警察が現場に到着すると、公園の管理事務所の入り口近くで、東京都練馬区の会社員・里見誠さん（５２）が頭から血を流して倒れているのが見つかり、その後、死亡が確認されました。

【里見さんの地元の人】
「本当に許せない。早く犯人を捕まえてほしい」
【同級生】
「人ともめて事件に巻き込まれるというのが信じられない」

警察は”殺人事件”として８０人態勢の捜査本部を設置。
逃げた犯人の足取りをつかむため、連日捜査活動が続きました。

事件発生の翌日から、犯行時刻の前後に行われていたのは…

「こちらであった殺人事件の関係で…１週間前のだいたいこの時間なんですよその時間帯通ったりとかないですかね？」

運転手「そうですね、先週の土曜日の夜ですよね？」

現場近くでの検問。
事件当日の午後９時から１１時ごろまでの間で、不審な人物を見かけたかなど、情報提供を求めました。

日中は、地元の人の”憩いの場”として親しまれている公園でのまさかの凶行…周辺には不安が広がります。

【公園に来た男性】
「早く犯人がつかまってくれないと不安だなという気持ち」
【公園に来た男性】
「犯人がえらい見つからんね。やっぱり夜１０時といったら誰もいないですからね」

町内の小学校では、事件発生以降、警察や教員らによる登下校の見守りが続けられました。

【保護者】
「１人で学校に行かせるのはこわくてここまで一緒に来た」
「こうやって見守りをしっかりしてみんなで子どもたちを守って安全に通わせられればいいかなと思っています」

【向井記者】
「現場から１．３キロほど離れたこちらの場所にも町の防犯カメラが設置されています」

事件後、県警の「捜査支援分析課」を中心に周辺の防犯カメラやドライブレコーダーなどの映像を繋ぎ合わせて犯人の足取りを追う”リレー捜査”を実施。
のべ８００人の捜査員が県内外あわせて少なくとも６２０カ所の映像を収集し、「若い男女」３人が浮上。

犯人の特定を進めていましたが直接的な犯行が映っておらず捜査は難航…証拠固めを進める中、事件は急展開を迎えます。

【県警・若林栄児刑事部長】
「安芸郡府中町における男性被害殺人事件について本日、被疑者３人を強盗殺人罪で通常逮捕しました」

２１日午後７時ごろ、安芸郡の１８歳の男と１６歳の少年の２人が広島東警察署に出頭。
警察は事件の数日後に「里見さんと一緒にいるところに男が２人来て襲われた」と説明していた参考人の１８歳の女を含む３人の逮捕に踏み切りました。

警察は事件の全容解明に向けて３人の動機や役割などの捜査を進めています。