児童養護施設に遊具をプレゼント ホテルや地元企業の人たちが汗 バイデン大統領にアイスを作ったシェフも

4/22(月) 18:37

虐待などで心理的ケアが必要な子どもたちが身を寄せる児童養護施設に大きなプレゼントです。ホテルや地元企業の社員が遊具を作り寄贈しました。

広島県東広島市にある児童養護施設「広島新生学園」。
4月19日、ある一大プロジェクトが進んでいました。

【鈴木記者】
「学園のグラウンドですが、いまパーツが出されています。一つ一つ組み上げられています。こちらではベースとなる柱、大きな部分も着々と組みあがっています」

集まったのは2022年に開業したヒルトン広島の従業員やNPO法人、そして地元企業の社員たち…。

開業1周年を記念して去年冬にホテルでチャリティーイベントを開き、そこで募ったお金で児童養護施設に遊具を作ろうと企画したのです。

【プロジェクトの参加者は】
Q:これは何のパーツ
「これはブランコになるみたいです」
Q:手際いい
「意外と簡単…ハハハ」

ハンマーを手にしているのは、去年のG7広島サミットでバイデン大統領が宿泊した際、大好物のアイスクリームを作った鷲見さん。

【ヒルトン広島・鷲見 真奈美ペストリーシェフ】
Q:お菓子作るのとどちらが難しい
「こっちが難しいです…」

また、施設に元々あったベンチや幼児向けの遊具も汚れを落とし再塗装…。
子どもたちの笑顔のために一生懸命汗をかく大人たち…。
その施設には現在、家庭での虐待などで心理的ケアが必要な子どもたちがおよそ60人生活しています。

【広島新生学園・上栗 健二さん】
「社会的養護のお子さんにとって社会全体から育まれて成長するということは、すごく大事なことになっているので、こういった遊具もそうだが、みなさん、こうやってつくられて、この後、交流をしてくださると思うが、そういった交流も将来、子どもたちにとって宝になっていくんじゃないかなと思っている」

【鈴木記者】
「いま子どもたちが、一斉に遊具に飛びつきました。かなり興奮状態で本当に心待ちにしていたんだなというのが、よくわかります」

今回、新たな遊具ができたことで、小学生以上の子どもたちも思い切り自由に遊べるようになりました。

【施設で生活する子どもたち】
「ブランコを楽しみにしていました!」
「たくさん遊ぶと傷つくかもしれないけど、その傷も大切な思い出にして使いたい」
Q:いろいろな人の支援は
「うれしい」
「私たちのために、いろいろな人が力になってくれたり、周りの人には感謝しかないです」

【ヒルトン広島  サミュエル・ピーター 総支配人】
「(78のスポンサーからの)寄付のおかげで、こういった遊具を立てることができました。
こういったプロジェクトを成功させることができて、とてもうれしく思いますし、これからも同様のプロジェクトをどんどん行っていきたい」

<スタジオ>
【TSS野球解説者 山内泰幸さん】
「遊具で遊ぶ子どもたちの姿が全てを物語っていますね。施設の子どもたちにとっては、やっぱり人に支えられている。愛情を感じられる。最高の心理的ケアになっていると思うし、非常に素晴らしい行動ですね」