「早すぎる梅雨明け」で 今年のコメは大丈夫? 8月以降の「平年並みの雨の予報」に望みつなぐ
7/3(木) 18:40
統計史上、最も早い梅雨明けとなった今年。様々な影響が懸念される中、「令和のコメ騒動」を受けて、政府が増産を決めたコメの生育にも、影響が心配されています。
コメ作りの最前線を取材しました。
「令和のコメ騒動」による価格高騰。
全国の小売価格を週平均で見てみると、今年、2月の初めに5キロ、3千円台だったコメの平均価格は、5月の半ばには、4285円と最高値を記録しました。
しかし、その後は、政府備蓄米の放出効果もあり、6月半ばには、週平均で、3千円台まで価格が下がりました。
コメの価格高騰が、ようやく落ち着きを見せ始めたかと思いきや、ここに来て、新たな不安材料が浮上してきたのです。
コメ作りの最前線を取材しました。
「令和のコメ騒動」による価格高騰。
全国の小売価格を週平均で見てみると、今年、2月の初めに5キロ、3千円台だったコメの平均価格は、5月の半ばには、4285円と最高値を記録しました。
しかし、その後は、政府備蓄米の放出効果もあり、6月半ばには、週平均で、3千円台まで価格が下がりました。
コメの価格高騰が、ようやく落ち着きを見せ始めたかと思いきや、ここに来て、新たな不安材料が浮上してきたのです。
【TSS青坂匠気象予報士】
「確定値ではないんですが、これまでで1番短い梅雨の時期となってきたので、梅雨らしい雨という意味では今年は少なかったと言えると思います」
コメの栽培には欠かせない「水の問題」です。
統計史上最も早い梅雨明けとなった今年。
気象庁のデータを見ると過去4週間の降水量は例年平均を下回り、平均気温は全国的に例年より高いことが分かります。
コメ農家を営む宮脇政雄さんは、東広島市や安芸区で、コメを育てています。
【コメ農家・宮脇政雄さん】
「これはコシヒカリです (Q:いつごろ植えた?)これが4月12日でもう穂がここまで(育っている)(Q:順調ですか?)順調です。ここまではいいと思うため池には水はあるし」
しかし、コメの生育には、水が欠かせないタイミングがあると言います。
【コメ農家・宮脇政雄さん】
「7月10日ぐらいから8月の初めまではこの田んぼでは水が欲しい。8月の5日から10日くらいで水を落として稲刈りに備える」
例年よりも長くなる今年の夏…このあと、どうなっていくのでしょうか?
【TSS青坂匠気象予報士】
「7月も夏の高気圧に覆われやすい予想になっています。しかも夏の高気圧も勢力を衰える気配もなさそうです。長期に渡る予報の中でも降水量は平年を下回る可能性がかなり高くなってきています」
必要な時期に水が不足すると、どのような問題が起こるのでしょうか?
「確定値ではないんですが、これまでで1番短い梅雨の時期となってきたので、梅雨らしい雨という意味では今年は少なかったと言えると思います」
コメの栽培には欠かせない「水の問題」です。
統計史上最も早い梅雨明けとなった今年。
気象庁のデータを見ると過去4週間の降水量は例年平均を下回り、平均気温は全国的に例年より高いことが分かります。
コメ農家を営む宮脇政雄さんは、東広島市や安芸区で、コメを育てています。
【コメ農家・宮脇政雄さん】
「これはコシヒカリです (Q:いつごろ植えた?)これが4月12日でもう穂がここまで(育っている)(Q:順調ですか?)順調です。ここまではいいと思うため池には水はあるし」
しかし、コメの生育には、水が欠かせないタイミングがあると言います。
【コメ農家・宮脇政雄さん】
「7月10日ぐらいから8月の初めまではこの田んぼでは水が欲しい。8月の5日から10日くらいで水を落として稲刈りに備える」
例年よりも長くなる今年の夏…このあと、どうなっていくのでしょうか?
【TSS青坂匠気象予報士】
「7月も夏の高気圧に覆われやすい予想になっています。しかも夏の高気圧も勢力を衰える気配もなさそうです。長期に渡る予報の中でも降水量は平年を下回る可能性がかなり高くなってきています」
必要な時期に水が不足すると、どのような問題が起こるのでしょうか?
