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『blast ブラスト!』広島公演にあたって、キャスト5名が来広!

『blast ブラスト!』広島公演にあたって、キャスト5名が来広!

2000年に「blast ブラスト!」カンパニーへ日本人初入団を果たした石川 直さん(パーカッション)、2011年に最年少入団を果たした米所裕夢さん(トランペット)、前回2024年に初参戦した渋田華暖さん(トランペット)とJeriel Vazquezさん(トランペット)、5度目の来日となるTao Guthrieさん(トロンボーン)に直撃インタビュー! 2年ぶりの広島公演への意気込みを熱く語ってくれました。

(2026/06/02)

>>>まず、今回のツアーの特長を教えてください。

■石川
ブロードウェイで二冠に輝いた『blast ブラスト!』オリジナル版ですが、今回のツアーをファイナルとする決断をしました。
今回のツアーは、言ってみれば、オリジナル版の「最後の宴」です。新しい『blast ブラスト!』へ進む前に、オリジナル版で各地をまわり、その集大成を皆さんにお披露目したい。それが今回のツアーの趣旨です。

>>>改めて、『blast ブラスト!』の魅力を教えてください。

■米所
『blast ブラスト!』のテーマは、「エモーショナル・ジャーニー」(色と感情の旅)です。例えば、客席に静かに座って聴くクラシックコンサートのように、音だけでも感情は動かされると思いますが、『blast ブラスト!』は感情を全身で刺激します。私たち演奏者は、キレのある音楽や身体に響く振動によって感情を揺さぶり、様々な手具を操って踊るヴィジュアル・アンサンブルは、曲ごとに異なる衣装やフラッグの色、キレのある動きによって感情を刺激します。そういう意味で、普通の音楽コンサートとは一線を画す、他では体験できないような、常識を覆す音楽パフォーマンスの連続です。そして、今回のツアーは、『blast ブラスト!』のファイナルであると同時に、ブロードウェイ進出25周年公演でもあります。だからといって、内容を大きく変えるわけではありませんが、17年ぶりに演奏される曲もあります。そのあたりが今年の見どころだと思います。

>>>他のコンサートにはない『blast ブラスト!』ならではの魅力は?

■渋田
『blast ブラスト!』の魅力は、ステージ上だけではありません。お客さまと一緒にショーを作り上げていきます。ステージで演奏していたキャストが客席まで降りていき、客席の間の細い通路を練り歩きながらハイタッチをしたり、休憩時間はそのままロビーに出て、お客さまと触れ合います。ステージの最後は、情熱的な赤を基調にしたクライマックスですが、それで終わりではありません。キャストがお客さまをロビーへ連れ出し、一緒に写真を撮ったりするんです。最初から最後まで、そして休憩時間まで、心が揺さぶられ続ける「エモーショナル・ジャーニー」なんです。私はもともと、『blast ブラスト!』の熱狂的なファンでした。ずっと客席から見ていた側です。だから、お客さまの気持ちがよく分かります。子どもの頃に、キャストとゼロ距離でふれあえた感動を今でも覚えています。

>>>客席に飛び出してくる演出も『blast ブラスト!』ならではですね。

■石川
普通、舞台と客席の間には、見えない境界線がありますよね。でも『blast ブラスト!』は、その境界線を越えていきます。客席はもちろん、ロビーでも、パフォーマンスを行います。
我々は『blast ブラスト!』のことをよくホームパーティに例えるんですが、招く側と招かれる側ではなく、みんなでホームパーティを楽しむ感覚です。没入型エンターテインメントと言ってもいいかもしれません。

>>>同じ作品でも毎回違う体験になるそうですね。

■Jeriel
ショーには決められた流れ、筋書きがありますが、毎回同じ公演ではありません。特に私は、スイングという役割なので、日によって担当するポジションが変わりますし、キャスト34人の組み合わせも変わります。お客さまの反応も毎回異なります。楽器を演奏する真似をして一緒に盛り上がってくださる方もいます。同じ公演は二度とありません。毎回違う楽しさがあり、唯一無二の体験ができるショーだと思います。オリジナル版は、今回がファイナルになります。ぜひその瞬間を楽しんでいただきたいです。

>>>初めて見る方に、ぜひ注目してほしいポイントはありますか。

■Tao
『blast ブラスト!』の魅力は、とにかくお客さまとの距離が近いことです。空いている席があれば、隣に座って演奏することもありますし、本当にゼロ距離で音を感じてもらえる、他にはないショーだと思います。私が特に好きなシーンは、緑を基調としたシーンです。14~15人ほどの金管楽器メンバーが舞台の最前列に並び、少しずつ音量を上げていくんですけど、その場面はいま思い出すだけで鳥肌が立ちます。客席にいるお客さまにも、その音がまっすぐ届くと思います。私たちはよく「音の壁」という言い方をしますが、実際に会場に来ると、音が耳だけではなく、身体全体にぶつかってくるような感覚を覚えると思います。うるさいという意味ではなく、振動として感じるんです。

