パイロットは町の住民 町が大型ドローン導入 災害時の物資輸送に全国初の試み 広島・神石高原町

7/8(火) 18:38

神石高原町が災害発生時に物資を運ぶための大型のドローンを導入しました。
パイロットを務めるのは「町の住民」です。

神石高原町に導入されたのは、こちらのドローン。
市販されているものの中では最大級だということです。

【毛利祥子記者】
「こちらのドローンは作りがしっかりしていて、大きさも私が両手を広げたその2倍くらいの大きさがあります」

災害発生時に孤立した場所へ物資を運ぶ目的で町が購入しました。
操縦するパイロットは「町の住民」です。
30キロほどの荷物であれば最長で16キロ飛行できるということです。
町が、このドローンを購入した背景には7年前の西日本豪雨で、職員の人手不足によって被災状況の把握に時間がかかったという苦い経験があります。

町は、これまでも災害時の情報収集などを目的として小型のドローン6機を購入し、26人の「町民パイロット」を育成。
そのうち2人が今回購入した「大型機体」専門の講習を受けました。

町によりますと、こうした大型ドローンを自治体が独自に育成したパイロットが操縦するのは、全国初の取り組みだということです。

【神石高原町・入江嘉則町長】
「雨の中でも風の中でもホコリの中でも飛べるということで非常に完成度の高い機体。災害が起きたときはすぐに実働できるという体制が6年かかりましたけれども、ようやく完成した」

【町民パイロット・宮池研吾さん】
「災害が起こってはいけないんですけれども、起こったときに自分の力が使えるというのがとてもうれしく思ってます」

町は、災害時以外の活用方法も検討しています。