ラオスの“伝統織物”で日本とラオスをつなぐ広島人「顔が見える服づくり」江田島に移住し新たな挑戦へ
11/6(木) 20:00
シリーズ特集です。
東南アジアの国、ラオス。現地の伝統や文化に魅了された夫婦がいます。日本とラオスをつなぐ、2人の思いを現地で取材しました。
シリーズ「ラオスと広島」第4弾です。
東南アジアの国、ラオス。
首都・ビエンチャンの一角にあるアトリエ。
<ミシンで縫う作業>
東南アジアの国、ラオス。現地の伝統や文化に魅了された夫婦がいます。日本とラオスをつなぐ、2人の思いを現地で取材しました。
シリーズ「ラオスと広島」第4弾です。
東南アジアの国、ラオス。
首都・ビエンチャンの一角にあるアトリエ。
<ミシンで縫う作業>
広島市出身の加藤友章さん(34)と、妻の菜穂さん(33)
アパレルブランドを経営しています。
ブランド名は、「siimee」
ラオスの6つの村から仕入れた“手紡ぎ手織り”の布で服を制作。
店舗は持たず、オンラインショップや期間限定のポップアップストアで商品を販売しています。
【加藤菜穂さん】
「こういう模様を織るのが得意な方もいるので、この布とか、よく見るとランダムな模様になっていて、法則性があるようでない。何センチ間隔とか決めずに感覚でランダムに織ってとお願いした。」
【広島市出身 加藤友章さん】
「白い布も、同じコットン素材で(色を)染めていないものなんですけど、若干色味が違ったりする」
【加藤菜穂さん】
「自然から生まれるからこそ、1個ずつ違う風合いになっていて、それがラオスの布の良さ」
友章さんが会社の管理部門を担当。
菜穂さんはデザインを担当し、縫製するのは現地のスタッフです。
デザインや縫い方を相談しながら進めていきます。
【縫製を担当するヨンさん】
「この仕事がとても好きです。これからもずっとこの仕事を続けたいです」
2人の拠点は東京ですが、年に2、3回あわせて4か月ほど、ラオスに滞在しています。
アパレルブランドを経営しています。
ブランド名は、「siimee」
ラオスの6つの村から仕入れた“手紡ぎ手織り”の布で服を制作。
店舗は持たず、オンラインショップや期間限定のポップアップストアで商品を販売しています。
【加藤菜穂さん】
「こういう模様を織るのが得意な方もいるので、この布とか、よく見るとランダムな模様になっていて、法則性があるようでない。何センチ間隔とか決めずに感覚でランダムに織ってとお願いした。」
【広島市出身 加藤友章さん】
「白い布も、同じコットン素材で(色を)染めていないものなんですけど、若干色味が違ったりする」
【加藤菜穂さん】
「自然から生まれるからこそ、1個ずつ違う風合いになっていて、それがラオスの布の良さ」
友章さんが会社の管理部門を担当。
菜穂さんはデザインを担当し、縫製するのは現地のスタッフです。
デザインや縫い方を相談しながら進めていきます。
【縫製を担当するヨンさん】
「この仕事がとても好きです。これからもずっとこの仕事を続けたいです」
2人の拠点は東京ですが、年に2、3回あわせて4か月ほど、ラオスに滞在しています。
この日、2人が向かった先…首都ビエンチャンから電車に乗り、船でメコン川を渡って…さらに車に乗って…5時間以上をかけてたどりついたのは、ラオス北部のサイニャブリ県にある「ビエンケーオ村」
「タイルー族」が暮らすこの村で、民族の伝統的な服や布をオーダーします。
受け継がれてきた美しい模様が目をひきます。
【加藤菜穂さん】
「ラオスの人たちは自然と自分と他者が一体になった暮らし、社会を大切にしている。
自分も大切にして、人にやさしくして、困っている人がいたら手を差し伸べるというのをラオスの人たちは生き方で見せてくれる。そんな人になりたいと思わせてくれる場所」
「民族の伝統が海外にも広まっていることがうれしい」と話すのは、村のグループリーダー・ブアローイさんです。
受け継がれてきた美しい模様が目をひきます。
【加藤菜穂さん】
「ラオスの人たちは自然と自分と他者が一体になった暮らし、社会を大切にしている。
自分も大切にして、人にやさしくして、困っている人がいたら手を差し伸べるというのをラオスの人たちは生き方で見せてくれる。そんな人になりたいと思わせてくれる場所」
「民族の伝統が海外にも広まっていることがうれしい」と話すのは、村のグループリーダー・ブアローイさんです。
【ブアローイさん】
「2人が来てくれてとてもうれしい」
【加藤菜穂さん】
「いつもブアローイさんや村の生活が恋しいからね」
【ブアローイさん】
「2人が村の生活やタイルー族の文化を愛してくれてうれしい」
2人は、“顔が見える服づくり”を大切にしています。
【広島市出身 加藤友章さん】
