【新井 貴浩 監督】
「一段階上のいい競争が見られると思います」

今シーズン、夏場の失速により、２年連続Ｂクラスに沈んだカープ。
それでも将来を見据えた新井監督の采配で、来シーズンへの光明が見えました！
さらにシーズン最終戦後、ファンに語ったあの言葉の真意とは？
鯉の指揮官を直撃です！

【岡野 唯 アナウンサー】
「就任３年目の今シーズンから振り返っていただけますでしょうか？」
【新井監督】
「非常に苦しんだシーズンではありました。やっぱり、ある月に一気にパフォーマンスが落ちてしまう、チーム全体のですね、ということが起こっているので、色々試合前の練習だったり、そういうものを制限をかけながら、なるべく試合に向けての体力を温存しながらと思っていたんですけど、そこで成果が出ないということは、もちろん練習時間は短縮するんですけど、普通に試合前の練習はこなしていこうと思っています」

そして、話題となったのがシーズン最終戦。
ファンに向けて語った『ある言葉』が、波紋を呼びました。

【最終戦後セレモニー時　新井監督のコメント】
「来年以降もこの苦しみは続いていくと思います」

【新井監督】
「そんなに簡単にはいかないという風に考えていますので、来シーズンというのも優勝、日本一を目指すというのは当然のことなんですけど、そこにたどり着くまでには相当苦しまないといけないぞとチームもそうですし私自身も当然そうですし、そういう思いがあって、正直に言いすぎちゃったのかな」

シーズンを通して、苦しい戦いとなった一方、例年以上に出場機会を与えられた若手選手たちが、１軍の舞台で存在感を示し、来シーズンへ、希望の光が見えました。

【新井監督】
「１軍の舞台を経験しないことには何も始まらないですし、成長もなかなかできないので、若い選手が１軍の匂いというのを経験できた。これは間違いなく今年のチーム内の競争のより、来年のチーム内の競争の方が一段階上の良い競争が見れると思います」

一方でファンからは…。

【カープファンの声】
「若手の打てる人をもっと起用してほしい」
「あまりにも『若者若者』と言い過ぎ、実力もないのに」

【新井監督】
「若い選手の台頭というものを促していかないと、３年後もしくは５年後のカープというのが、なかなか見えてこないんですよね。なので若い選手に無理やりにでもチャンスを与えた面というのはあったと思うんですよね。ただもう３年間よく見させてもらったので、来年は変わっていくと思います。結果で判断していきたいなと」

さらにこんな意見も…。

【カープファンの声】
「バッターが難しいんですよね。大砲になる人がいないんですよね」
「４番！大砲！」

【新井監督】
「野手の場合は時間がかかるというのはあるんですよね。色んなことを経験していきながら、またフィジカル的なものもプロで戦える体になっていくまでには、最低３年でもぐらいかかりますので。今年でいうとルーキーの佐々木泰はいいものを見せてくれていると思いますので来年また成長した彼にはすごく期待しています」

今シーズン、各チームの４番打者のホームラン数を比較すると、リーグ最少の数字に終わったカープ。
シーズン終了後に新井監督も強調した打線の核となる『４番』を来シーズンはどう考えているのか？

【新井監督】
「やっぱり両外国人のどちらかになるんでしょうかね。ただ４番じゃなしに４番目と考えるのであれば、（佐々木）泰もアリだと思うんですよね。スコアレスで行っていて、終盤で、泰が４番にいます、ノーアウトランナー１，２塁です。だったらバントができるんですよね、４番目なので。ただそういうシチュエーションでファビアンもしくはモンテロがいると、バントのサインが出せないじゃないですか。色々考えていく中で４番目に泰というのはありかもしれないですね」

一方投手陣では、『先発』に注目！
今シーズン２桁勝利をあげたピッチャーはゼロ、防御率も前年より悪化するなど、苦しい１年に。
来シーズンに向けて、立て直しが急務となる中、現時点での新井監督の構想とは？

【岡野アナ】
「先発ローテーション候補、こちらであげさせていただきました」
【新井監督】
「今の段階では２人ですかね、森下、床田というのはやってもらわないと困るので」
【岡野アナ】
「森下投手もなかなか味方の援護に恵まれなかった」
【新井監督】
「ただ彼はことしの開幕投手ですから。もちろん試合を作ったというのは評価されるんですけど、そこを少ない点数を勝ち切れる投手というのを目指して来年はやってもらいたいなと思います」
【岡野アナ】
「栗林投手が先発挑戦、こちらに関しての期待というのは」
【新井監督】
「楽しみですね。彼は入団してからずっと１点も上げられないタイトな場面で投げてきたので、もともと性格も真面目なので、ピッチングの中で遊び、遊んだことがないと思う。先発は遊びを持たないとなかなか長いイニングを投げる、１００球くらいを投げることはできないのでまた彼のことを考えても１回先発を経験させるのはいいいことなのかな」

カープで選手として成し遂げた歓喜を、指揮官の今、再びその瞬間を迎えるために来シーズンへ、強い決意で臨みます。

【新井監督】
「日本一です。今年苦しんだ分、来年いい年にしたいなと思っていますし、またファンの皆さんにもなかなかたくさん喜ばせてあげることが出来なかったので、その分たくさん『倍』喜ばせてあげたいなという気持ちがすごく強いので」
【岡野アナ】
「逆襲へ、期待しています。ありがとうございました」
【新井監督】
「ありがとうございました」