災害時のトイレどうする? 水を流せない!自分で作れる「簡易トイレ」作り方を紹介【ギュッと防災】

5/29(木) 20:30

防災コーナー。担当は、防災士でこども・子育て防災アドバイザーの資格を持つ
河野アナです。

【河野アナ】
「いっしょにやろう!ギュッと防災」
このコーナーでは、お子さんや家族と一緒にできる家庭での防災・減災の取り組みをご紹介します。

さて、広島も梅雨の大雨のシーズンが近づいてきて災害への備えをしっかりしたい時期です。
自宅の備えとして食料や水の備蓄をしている方は多いと思うのですが、ではこちらはどうでしょう。

今回のテーマ「災害時のトイレの備え」
街の人はどうなのか聞いてきました。

【20代女性】
「備えてないです。家が狭いから置き場所を考えたりしてなかなか出来ない
Q:何を準備したらいいとか分かる?
「正直分からないから防災セットのリュックがあるから、あれを揃えたらいいのかなと思っている」

【40代夫婦】
「山登りをするので携帯用トイレは家にある。10個くらいかな。家族5人なので」
Q:足りない…
「ですかね」
Q:災害が起きた時トイレはどうする?
「改めて考えないといけないですね全然考えていなかったです」

10人に聞いて備えている人は1人でした。
全国の調査でも「災害時用のトイレを備えている人」はわずか21.1%でした。
必要だと思っていてもよくわからないという声が多いようですね…

では、災害が発生した時何が困るのか?実際に被災した人にアンケートしたところ

【東日本大震災50代男性】
「トイレの水を小学校のプールに汲みに行ったり、雪を溶かしたりして利用。バケツで水を便器に流し込もうとしたが、水がはねて不衛生だった」

【西日本豪雨坂町小屋浦40代女性】
「1か月断水、下水も流せずの生活。地域に仮設トイレが何個も並べられていましたが、付近は臭いがきつかった」

高齢の方やお子さんがいる家庭は水を汲みに行くのが大変。ただ、災害時のトイレについて覚えておいてほしいことがあります。

国土交通省は大地震が発生した時は「トイレで水を流さない」ことを呼びかけているんです。
大地震では排水管が破損している可能性が高く、汚水が詰まって逆流することがあり、実際に熊本地震でも起きました。

トイレに水を流せない。
では、どうすればいいのか?
スタジオで実演したいと思います。

こちらの簡易トイレを自宅のトイレだと思ってください。

1.まず便座を上げます…
2.そこに45Lサイズのゴミ袋をかけます。
3.便座を戻してもう1枚ゴミ袋入れます。

これで準備完了です!

そして、トイレをした後に

4.凝固剤を入れて固めます。

実際に色がついた水に凝固剤を入れてみましょう。
凝固剤はホームセンターなどで購入できます。
万が一、用意できなかった場合は新聞紙などでも代用できますが、衛生面を考えると凝固剤を備えてほしいです。

5.20秒~30秒でこのようにすぐ固まります。

6.あとは、ゴミ箱へ捨てるだけです。

災害時すぐに回収できないことを考えると、ふた付きのごみ箱があると安心です。

Q:どれくらいの備えがあるといい?

トイレの回数は1日一人平均5回。災害の支援・復旧までおよそ1週間とされているので「人数×5回×7日」が推奨されています。例えば3人家族だと105回分です。

袋と凝固剤がセットになっているものも販売されているので、ぜひ検討をしてみてください。

これから大雨のシーズンを迎えます。トイレの備え参考にしてみて下さい。
以上、ギュッと防災でした。