梅雨や台風などの出水期を前に 砂防ダムや渓流を点検 住民の命と生活拠点を守る 国土交通省

5/30(金) 19:16

ツイセキです。
梅雨など出水期を前に砂防ダムやその周辺を点検する作業に密着しました。

【加藤キャスター】 <2020年7月 広島市西区井口台>
「あちらの砂防ダムですね白いモヤがかかっていてここから少し見えにくいが流れ出ている水が茶色く濁っているのがみえます」
「水路なんですが、こちらも土砂や岩ですかね、流れ出て溢れだしています」

長引く雨で発生した土石流から住民の命と生活拠点を守った砂防ダム…。
異常気象が叫ばれる中こうした自然災害は次、いつ起きてもおかしくありません。

【鈴木記者】
「午前10時すぎです。いま国土交通省の職員、協力会社の方が砂防ダムの前で点検を行っています。そして高くそびえ立つ砂防ダムの中へと調査に向かいます」
「これが渓流なんですね」

梅雨や台風などの出水期を前に砂防ダムやその周辺を確認する担当者。
砂防ダムに流れ込む渓流に崩れそうな危険な場所がないかを見て回ります。

【担当者】
「4メートル5センチくらい?」
「去年とほぼ変わっていないですね」

続いて、流れる水の「水深」も測ります。

「上流に行きましょう」
「そっちあがったほうがいいかね」

去年の資料を手に150メートルほど上流にのぼりながら、各ポイントの現状を確かめていきます。

砂防ダムがあるのは道が整備されているところばかりではありません。
クマよけの鈴を鳴らしながら、さらに奥へ進みます。

【鈴木記者】
「上流に向かっているが、万が一の時に、これほどの土砂が流れ下るとなると恐ろしい量だなと一目でわかります」

「気を付けてください」

【鈴木記者】
「調査チームはこのように非常に足場の悪い中を進んでいきます」

藪を抜けると点検の最終地点にたどり着きました。

「足元水が流れていないよというのを一枚写すので…」

【国交省・広島西部砂防廿日市出張所 日高雅彦 所長】
「木がしっかり立っていればいいが、いくぶんか土が削られていくと当然木が倒れていくということになるので、下が緩んでいる、崩壊が始まっているということになりますので、そうすると、雨が降ればその土がどうしても出てくるということになるので表面的なことも点検している」

【担当者】
「昨年度と状況はほぼ変わっていないと思います」

『砂防ダムがある』ということは大雨によって『土石流が起きる可能性がある』ということ…。
国交省はこうした点検を県内各地で行っています。

【国交省・広島西部山系砂防事務所 天野茉那 技官】
「砂防堰堤があるから安全という考えではなく、気象庁から発表される大雨や土砂災害の情報に気を配っていただいて、計画を越えた土砂が発生することもあるので早めの行動、早めの避難をして自分の身の安全を守る行動をとってほしい」