【ラーメン】1杯平均価格が840円の広島市内に、350円の店が存在した! 値上げしない理由に涙した…

9/29(火) 07:00

■スタジオ

話題になったあの出来事どうなった?あそこになんであんな店が?など、みなさんの身近にあるさまざまな疑問を調べる新企画「それ、野川が調べます!」
今回はこちらの調査に行ってきました。

【野川諭生キャスター】
広島市中区の舟入川口町にやってきました。
すぐ後ろが電停で、いま8号の横川駅行きが、やってきていますが…
(鉄道が気になる野川キャスター)
――ミッションです
マル秘野川ファイルという、とってつけたようなこのマル秘野川ファイルを開きましょう!
(電車が走り出す…)
出発ちょっとお見送りしてもいいですか?いってらっしゃい!ね!

『ミッション!広島でなぜこの価格?〇〇〇円ラーメンの秘密 驚きの安さを追え!』

総務省の調査ではラーメン1杯の平均価格は全国で715円。
これに対して広島市は840円と全国の主要都市で2番目に高いんです。
そんな“ラーメン激高エリア”で一体どれほど安いのでしょうか…

【野川キャスター】
昨今、あらゆるものの値段があがっていますから、1000円がスタンダードだと私は思うんですよね

まずは情報を集めます。

【街の人は】
――このあたりで衝撃の価格のラーメンのお店があると聞いて今調べているんですが、ご存知ですか?
「いや、知らないです」
――いくらぐらいだと思いますか
「普通は大体1000円くらいですよね」

すると、有力な情報が!

【街の人は】
――ご存知ですか?
「ええ。多分すぐそこだと思いますけど」
――ご存知ですか?
「はい。一度行ったことがあります」
――ちなみにおいくらだったんですか?
「すみません。飲んで行ったのでよく覚えていないんですけど。おいしかったです。ビールも一緒にいただきまして」

果たしてどれほど安いのか実際に行ってみました!
やって来たのは舟入川口町の電停近くの「天山」

【野川キャスター】
お、ちょっと!ネギラーメンが350円ですよ
いくらなんでもラーメン1杯350円は信じられない…さっそく、調査開始です!

【天山 杉原睦子さん・野川キャスター】
野川「350円で出していると伺ったんですが…これは本当ですか」
杉原「はい。本当です」

店をひとりで切り盛りするのは杉原睦子さん80歳。
安さの秘密に迫る前に、まずはそのラーメンをいただくことに。

【天山 杉原睦子さん・野川キャスター】
野川「では、杉原さん!ネギラーメン一丁お願いします」
杉原「分かりました」
野川「しっかり湯を切って丼ぶりへ…イン」
杉原「はい、どうぞ」
野川「ありがとうございます」

出てきた「ネギラーメン」はその名の通り醤油豚骨スープに細麺、具材はネギだけというシンプルな1杯です。
その味は…

【天山 杉原睦子さん・野川諭生キャスター】
野川「本当にあっさりしながらも、旨味がしっかりある。優しい。なんかお母ちゃんのラーメンって感じがします」
杉原「ありがとうございます」
野川「これが350円というのはびっくりですよ」
杉原「あ、そうですか」
野川「なかなか食べられないですよ」

ますますこの価格の理由が気になります。
総務省によるとラーメン1杯の全国主要都市の平均価格はこの10年でおよそ180円上昇。
物価高が続く中でも、天山では30年間変わらぬ価格で提供し続けています。
醤油豚骨のスープは自家製で、味の決め手という「焼き豚」も絶品でした。

【天山 杉原睦子さん・野川諭生キャスター】
野川「色んなものの値段が上がってく全部上がっている。本当にこれで成り立っているんですか」
杉原「儲かっていないですよ、計算したことがないけど」
野川「もう計算しない?
杉原「もう計算してもしょうがないから、計算はしない」

正直なところ、光熱費を含む物価の上昇を受けて、もう儲けはほとんどないといいます。
仕込みから接客まですべて一人でこなし、メニューをラーメン中心に絞るなど、コストを下げるためにさまざまな工夫を重ねてきました。
値上げが頭をよぎったことも…

【天山 杉原睦子さん・野川キャスター】
杉原「上げようと思っていたけど。値を上げられんのですよ。上げようと思ったら自分の調子がおかしくなるからね」
野川「値を上げようとすると、お母さんがなんだか知らないけど、お母さんが音を上げてしまうってことでいいですか」
杉原「そうよ」

1970年代から夫・稔啓さんとともに中華料理店を切り盛りしてきた杉原さん。
元々、利益よりも安さを優先してきた理由がありました。

【天山 杉原睦子さん・野川諭生キャスター】
杉原「結構あの当時は、昭和48年(1973年)は、まあ確かに土日は舟入高校の先生、生徒さんも来てもらって忙しかったです」
野川「今、気になるワードが飛び出したなと思ったんですけど。そこ舟入高校だから舟入高校近いですよね」
杉原「今は若い中学生がよく来るね」

店のすぐ近くには舟入高校があり、価格を抑えたのは“子どもたちにお小遣いでもお腹いっぱい食べてほしい”という思いがありました。
さらに、こんな理由もー

【天山 杉原睦子さん・野川キャスター】
杉原「それと(店の外にある)350円の看板がよく外せないんですよ」
野川「電光掲示板みたいな。あれ、作るときは作ってもらったんですけどね。あれ外そうと思っても外せられないのよね。どこ外していいか分からんし」

昼だけでなく夜も営業している天山。
通りから見える「350円」の電光掲示を見て訪れる客も多く、値段が変えられないのだとか…取材中にも若い世代がやってきました。

【20代】
「マジでうまい。いやー、安すぎるぐらい安いですね」

誰もが驚く味と価格を守り続ける杉原さん。
そのエネルギーはどこから湧いてくるのでしょうか。

【天山 杉原睦子さん・野川キャスター】
杉原「若い人と元気に話していたら元気になるからね。年寄りの人と話をしてもね、それこそどういう話をすりゃいいんですか。若い人はこれからがあるからね」
野川「やっぱりそういう子たちと話してると杉原さんご自身も元気もらえる」

1杯350円のラーメンから生まれる人との出会い。
そのつながりが杉原さんの生きがいそのものになっていました。