防ぐことができます。
 一方、インフルエンザウイルスは変異があることに加え、不活性ワクチン(安全性は高いが、弱毒化ウイルス投与ではない)であるため、完全に感染を防ぐことが難しいのです。

 ただし、それでもインフルエンザワクチン接種を勧めるのは、感染予防に効果があるとされるデータがあるためです。
 ワクチンを接種した集団と接種しなかった集団のインフルエンザ発症具合を調査してみると、接種群の方が有意に罹患率は低いという結果があります。つまり、多くの方がワクチン接種をしていれば、集団としての予防効果は非常に高いのです。インフルエンザの予防接種が推奨されるのはこのような理由があるのです。


ワクチンを接種すれば、かかっても軽いと聞きますが?
 そもそも、病院にかかる時点で、高熱が出るなど明らかな症状が出ています。このような人に「軽く済んだ」とは言えないでしょう。
 けれども、ワクチン接種をした人の中には「軽かったので感染に気付かなかった」「受診するほどではなかった」という人も含まれます。本人がインフルエンザに感染した認識がなければ、発症者としてカウントはされません。ワクチンを接種した集団に発症者が少なかったというデータは、感染に気付かない程度で済んだ人もいたためだとすれば、「かかっても軽い」というのもまんざら嘘だとは言えないでしょう。

乳酸菌がインフルエンザに効くというような話もありますが、本当ですか?
 一部の研究ではそのような結果が出ているのかも知れません。例えば、乳酸菌を摂取した群と摂取しなかった群を比較して、統計学的に有意差があれば「効果がある」と言っても悪くはありません。
 ただ、重要な研究であれば必ず追試が行われます。多くの研究グループから同様の結果が集められることにより、医学的に「効果がある」と言われ始めます。
 乳酸菌については、一般的な医学的見解としては確かな情報とは言えません。

それでは、マスクやアルコール消毒は予防につながるのでしょうか?
 インフルエンザ感染は空気感染ではなく、飛沫感染です。咳やクシャミによってまき散らされたウイルスから身を守るために、マスクは有効です。
 また、外出先で手などに不着したウイルスを手洗いで除去できます。石鹸で手洗いして流水で流すだけでも十分効果はあります。特にアルコール消毒が必要というわけではありません。

抗ウイルス薬には種類があるようですが、どう違うのですか?
 インフルエンザに対し処方されるお薬には、リレンザ、イナビル、タミフルなどがあります。
 以前、タミフルによる異常行動が問題になったこともあり、昨今では10代の若者に使われることが少なくなりました。子どもへの処方はリレンザやイナビルなどが中心となりましたが、これらは薬効の違いというよりも、処方する医師の方針の違いに過ぎません。
 リレンザやイナビルは吸入タイプですが、点滴注射の抗インフルエンザ薬もあります。ただ、これは内服も吸入も難しいなど全身状態の悪い患者さんに対して使うことが多く、治療薬の中心ではありません。

冬の感染症としてはノロウイルスも聞きますが?
 ノロウイルスは現在のところ予防できるワクチンはありません。また、直接ウイルスに対して効く薬もないため、治療は吐き気止めや整腸剤、輸液などの対症療法が中心となります。
 そのため、ノロウイルスに対する感染予防が重要になります。ノロウイルスは接触感染しますので、患者にあるウイルスを触ったものを介して感染します。例えば、ウイルスの付いた手でおやつを食べたり、口の周りを触ったりすることで感染が始まり、広まっていきます。
 ですから、家に帰ったらまず、手洗いの習慣を徹底するようにしましょう。石鹸を使用して丁寧に手洗いをすれば感染のリスクは低くなります。
 
 それでも家族にノロウイルス患者が出ることがあります。その際には、家庭内(兄弟、親子間)での感染を防ぐために、
 ◎感染しやすいところに注意する(トイレ・洗面所・浴室などにあるドアノブや水道の蛇口など。これらは、皆が触るところですので、特に注意が必要です。)
 ◎お風呂に入るとき、患者が最後に入る
 ◎タオルは共用せず、別のものを使用する

 効果の高い消毒液として、次亜塩素酸ナトリウムがよく用いられます。薬局でも販売していますので、家族に発症者が出た場合には、トイレや浴室、ドアノブなど共用部分を消毒液で拭くと予防効果があるようです。

 基本的なことではありますが、人混みではマスクをしたり、家に戻ったら石鹸で手洗いをしたり、ウイルスの侵入を防ぐことが大切なことのようです。また、ワクチン接種でインフルエンザの発症率を下げることもできるということですから、上手に健康管理をして冬を元気に乗り切りたいものです。

大下医院 院長
大下 祐一(おおした ゆういち)先生

広島市南区旭1-19-25
TEL 082-255-5055

地域の皆様のホームドクターを目指して
「分かりやすく丁寧な」診療を心掛けています

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