「同じように吸っているカープ選手いた」なぜ羽月被告は薬物に手を出したか 法廷で本人が語った動機と経緯

5/15(金) 18:32

”ゾンビたばこ”と呼ばれる指定薬物を使用した罪に問われたカープの元選手・羽月隆太郎被告の初公判。薬物に手を出した経緯と動機が、本人の口から語られました。

【加藤キャスター】
「裁判が始まる1時間ほど前なんですが、地裁の前には傍聴券を希望する人の長い列ができています」

およそ50席の枠に対し500人以上の傍聴希望者が詰めかけた注目の裁判。

起訴状などによりますとカープの元選手・羽月隆太郎被告は去年12月、広島市中区の自宅で、指定薬物「エトミデート」を使用した罪に問われています。

【傍聴に訪れた人は】
「活躍が期待されていた選手なのでショックではありますけど、どういった証言をするのかは気になりますね」
「カープファンです。特に羽月が好きだったんです。走る姿がかっこよくて。鹿児島の母校まで行ったことがあります。ショックです。なんでこんなばかなことをしたんだというのがありました」

【三反田記者】
「羽月被告が車から降りてきました。スーツにマスク姿で裁判所の中に入っていきます」

15日の初公判で、「起訴内容に間違いはないか」という裁判官の問いに対し、「ないです」と答え起訴内容を認めた羽月被告。被告人質問で、指定薬物に手を出したきっかけなどを語りました。

最初に使用したのは去年3月下旬から4月ごろで、東京遠征に行った際、知人から「シーシャ」と説明を受けて使用したといいます。
さらに、違法性を知りながらも使用を続けた理由を聞かれた羽月被告が語ったのは…。

(吹き替え)「周囲にも同じように吸っているカープ選手がいたので大丈夫だと思った」

また検察側は、羽月被告が最後に薬物を購入したのは去年10月で、寮に郵送してもらったと指摘しました。

裁判は即日結審し、広島地裁の井上寛基裁判官は「指定薬物への親和性が認められる一方、反省の態度を示している」として拘禁刑1年・執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。

「同じように吸っているカープ選手がいた」という羽月被告の話を受けてカープ球団は全ての選手に対する再調査を実施する方針です。

■羽月被告が法廷で語ったこと

ここからは裁判を取材した竹内記者とお伝えします。

ーー15日の裁判、わたしも傍聴しましたが、やはり衝撃だったのは、「同じように吸っているカープ選手がいた」という羽月被告の発言でしたね。

【竹内記者】
この発言をうけてカープ球団は、全選手を対象に再調査を行うことを明らかにしました。

一方検察側は裁判後の取材で、他の選手に対する捜査も含めて「本件の捜査関係は言えない」と答えています。

では15日の裁判の内容をまとめました。

羽月被告は去年3月下旬から4月ごろ、東京遠征の際に知人から「シーシャ」(水たばこ)と説明を受けて指定薬物エトミデートを初めて使用しました。

このエトミデートが使用薬物指定薬物になったのは去年月などでなので、この時点ではまだ使用は禁止されていませんでした。

そして違法薬物に指定されて、違法なものと認識したのは去年11月。
テレビの特集を見て知ったということですが、不眠に悩んでいた羽月被告は、エトミデートを使用すると「よく眠れる」という理由で使用を続けたといいます。

その後羽月被告は、家族からはエトミデートを使わないようにいわれていたそうです。

その後、羽月被告は、家族からエトミデートを使わないようにと、やめるようにと言われていたそうです。それでも使用を続けていた理由、これを弁護側から聞かれて出た発言が「周囲にも同じように吸っているカープ選手がいたので、自分も大丈夫だと思った」というものでした。

ーー裁判の中でも経緯や動機を羽月被告は話しているわけですけれども、多少緊張した様子は見受けられつつも、非常に冷静に淡々と答えていた、そんな印象でしたね。

羽月被告は逮捕された当初はエトミデートの使用を否認していましたが、その後一転認める供述をしていたということです。

逮捕されて拘留されている間にどのような心境の変化があったのかはわかりませんが、15日の裁判でも起訴内容を認めたうえで淡々と経緯を話していました。

そして羽月被告は、「プロ野球に入ってから眠れなくなった」と話していました。
それは「プレッシャーによるものか」と検察側に問われると「もしかしたらそうかもしれないですけどそう思いたくない。そのせいにしたくない」と答えました。

これは、薬物に手を出した原因が野球にあるということを認めたくない本人の思いが表れていたのかもしれません。

そして羽月被告は「これまで応援してくれたファンや支援してくれた球団の信頼を裏切ってしまって申し訳ありません」と話していました。

15日は、カープのファンであったり、現役時代の羽月被告のファンだったというたくさんの人が傍聴に来ていて、「野球ではなく別の形でも活躍してほしい」と話す人がいる一方で、「膿をだしきるため、他にやっている人がいるのであれば名乗り出てほしい」など、様々な声が聞かれました。

当時現役のプロ野球選手だった羽月被告が薬物に手を出すという衝撃的な事件。
15日の判決で一旦の節目を迎えましたが、羽月被告の発言の余波はまだ広がりそうです。