終電後の深夜から未明にかけて行われていたのは、おおむね５月末に工事が完了した広島電鉄・駅前大橋ルートで実際に電車を走らせる試運転です。
およそ２０人の広電担当者らが乗り、地上部から高架部へ電車が乗り入れました。

そして、広島電鉄の中でも急な”４％の勾配”で７５メートルかけて２階の高さまで一気にのぼる”最大の難所”も…。

路面電車らしい走行音を響かせながら無事に上り切りました。

樹脂固定されたドイツ製の線路上をスムーズに進む電車…。
ＪＲの駅ビルに路面電車が乗り入れるのは”全国初”ですが、まさにその歴史的瞬間がやってきました。

「拍手が起きています」

【試運転を見た広電ファン】
「鳥肌がやばいっていう…すごい感動しました」

「広島駅」から「比治山町交差点」までを結ぶ「駅前大橋ルート」。

実はこの日はおよそ１．１キロの直線ルート全てで試運転しました。
ライトで照らしながらパンタグラフと電気を供給する架線の接触を確認…。
今回使ったのは幅が広い車両で走行性だけでなく、電停に接触しないかなども確かめました。

そして広電初となる稲荷町交差点の分岐では…。

【鈴木記者】
「分岐をまっすぐ進めるか…無事広島駅側へと渡りました」

【大阪から来た広電ファン】
「感慨深いというかおめでとうという感じ…」
「後にも先にも今日しかない貴重な１日がみられているのはすごく新鮮」
「とりあえず歴史が動いたなと思って…」

ここから試運転や運転士の習熟訓練が繰り返し行われ８月３日に開業を迎えます。