学生が子供たちに『震災の記憶』と『つながりの大切さ』を伝える 「周りの人たちにバトンを渡して」 広島

2/27(金) 18:55

【辰已麗アナウンサー】
「大学生が問いかけた質問に小学生たちが答えていますね。笑顔も見えますが真剣な表情も見えます」

災害時を想定し、人との「つながり」について真剣に考える小学生…。

【小学5年生】
「(被災後)新しいところで友達ができないかもしれないから、今までの人と繋がっていたい」

寄り添うのは広島経済大学の学生です。

巨大地震と津波、そして原発事故で甚大な被害を出した2011年の東日本大震災。

「すごいですよ先輩、やっぱりこっちから津波がきているというのが…。鉄の棒ってこんなに簡単に曲がるんですね」

広島経済大学では東日本大震災をキッカケに学生がプロジェクトを立ち上げ、過去の災害の記憶や教訓、災害に備える知識を伝えていこうと10年以上に渡って活動してきました。

27日、広島市安佐南区の「毘沙門台小学校」を訪れたプロジェクトメンバー。
地元の防災士とともに自然災害への備えについて小学5年生と考える特別授業です。
これまでプロジェクトで作った被災地のドキュメンタリー映像などを使って、現地の声や教訓を伝えました。

【小学5年生】
「災害の恐ろしさは僕たちに怖さとか被害をもたらすんだなと思った」

一方、プロジェクトのリーダーを務める3年生の小笹山さんは活動してきた中で、最近、あることを危惧しています。

【「災害を知り未来へつなごうプロジェクト」小笹山潤さん】
「いまの若い世代は、東日本大震災や災害について、自分事として捉えることができていない人が多いんじゃないかと思っている」

災害の教訓を後世に伝えるため先輩から後輩へと繋がれてきたバトン…。
プロジェクトのメンバーが少なくなり、危機感を抱く中、今回、こう、児童たちにメッセージを送りました。

「ぜひみんなにはおうちに帰って、お父さんおかあさん、近所の人たちにお話しをしてほしいです。僕たち私たちはこういうことを学んだんだよ。広島経済大学のお兄ちゃんたちがつながりが大事だと言っていたよと。僕たちが『バトン』を渡しました。東日本大震災の記憶、みんなに渡したので、ぜひどんどん渡していって忘れないようにして、つながり、大事にしてほしい」

東日本大震災から来月で15年を迎えます。

■■■ スタジオ ■■■

【加藤雅也アナウンサー】
「私もここ数年、大学生たちの活動を見つめてきましたが、辰已さん、意識を持つ学生にとっても『風化の壁』は大きいようですね」

【辰已麗アナウンサー】
「実際に広島経済大学の学生たちが10年以上続けてきたプロジェクトも、次の世代がいないということで今年の3月いっぱいで終了するということです。受け継いできた思いや責任がある中で本当に心苦しい決断だが現実的に難しかったそうです。きょう授業を受けていた小学生が津波の写真を見たときにAIのみたいと呟いているのが印象的でした。

【コメンテーター 早田吉信さん】
「デジタルとリアルの世界が融合していますから、出来るだけ実際に現地に足を運んで知ってほしいですね」

【辰已麗アナウンサー】
そういった反応からも経験していない世代には、まず見てもらう知ってもらうことが重要だと感じました。