「重要文化財」に指定された貴重な駅舎・旧大社駅 今春よりレトロにリニューアル【広島発しまね旅・出雲】

8/3(月) 18:22

「ひろしま満点ママ!!」から。
この春リニューアルし新たな観光スポットとして島根の魅力を発信しているレトロな建物を紹介します。

【梶谷羽奈アナウンサー】
「さあ、出雲市に来ました。訪れているこちらの建物。皆さん何の建物か分かりますか?左右対称でかなり厳格な雰囲気もありますし、歴史も感じるレトロな建物ですよね。何の建物かというと、実はこれ駅なんです」

およそ5年に渡る保存修理工事を経てこの春リニューアルオープンした旧大社駅。1912年の開通以来、78年間に渡り、出雲大社の玄関口として参拝客を迎え入れていました。
2004年には、東京駅、福岡の門司港駅とともに国の「重要文化財」に指定された貴重な駅舎です。そんな旧大社駅を出雲市の吾郷さんに案内していただきます!

【梶谷アナ・出雲市市民文化部 文化財課 吾郷誠さん】
「今回、保存修理工事の中では全部で2万点ぐらいの瓦があるんですが、そのうちの約4割を新しい瓦で作っております。瓦の中にはですね、シャチホコの位置に当たる部分に鴟尾という昔の瓦を使ったり、ちょっとユーモラスな顔で亀の瓦が全部で10点ございます」
「亀だったり、ちょっと縁起がいい感じがしますね」
「なぜ亀かっていうのはよくわからないんですけれども、やはり木造建築ということで、火事、火災が一番怖いので、水の生き物っていうのは非常にそういった意味でも縁起の良い」
「守り神的な駅の象徴としてあるんですね」

続いて駅舎の中へ。

【梶谷アナ・吾郷さん】
「すごい。外で想像していたより広い空間が広がってますね」
「三等待合室と呼んでいる空間でございます」
「こんなに広い空間なのに、柱が全くないですね」
「実は屋根裏に秘密がありまして、トラス構造という西洋建築の方法を使っているおかげで広い空間を実現することができているという場所になります」
「天井も高いし、立派なシャンデリアですか、照明ついてますね」
「大社駅の中の古い写真が見つかりまして、その写真に基づいて照明器具を全て新しく作製しているところでございます」
「あるものをどこかから取ってくるというよりは、オーダーして?そこもやっぱり当時の雰囲気をそのままにっていう、こだわりの一つですか」
「そうですね」

2021年、昭和初期に撮影された写真が京都で見つかったことから、それをもとに、工事が進められたのです。リニューアル工事イチオシのポイント。

こちらは出札室という部屋で、いわゆる切符売り場です。今回見つかった写真を参考に、金属の鉄格子や、混雑を抑えるための制止柵が復元されました。

【梶谷アナ・吾郷さん】
「上にある運賃表も全て手書きで今回作成いただいている」
「これ手書きなんですか?」
「手書きなんです」
「東京市内とかも右上に書いてありますよ」
「大体昭和15年あたりの鉄道の駅の名前がずらっと並んでいる」
「山陽線見たら広島あるんじゃないですか。福山、尾道、三原、広島!宮島もありますね」
「そうですね。 例えば広島の右側でいうと、上の段がですね、三と書いてある数字、これが3円15銭で 3等という列車には乗れる。その下の6円50銭、これは2等、今のグリーン車だとその金額で。 あとは広島が2つございますけれども、これは広島にここから向かうために、行き方によって、距離によって金額が変わってくるということで、2つ表記がされている」
「なるほど。皆さんここに訪れたら自分の…」
「そうですね、まず最寄り駅を探していただいて」

ここで再び建物の外へ。
実は、特別な日にしか見学できない部屋があるそうで特別に案内してもらいました。

【梶谷アナ・吾郷さん】
「駅っぽくない部屋がありますね。香りも古い香りがするというか」
「こちらはですね、貴賓室というお部屋になります。出雲大社の玄関口として、政府の要人だとか、あるいは皇室関係の方がお立ち寄りになることを想定して計画されたお部屋になります。このついたてにはですね、出雲大社のご本殿があしらわれていて、雲がたなびいているということで、本当に大社駅のために特注で作られたものだろうというふうに思っております。 あとは今回、保存修理工事の中では、このお部屋1つだけ大きく改変をしたところがあります。 それは壁の色です。先ほど見てもらった三等待合室とか、他のお部屋はみんな白い壁だったと思います。 ここも工事前は白い壁だったんですが、壁を解体する中で木材の一部に緑色の塗料が残っていて、装いを新たに貴賓室、緑色の壁に今回再現をしています」
「もう本当に今回のリニューアルでさらに当時の様子に近づけたと」

最後に、駅のプラットホームを案内してもらいました。

【梶谷アナ・吾郷さん】
「あの奥、白い鳥居が見えてるの、あれ出雲大社ですよね」
「出雲大社の宇賀橋の大鳥居というのが見えております」
「もう出雲大社が近いっていうのを感じられる駅なんですね」
「そうですね。 列車がやってこないので、駅としての役割は終えているということで、本来なくなってしまった運命もあったのかもしれません。ただ、これまでの先人の皆さんが現代までしっかりバトンタッチをして建物をやってきました。 鉄道がやってきた時代を知られない方も新しい思い出をぜひここで作っていただいて、次の100年、200年に素晴らしい建物を受け継いでいただきたいな、そういう場所になるといいなと思ってます」
「改めて、この出雲大社とこの旧大社駅の存在の大きさ感じられました」