水難事故を防ぐために… 水辺を訪れる全ての人に知っておいてほしい『命を守るためのポイント』をツイセキ

7/20(月) 19:18

【加藤雅也アナウンサー】
「ツイセキ」です。
楽しい夏休みシーズンに突入している一方、全国各地の海では水難事故が相次いでいます。

悲しい事故を防ぐため、水辺を訪れるすべての人に知っておいてほしい命を守るためのポイントをお伝えしたいと思いますが…。
まずはデータで見ていきます。

過去5年間に私たちの身近な海で発生したマリンレジャーの事故の件数です。
1年の中で7月と8月に集中していて、全体の半数を占めているのは「遊泳中」なんです。
そして遊泳中の事故の4割以上が「20歳未満」ということなんですが、どのような事故が起きているのか、VTRです。

VTR1 事故の事例

【第六管区海上保安本部 安全対策課 石田夏希 マリンレジャー海難防止指導官】
※事例1
「こちらは海水浴場で起きた事故です。泳いでいる最中に急に深くなってしまって、この事故で亡くなってしまった。プールみたいに底が平坦ではなくて、海は安全設計された施設ではない自然のものなので、急に深くなっていたり流れが速くなっている場所がある」
※事例2
「友達同士で海で飛び込む遊びをしていて、大けがをして最後亡くなってしまった」

スタジオ

【加藤雅也アナウンサー】
遊泳中の事故で、一番多いのは…。
泳いでいる最中に溺れる「溺水」なんです。
34人中16人が死亡または行方不明となっていて、命に係わる深刻なケースが少なくありません。
こうした事故を防防ぐためのポイントや注意すべき点を私も一つ一つ、体験をしてみましたので、映像を交えながらみなさんと知識を深めていきたいと思います。
まずは、水浴びを楽しむために『必要不可欠』とされているのが…。
ライフジャケット。
ですが、着ておけば大丈夫というものではありません。

VTR2 ライフジャケット

【加藤雅也アナウンサー】
「基本的には羽織って、前を閉めるのかなという気がするんですけど…」
【広島海上保安部 交通課 上村剛 マリンレジャー海難防止指導員】
「チェックさせていただきます。まずこちらは股の下にこういう風に通すものです」

通し忘れがちな股下のひも…。

無い状態で水の中に落ちると…。
【加藤雅也アナウンサー】
「すっぽりと脱げてしまいましたね。かろうじて私の肘に引っかかっている状態」

【加藤雅也アナウンサー】
「では続いて、一見自分では着用したつもりでも紐がゆるかったり、ダボダボであったり、正しくない着用法で入ってみます」
「ちょうど沈んだ時に浮かびあがってくる力で、私の鼻と口をライフジャケットが覆ってしまっているので呼吸のしづらさがある」

ライフジャケットはまず、着る人に合ったサイズを選ぶことが重要で、着用するときの注意点は…。
【広島海上保安部 交通課 上村剛 マリンレジャー海難防止指導員】
「見落としがちなところだが脇の部分のベルト」
「ほんの少し圧迫感を感じる程度にしめる」
【加藤雅也アナウンサー】
「結構しめるんですね」
「体にフィットしました」
「たしかに全然上にあがってこない」
「よく見落としがちだがここにもバックルがついている」

さらに股の間にベルトを通し、正しく着用した状態で水に入ってみると…。

【加藤雅也アナウンサー】
「あ!全然違います!」
「人間は力を入れなくても勝手に浮いてくれる」
「全身が浮いてくれているので、耳も出ていて音がしっかり聞こえる」

また、遊泳目的以外で海を訪れ、服を着たまま海に落ちてしまうと…。
【加藤雅也アナウンサー】
「かなり浮きにくく徐々に沈んでくる感じがある」

そんなときに、上半身の大部分を覆うタイプとは違い、釣り人などが好むという膨張式の救命胴衣を作動させると…。
【加藤雅也アナウンサー】
「おお~一気に首のまわりがパンパンに膨らみました。顔の顎周りのところをしめてくれているので、浮こうとしていなくても勝手に首から上を支えて浮いてくれている感じがします」

スタジオ

さて、もしも目の前で人が海に落ちたり、流されているのを見つけたらどういった方法で救助しますか?
救命浮き輪が近くにあれば良いですが、なかった場合、「ペットボトル」、「クーラーボックス」、さらには「ランドセル」で代用できるんです。

VTR3 救命浮き輪代用品

まずペットボトルはビニールひもなどで繋ぐことが重要。
繋いでいないと、このように投げ入れたい場所から外れたときに回収できないほか、溺れた人を引き寄せることができません。
さらに、より遠く、正確に飛ばすために水をいれることもポイントです。
【第六管区海上保安本部 救難課 森田知尊 計画係長】
「あまり入れすぎても浮力が損なわれるので、だいたい(2Lペットボトルであれば)10分の1程度入れていただければ」

そして、助けられる人は…。
【第六管区海上保安本部 救難課 森田知尊 計画係長】
「楽な姿勢で浮かんでいただく」
「浮くポイントは、首元、胸元にペットボトルを持って、呼吸の確保で上のほうに顔を向ける」

続いては、クーラーボックス。
【加藤雅也アナウンサー】
「あ!すごいこれ!バッチリ浮いています。お腹のあたりに抱えるだけでしっかり浮いています」

そしてもう一つ…。
【第六管区海上保安本部 救難課 森田知尊 計画係長】
「逆さに持ってください!」
【加藤雅也アナウンサー】
「あ!浮きますね。しっかり」
ランドセルは逆さにして持つことがポイントです。

スタジオ

海に転落した人や流された人を見つけたら、一番大切なのは「絶対に飛び込んで助けにいかない」ことです。
二次被害を防ぐためにもまずは、周りの人に助けを求めること。
そして、ペットボトルなど浮くものを投げたり、こうした、身近にある棒などに掴まってもらったりすることが有効です。
ただ、陸に引き上げる際は、必ず2人以上でやることが大切。
1人で助けようとすると、相手の体重や波の影響で海に引き込まれて助ける側も危険にさらされるおそれがあります。
楽しい夏休みもスタートして、きょうも海水浴場が賑わっていましたが、海上保安庁は海へ出かける際には、必ずライフジャケットを着用すること、家族や友人に対して行き先と帰宅時間を伝えることを呼びかけています。
さらに、万が一の場合は「118番」への通報が重要です。
そのためにもこうした、スマートフォンを携帯できる防水ケースなどを準備しておくと安心だとしています。
何か起きてから慌てるのではなく、事前の備えと見守りも重要です。
特に子供は遊泳禁止区域に入ったり危険な遊びをしたりする恐れがあります。
保護者が子供から目を離さずしっかりと見守ることを忘れないでいただきたいと思います。