災害ごみの処理は初動が重要 悪臭や害虫が発生、復興の妨げに 自治体職員が梅雨を前に訓練 広島

5/22(木) 18:24

災害が発生した際に、人命救助やインフラの復旧などと共に重要となってくるのがごみの処理です。初動対応が重要とされる中、梅雨を前に県や市町による訓練が行われました。

ゴム製のマットを運び…
巻き尺で長さを測る担当者…。

【広島県循環型社会課・石田陽子課長】
「災害廃棄物の仮置き場をつくっている」

11年前の広島土砂災害では多くの家屋が土砂に巻き込まれおよそ52万2000トンの災害廃棄物が発生。

7年前の西日本豪雨でもおよそ120万7000トンの処理におよそ3年かかりました。
災害の度にこの災害廃棄物への対応が課題となってきました。

22日の訓練には県のほか、災害廃棄物の処理責任がある県内11市町の職員や民間事業者のあわせて28人が参加しました。

【参加者】
「ここ何メートルでしたっけ…?ここ…」
「いま家電じゃろ?」

まずはレイアウトをもとにごみの種類別のゾーンを区切ります。

【参加者】
「あそこのひもの長さが足りなかったみたい」

【海田町の職員】
Q:こういった作業は慣れない?
「そうですね…初めて経験しました…」

【辰已アナ】
「災害廃棄物を置く訓練の準備が整いました。金属や木くず、それぞれの場所に分かれてゼッケンをつけて一目でわかるようにして持ち場についています」

災害時に仮置き場の設置など初動対応が遅れると指定場所ではないところにゴミが山積みになり、悪臭や害虫が発生することも。また、様々な種類のゴミが分別されずに廃棄されると早期の復旧・復興の妨げにもなります。そのため災害時に速やかに対応するため、平時からの運営訓練や十分な対策の検討が極めて重要とされています。

【府中町の職員】
「持って来られたものの中に例えばベッドのマットレスがあったが、それがどう分別されるか判断に迷った」

【広島県循環型社会課・石田陽子課長】
「(西日本豪雨から)今年で7年になるので、その時の経験者というのは少なくなってきている。受付なども不慣れなところも見られるような感じがしたので、(各市町に)持ち帰り今後に生かしてほしい」

《スタジオ》
災害が発生したら目の前の事で精一杯になると思います。
平時から仮置き場の存在を知っておく必要があると感じました。