「無実を証明するためにお金が必要」は真っ赤なウソ 福山市の70代男性が1000万円詐欺被害 広島

12/15(月) 12:16

兵庫県警や検察官を名乗る男から、SNSの通話で、「あなたが容疑者になる」「無実を証明するためにお金を調べる必要がある」などと送金を要求され、福山市の70代の男性が1000万円をだまし取られました。

警察によりますと、11月28日、福山市に住む無職の70代男性の自宅に「兵庫県警を名乗る男」から電話があり、ラインでのやりとりに誘導されました。

男性はその男からビデオ通話で、「あなた名義の通帳に詐欺の犯人がお金を出し入れしている」「名義人のあなたも容疑者になる」「この話は家族にも絶対に話してはいけない」などと言われました。

その後、「検察官を名乗る男」からラインの通話機能で、「あなたの無実を証明するためには、あなたの口座から現金を下ろして送ってもらい、そのお金を調べる必要がある」などと送金を要求され、男性は指示された通り、現金1000万円を引き出し、宅急便の小包に入れて指定された宛先に発送したということです。

さらに送金を要求された男性は、金融機関の窓口で現金を引き出そうとしましたが、不審に思った窓口の職員が「詐欺ではないか」と警察に通報。金融機関に駆け付けた警察が男性から話を聞いて被害が発覚しました。

今年県内では、警察官をかたる詐欺が急増していて、県警は、「警察官や検察官がSNSで連絡を取ったり、金銭を要求することはない」と注意を呼びかけています。