【県農業技術センター・勝場善之助研究員】
「雨が十分にある時に(イネの)穂が育っていくのですが今年の場合は梅雨が明けてしまったのでそこの影響が出てくる可能性はあると思う」
具体的な影響について専門家はこう指摘します。
【県農業技術センター・勝場善之助研究員】
「穂が大きくなってくる時期にストレスがかかる可能性が出てくるので、本来よりも穂が短くなってしまったり短くなると1つの穂につくモミ(コメ)の数が少なくなるモミ(コメ)の数に影響してくる」
稲穂が育つ時期に雨が少ないと、収穫量に影響がでるということなのです。
今年のコメの収穫量は、去年から40万トン多い719万トンとなる見込みですが、コメの収穫量が落ちれば予定していた量が、収穫できない可能性が出てきます。
【県農業技術センター・勝場善之助研究員】
「今後の雨量によりますが、必要な時期に水が与えられないという状況になると収穫量に直接影響を与える可能性はあります」
コメの生育に欠かせない水をもたらす恵の雨。
8月以降の降水量は、どうなのでしょうか?
「雨が十分にある時に(イネの)穂が育っていくのですが今年の場合は梅雨が明けてしまったのでそこの影響が出てくる可能性はあると思う」
具体的な影響について専門家はこう指摘します。
【県農業技術センター・勝場善之助研究員】
「穂が大きくなってくる時期にストレスがかかる可能性が出てくるので、本来よりも穂が短くなってしまったり短くなると1つの穂につくモミ(コメ)の数が少なくなるモミ(コメ)の数に影響してくる」
稲穂が育つ時期に雨が少ないと、収穫量に影響がでるということなのです。
今年のコメの収穫量は、去年から40万トン多い719万トンとなる見込みですが、コメの収穫量が落ちれば予定していた量が、収穫できない可能性が出てきます。
【県農業技術センター・勝場善之助研究員】
「今後の雨量によりますが、必要な時期に水が与えられないという状況になると収穫量に直接影響を与える可能性はあります」
コメの生育に欠かせない水をもたらす恵の雨。
8月以降の降水量は、どうなのでしょうか?
【TSS青坂匠気象予報士】
「8月以降は、今のところ平年並みの降水量が予想されています。平年並みの幅の中でも少し(雨が)多い傾向になっている」
8月以降に雨をもたらす要因となるのが、台風の影響です。
【TSS青坂匠気象予報士】
「海の状況だけを見ると決して台風は少なくない(台風が)発生しやすい海面温度の高さということが予想されています」
しかし、台風の影響による雨は、その降り方にある特徴があるといいます。
【TSS青坂匠気象予報士】
「台風が来ることで結果的に降水量が短期的に増えることがあったとしても、それが最終的に長期の降水量の増加につながるかどうかは未知数な所があります」
「8月以降は、今のところ平年並みの降水量が予想されています。平年並みの幅の中でも少し(雨が)多い傾向になっている」
8月以降に雨をもたらす要因となるのが、台風の影響です。
【TSS青坂匠気象予報士】
「海の状況だけを見ると決して台風は少なくない(台風が)発生しやすい海面温度の高さということが予想されています」
しかし、台風の影響による雨は、その降り方にある特徴があるといいます。
【TSS青坂匠気象予報士】
「台風が来ることで結果的に降水量が短期的に増えることがあったとしても、それが最終的に長期の降水量の増加につながるかどうかは未知数な所があります」
県内の多くの生産地では、田んぼの水の確保が容易ではありません。
【コメ農家・宮脇政雄さん】
「高い山がある所は雪解け水で、となるんでしょうが、そもそもこの辺りは雪が残らない山しかない」
生産地では、ため池を作るなどして、雨水を貯めて水を確保している地域も多くあります。
【県農業技術センター・勝場善之助研究員】
「ため池の場合は、水が不足してしまうことが懸念されると思っています」
【コメ農家・宮脇政雄さん】
「あちこちでルールは違いますが、ため池からの水となると朝5時半に行って順番、という所もあるし。(Q:雨が適度に欲しいですね?)そうですね」
【コメ農家・宮脇政雄さん】
「高い山がある所は雪解け水で、となるんでしょうが、そもそもこの辺りは雪が残らない山しかない」
生産地では、ため池を作るなどして、雨水を貯めて水を確保している地域も多くあります。
【県農業技術センター・勝場善之助研究員】
「ため池の場合は、水が不足してしまうことが懸念されると思っています」
【コメ農家・宮脇政雄さん】
「あちこちでルールは違いますが、ため池からの水となると朝5時半に行って順番、という所もあるし。(Q:雨が適度に欲しいですね?)そうですね」
早いところでは、2カ月後の8月の終わりには稲刈りの時期を迎えます。
私たちの主食は、今後どうなっていくのか?様々な不安を抱えながら、「令和のコメ騒動」は、長くて、暑い夏を迎えます。
私たちの主食は、今後どうなっていくのか?様々な不安を抱えながら、「令和のコメ騒動」は、長くて、暑い夏を迎えます。