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「家族に囲まれ自宅で産みました」コロナ禍で注目「助産師さん」出産の強い味方

11/20(金)  20:50 掲載

コロナ禍の中で妊娠・出産は、女性にとって大きな不安があるといいます。母親になる女性の心強い味方・助産師の活躍を取材しました。

こちらのグラフは、全国の自治体で受理された妊娠届の数です。今年の5月から7月までの間に受理された数は、20万4,482件。これは、昨年の同じ時期よりも2万6,331件少なく、実に11%も減少しているんです。こうした背景には、コロナ禍での出産に対する不安が大きく影響していると考えられます…。

こちらは産まれて間もない赤ちゃん。

【母 村上味央さん】
「10月2日の朝に産まれた」

こちらは、好奇心旺盛なお兄ちゃん。1歳9か月の、柊矢くんです。

【母 村上味央さん】
「1人目は仕事もしながらだったので、通いやすいところの産婦人科に行って産みました」

そして、今回出産した場所は…?

【母 村上味央さん】
「自宅で。この部屋で産みました。家族のみんなに囲まれて。病院と違って、産まれた瞬間から一緒にずっといられる。この子(柊矢くん)にとっても、妹っていう存在が、ちゃんと認識できている状態になっているので、すごくよかったなと。満足度は100点以上!」

こうした自宅出産をする際に、サポートしてくれるのが助産師さんです。

【れいこ助産院 前原英子さん】
「助産師はあくまでも黒子なんです。主体は妊婦さん。それをサポートするご主人だったり、お子さんだったり。どういう格好で出産するか、どこで産むか、全部彼女(妊婦)たちが決めることなんですよ。だから私たちは、どこで産んでもいいようにサポートするんです」

今年70歳を迎えるという前原さん。広島市南区で、れいこ助産院を開業して21年。これまでに404人の赤ちゃんを取り上げてきました。

【れいこ助産院 前原英子さん】
「つい先日もこういうことがありました。そのお母様は、旦那さんにしがみつきながら、リビングで出産すると思うとおっしゃっていたのですが、実際にそのときになったら、台所で出産されました。ちょうど台所のシンクが、陣痛が来たときに、持って腰を振るのに、いい高さだったらしいんですよ。それと、お風呂でお産する人もいるしトイレで出産する人もいます。
それは、私たちから提案することではないんですよ。もう陣痛が実際に来ていて、本当に辛い思いをしているお母さんが、本能的に自分で選んでいくんです」

とはいえ、助産師さんのサポートがあってこその自宅出産ですが、病院との連携は欠かせないそうです。

【れいこ助産院 前原英子さん】
「お医者さんの検診を拒否される方は、お手伝いすることができません。やっぱりちゃんと診断をして、 医療機器で診察していただかないと、私たちがお腹の上だけで触っているのでは、わからないですよね。ですから必ず、お医者さんの協力が必要です。最終的には、36週〜37週めのお医者さんの診断で、家で産んでもいいですよと許可が出る。総合病院でのお産もあるし、個人病院でのお産もあるし、家庭出産でのお産もあるし、助産所での分娩もありますので、どこで分娩するのが、いちばん自分には合っているのかを、考えていただきたいなと思っています」

こちらは、2人目のお子さんを、自宅出産した藤本さん。

【藤本優佳さん】
「やっぱりいまはコロナなので、産婦人科での面会が難しくなったりとか、立ち会い出産とかもどうなるのかわからないという状況だったので、自宅出産にした理由は、家族の中で、日常の中で産みたいっていうのが一つと、もう一つは、お医者さんにお任せっていうよりは、自分で出産の体験を自立的にしてみたいということで、助産師さんに来てもらうことになりました。やっぱり自分の家で産むというのは、緊張感もなく、ゆっくりとゆっくりと進んでいったなと、落ち着いて出産に挑めました」

助産師は、3年間の看護過程と1年間の助産過程を学び、国家試験に合格した方々で、病院などの勤務助産師や、個人での助産院を開業するなど、働く場所はさまざま…。

こちらは、竹原市にある、つぼみ助産院です。

【つぼみ助産院 長濱真由さん】
「私の祖母が昔でいう、産婆だったので、両親に「あなたもなれば?」という声をもらって、その道に進みました」

2012年の2月に開業し、現在までに106人の出産に携わってきました。こちらの助産院でも、新型コロナウイルスに関連した問い合わせが、入っているようです。

【つぼみ助産院 長濱真由さん】
「立ち会い出産ができないとか、家族の面会ができないというところで、可能であれば、お家で家族とともに、命を迎えたいという申し込みがあります」

この日は、つぼみ助産院の敷地を提供したイベントが開催されていました。

【つぼみ助産院 長濱真由さん】
「子供が、日常生活の中で、いろいろ体験することが少なくなってきているので、それを体験できる場所っていうのを持って、活動していきたいっていう、ママに出会いまして、私の中で、女性が輝いていけるようにサポートするのも、私の役目だなっていうのも考えているので」

こうしたイベントは、小さな子供を抱えるお母さんたちの、情報交換の場としても活用されています。こちらは、3年前に長濱さんに出産をサポートしてもらったというお母さん。

【小谷綾香さん】
「産後もつながっていける場があるって、子供同士にとってもいいことだし、親同士にとっても、つながりあえる場があると、子育てもしやすかったりとかがあるかなと思います」

こうしたコロナ禍での不安を抱えるお母さんをケアするために、新しい取り組みもスタートしています。

【広島県助産師会 小泉敦子さん】
「オンラインのビデオ会議システムを使って、助産師と1対1で顔を見ながら、ビデオ電話のような感覚で、お話をしていただくというものですね」

これは、広島県からの委託事業として、広島県助産師会が今年の7月から行っているサービス。

【広島県助産師会 小泉敦子さん】
「外出自粛要請以降、例えば、母親学級がなくなったであるとか、子育てのお話し広場がなくなったであるとか、人と話したり、わからないことを聞いてみたりする機会っていうのが減ってしまったので、その機会をつくれないかなと。
相手が助産師なので、お友達やそのへんのおばちゃんと話す感覚に、プラスでアドバイスがもらえる」

相談を申し込む際には、広島県が配布しているチラシ、または広島県助産師会のホームページからアクセスして、申し込みフォームに、相談内容や希望する時間帯などを記載して、送信すればOK!

【広島県助産師会 小泉敦子さん】
「オンラインで、割と意欲を発揮するのが授乳とかですかね。 例えば、赤ちゃんにおっぱいを飲ませることに困っているお母さんがいらっしゃったときに、画面上で、「実際にいま飲ませてみます?」なんて言って、実際に飲ませるところを見せていただいて、「いまどこに力が入っています?」って聞いたりとか、安心してつながっていただいたらいいなというふうに思っています」

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