宮島口周辺の「渋滞対策」効果は? 高速料金半額の社会実験…結果分析へ

12/11(月) 18:48

慢性的な渋滞が大きな問題となっている宮島口周辺の道路。廿日市市は先月、広島岩国道路の通行料を半額にするなどの社会実験を行いましたが、その結果はどうだったのでしょうか。

【廿日市市・松本太郎市長】
「今までのようなソフト対策ではもう限界がある。一部道路改良などをやっていただいているが、それでも限界がある」

廿日市市が頭を悩ませる宮島口周辺の”慢性的な渋滞”問題…。

【鈴木記者】
「岩国方面から宮島口のほうにむかっているが、止まってはゆっくり進んでということが繰り返されています」

先月、廿日市市や国などは宮島口周辺の渋滞対策を探るために社会実験を行いました…。
特に目玉としたのが宮島口を”通過するだけ”の車に迂回を促す広島岩国道路、廿日市・大野間の”通行料半額”実験です。

【宮島口に訪れた観光客】
「裏道も混みますし廿日市(市街地)広島(市内)に抜けるには大変ですよね」

紅葉シーズンで特に多くの人が訪れると予想された先月19日には宮島口に調査員を配置し、車で来た観光客へのアンケートも実施。

【調査員】
Q:いつも決まったところにとめる?
【観光客】
「はい」
【調査員】
Q:駐車場の事前予約があれば利用したい?
【観光客】
「予約があればしたい」
【調査員】
Q:きょうはどちらのエリアに車をとめた?
【観光客】
「駐車場をいま探している。探し中なの…駐車場すごいね…」

人気観光地と知りながらも訪れた人は、車の多さに圧倒された様子でした…。
また、周辺道路では国のカメラを使った交通量調査やナンバープレートを読み取る調査なども行われていました。
11日発表された調査の速報値では…。

【松本市長】
「十分結果が精査できてないということではありますが、やはり一定の効果はあったんだろうというふうに思っている」

国道2号の宮島口駅前交差点は昨年度と比べて交通量が増えたにも関わらず、渋滞の長さは10日間平均で上り下りともに改善がみられたといいます。
さらに、これまで迂回する車が国道2号に並行する市道に流れ込み地元住民への影響が問題になっていましたが、市が調査をした先月19日の速報値では…。

【松本市長】
「国道2号に並行する市道の交通量は約600台から700台減っています。逆に大野インターチェンジに向かうもしくは大野インターチェンジから出てこられたと思われる交通量は約500台増えている」

市は今後、広島岩国道路の利用台数などまだ集計中のデータを国などの関係機関と分析し、効果検証をしたうえで来年度以降の対応を検討していくとしています。