広域避難路「川の内線」完成 2014年広島土砂災害で甚大な被害 広島市安佐南区の八木・緑井地区

4/29(火) 19:06

2014年の広島土砂災害で甚大な被害を受けた広島市安佐南区の八木・緑井地区に、広域避難路が開通しました。

開通式では関係者や地元住民などが参加し、テープカットをして開通を祝いました。

【地域の住民は】
「可部方面、広島市内方面、54号線に直接行けるので便利がいいです」

安佐南区八木地区に整備が進められていた「川の内線」は、市道長束八木線と国道54号線を結ぶ全長およそ400メートルの都市計画道路です。
11年前の広島土砂災害をきっかけに計画され、2020年から建設が始まりました。
災害時に住民が、山の斜面に沿った横ではなく、縦方向に逃げる避難路として整備が進められていました。

【地域の住民は】
「砂防ダムができた。道ができて避難路ができたということは(災害時に)通って抜けられるということは安心感があります」

【梅林学区社会福祉協議会・畠堀秀春事務局長】
「山陰と山陽を結ぶ主要幹線道路が太田川の土手の破堤によって冠水した場合も、この道を通って流通が止まらない防災に関してもありがたい道。こういうものができることで地域の安全性が高まった。交通面での安全性も高まった」

《スタジオ》
きょうの道路の開通で、2020年から始まった八木、緑井地区の復興事業は、ひとつの節目を迎えました。

【コメンテーター:広島大学大学院・匹田篤准教授】
「歴史のある街だったので道が細かったんです。大通りができて網の目状に繋がっていくことで物流、そして人々も通りやすくなっていく。そして、一番期待したいのは、災害現場に足を運んでみんなが自分事として災害を考えることだと思います」