福山駅前シネマモード 愛されて79年 惜しまれつつ歴史に幕 「寂しい。駅前に映画館がないなんて」広島

7/2(木) 18:26

「ツイセキ」です。
福山駅前で79年にわたり営業を続けてきた映画館が先月末で閉館し、長い歴史に幕を下ろしました。
戦後、多くの映画ファンに寄り添い続けた劇場の、最後の日を取材しました。

JR福山駅からほど近い場所に劇場を構える「福山駅前シネマモード」。
長年にわたり福山市の映画文化を支えてきました。

【福山市民】
「高校生の時からですね」
Q:思い出とかありますか?
「私はロミオとジュリエットを見て、素敵な映画で映画が好きになりました」
【福山市民】
「気負わず来れますね。なんだろう。空気感なんですかね。わかんないですけど」
【福山市民】
Q:閉館するって聞いてどう思った?
「寂しい。駅前に映画館がないなんて」

多くの映画ファンに愛された映画館は、6月30日閉館の日を迎えました。

戦後の1947年、仮設の映画館として誕生し、1967年からは現在のビルで営業を続けてきました。
近年は、大手シネコンで上映が少ない、「ミニシアター系」や「アート系」と呼ばれる作品を中心に上映してきました。
しかし、建物の老朽化が進み、壁のひび割れや空調設備の不具合などが目立つようになったことから営業の継続を断念しました。

6月30日の最終日…。
多くの映画ファンが思い出の劇場に足を運びました。
最後の上映作品は不朽の名作「E.T」と「バックトゥザフューチャー」。
観客は、映画を楽しみながら劇場の最後の姿を目に焼き付けていました。

【ファン】
「終わってみんなが拍手するときに、なんか映画館で拍手起きることなんて人生で初めてだったんで、涙が出そうになりましたね。ちょっと出てたかもしれないですね」

上映後は舞台上や映写室など普段は入れない場所が開放され、多くの人たちが劇場との別れを惜しみました。

【福山駅前シネマモード 藤井信 支配人】
「最後にこんなにたくさんの方に来ていただけるとはちょっと思っていなかったので。この場所に映画館があるってことは、こんなにも人の心を動かせるんだなと、人の心に残る場所であったんだなっていうのを改めて感じました。皆さんの地元にもし今、映画館があるのであれば、ぜひ映画は映画館で、映画をずっと好きでいてください。そう思っています。ありがとうございました」

福山の映画文化を象徴する劇場は、観客の心の中でこれからも生き続けます。