「首都のビエンチャンから遠い村だと思うんですけど、毎年、何回も何回も通うというのは、正直ビジネス観点からいうと経済合理性がない活動のように一見、見えると思うんですけど、今、日本は大量にものがある中で、誰が関わってどこで作られているのかが、どんどん見えなくなっている。こういう人と人とが向き合うようなかたちでビジネスをすることも今後できていくことをいろんな人に知ってもらえるような会社にしていきたい」
「2人が来てくれてとてもうれしい」
【加藤菜穂さん】
「いつもブアローイさんや村の生活が恋しいからね」
【ブアローイさん】
「2人が村の生活やタイルー族の文化を愛してくれてうれしい」
2人は、“顔が見える服づくり”を大切にしています。
【広島市出身 加藤友章さん】
「首都のビエンチャンから遠い村だと思うんですけど、毎年、何回も何回も通うというのは、正直ビジネス観点からいうと経済合理性がない活動のように一見、見えると思うんですけど、今、日本は大量にものがある中で、誰が関わってどこで作られているのかが、どんどん見えなくなっている。こういう人と人とが向き合うようなかたちでビジネスをすることも今後できていくことをいろんな人に知ってもらえるような会社にしていきたい」
加藤さん夫婦の出会いはラオスでの「青年海外協力隊」
地域の手工芸や特産品の販路拡大などにかかわる活動をしていました。
今ではラオス語で現地の人たちとやりとりをしていますが、最初は苦労したといいます。
【広島市出身 加藤友章さん】
「ラオス語の習得は大変だった。ラオスの文化は(日本と)全然違うので、お酒をたくさん飲む文化もあったりして、慣れるのが大変だった」
「伝統を未来へつなぎたい」という村の人たちの思いにも触れ、ラオスと関わり続ける決意を強くしました。
【広島市出身 加藤友章さん】
「自分がいなくなったときに、この村の人たちはどうやって自分たちのビジネスを発展させていくのかというところが想像ができなかった部分もあったので、村の人たちがよりよい方向にいくことをやっていきたいと思った」
菜穂さんは帰国後、デザインの勉強をイチから始めました。
【加藤菜穂さん】
「布を選んで自分で仕立てる文化が残っていて、自分が着たい服を選ぶ楽しさをラオスで知ることができて、すごく気持ちが明るくなるような、そういうことが服を通してできるのではないかと思ったのがきっかけ」
地域の手工芸や特産品の販路拡大などにかかわる活動をしていました。
今ではラオス語で現地の人たちとやりとりをしていますが、最初は苦労したといいます。
【広島市出身 加藤友章さん】
「ラオス語の習得は大変だった。ラオスの文化は(日本と)全然違うので、お酒をたくさん飲む文化もあったりして、慣れるのが大変だった」
「伝統を未来へつなぎたい」という村の人たちの思いにも触れ、ラオスと関わり続ける決意を強くしました。
【広島市出身 加藤友章さん】
「自分がいなくなったときに、この村の人たちはどうやって自分たちのビジネスを発展させていくのかというところが想像ができなかった部分もあったので、村の人たちがよりよい方向にいくことをやっていきたいと思った」
菜穂さんは帰国後、デザインの勉強をイチから始めました。
【加藤菜穂さん】
「布を選んで自分で仕立てる文化が残っていて、自分が着たい服を選ぶ楽しさをラオスで知ることができて、すごく気持ちが明るくなるような、そういうことが服を通してできるのではないかと思ったのがきっかけ」
2021年に立ち上げたブランド「siimee」
ラオスの人たちは、書類のやりとりや納期の遵守など、管理やシステム化に慣れておらず、ビジネスの難しさもあるといいますが…試行錯誤しながらも徐々にブランドを大きくしていった2人。
模索が続く中、今年の12月、2人は友章さんの父親のふるさと「江田島」への移住を決めました。
【広島市出身 加藤友章さん】
「ラオスの暮らしを伝えられるようなゆったりした雰囲気も持ちつつ、自分たちが作っているものを提供できるような場をつくっていきたいと思う」
日本とラオスをまさに縦糸と横糸で紡ぎかたち作っていく。2人の夢を実現する挑戦は、まだ始まったばかりです。
ラオスの人たちは、書類のやりとりや納期の遵守など、管理やシステム化に慣れておらず、ビジネスの難しさもあるといいますが…試行錯誤しながらも徐々にブランドを大きくしていった2人。
模索が続く中、今年の12月、2人は友章さんの父親のふるさと「江田島」への移住を決めました。
【広島市出身 加藤友章さん】
「ラオスの暮らしを伝えられるようなゆったりした雰囲気も持ちつつ、自分たちが作っているものを提供できるような場をつくっていきたいと思う」
日本とラオスをまさに縦糸と横糸で紡ぎかたち作っていく。2人の夢を実現する挑戦は、まだ始まったばかりです。