>>>『blast ブラスト!』が世界最高峰と称される理由を教えてください。

■石川
『blast ブラスト!』には、超絶技巧ともいえるパフォーマンスがたくさんあります。例えば、ビジュアルアンサンブルは、ライフルを模した木製の手具を使った演技があります。ライフルを高く投げて何回転もさせ、それを正確にキャッチする。しかも複数人でまったく同じタイミング、同じ高さ、同じ回転数で投げて受け止める。それを走りながらやってしまうんです。金管楽器の演奏者もフォーメーションを変えながら動き続ける。そんな技術と音楽、そして視覚表現がシンクロしているのが、『blast ブラスト!』の凄さだと思います。曲によって色彩も変わります。情熱を表す赤、幸福感を表すオレンジ、さまざまな色が衣装や手具に反映されます。耳からは音楽、目からは色と動き。全身で浴びるような体験になっています。

■Tao
パフォーマンスの技の凄さが強調されがちですが、まず、正しい音楽を演奏すること。その上で高度な技術を披露する。それが『blast ブラスト!』です。周りには本当に優れたキャストばかりいます。そのレベルに追いつきたい、近づきたいという気持ちが、自分を成長させてくれています。だからこそ、日々エネルギーをもらっています。自分たちが感じている情熱や感動をお客さまに届けたい。そしてお客さまと感情を共有できた瞬間が何より嬉しいです。劇場での体験は記憶にしか残りません。一時停止も巻き戻しもできない。でもだからこそ価値があると思っています。同じ空間で同じ時間を共有し、その瞬間を記憶に刻む。それはまるで魔法のような体験です。他では味わえない、この瞬間を生きているという感覚があるんです。

>>>石川さん自身は、『blast ブラスト!』からどんな影響を受けてきましたか。

■石川
『blast ブラスト!』に参加して感じるのは、人との出会いの大きさです。我々の出どころは、ドラムコーと呼ばれる世界最高峰のマーチングバンドの世界。とてもニッチな世界だけれど、その世界大会に出場するようなトップレベルのパフォーマーたちによって構成されています。言ってみれば、マーチングバンドの世界チャンピオンで作ったオールスターショー。面白いのは、私たち全員がパフォーマーであり、クリエイターであり、指導者でもあること。こんな集団は他にないと思います。個性豊かな仲間たちがいて、それぞれが音楽だけではなく、さまざまな知識や技術を持っています。料理に詳しい人もいれば、コンピューターに詳しい人もいる。そうした仲間たちとの出会いが、自分の好奇心の幅を大きく広げてくれました。学び続けることの楽しさも『blast ブラスト!』から教わりました。年齢を重ねても成長し続けることができる。そう感じられるのは仲間たちのおかげです。

>>>今の時代だからこそ、『blast ブラスト!』にどんな価値があると感じていますか。

■石川
今はAIの時代とも言われますが、だからこそ人間が何を表現できるのかが大切になってくると思います。生身の人間だからこそ、届けられるものがある。その価値を日々感じています。そして今だからこそ、生のエンターテインメントを体験してほしいと思っています。スマートフォンや動画配信で楽しめるものもたくさんあります。でも、劇場でしか味わえないものがあります。音の壁が身体にぶつかってくる感覚。照明の迫力。会場の空気。そして何より、その瞬間にしか存在しない時間です。一時停止も巻き戻しもできません。今この瞬間に生まれて、消えていくものです。会場にいる全員が同じ時間を共有し、一緒に感動する。そうした体験は、人間にとってとても大切なものだと思います。家に1人で閉じこもっていても何でもできる時代だからこそ、みんなで楽しめる祭りのような空間に価値があるのではないでしょうか。キャストとお客さまが一緒になって「これ、いいね」と共感し合える、そうした心のつながりが生まれるのが、生の舞台の魅力だと思っています。

>>>米所さんも15年目ですが、今どんな思いで舞台に立っていますか。

■米所
私は学生時代に『blast ブラスト!』を見て育ちました。憧れの場所だったんです。だから、舞台に立てることが嬉しくて、続けてきました。15年目になりますが、今はただ憧れるだけではなく、メンバーとして責任を持って作品を支えたいという思いが強くなりました。
『blast ブラスト!』最年少だった自分も、気が付けば、中堅の立場になりました。でも、若いメンバーから学ばせてもらうことも多いんです。若いメンバーは、素晴らしい才能を持っています。だからこそ、自分も負けていられないと思いますし、彼らと肩を並べてステージに立つ以上、恥ずかしい演奏はできないと思っています。キャストの3分の1ほどは毎年入れ替わります。同じツアーが行われたことは一度もありません。今回のツアーでは、17年ぶりに復活する楽曲もあります。『ウエストサイドストーリー』の楽曲『クラプキ巡査』で、私自身もDVDでしか見たことのない曲でした。実際に演奏できるのをとても楽しみにしています。

>>>ファンだった渋田さんが、いまキャストとして感じていることを教えてください。

■渋田
私は、子どもの頃から、『blast ブラスト!』の大ファンでした。好きなキャストもいましたし、いわゆる“推し活"をしていました。子どもの頃、客席から見ていた憧れの人と、
今は同じ宿に泊まり、同じ食事をし、同じ舞台に立っています。子どもの頃には想像もできなかった、ファンだった私にとっては奇跡みたいな出来事ですね。世界トップレベルの技術を持った人たちが、等身大の人間として目の前にいることもありがたいと思っています。いつでも交流できる距離にいて、それでいて圧倒的なパフォーマンスを見せてくれる。その特別さは他にはないと思います。そもそも私も最初は、母に連れられて、『blast ブラスト!』を見に行っただけでした。自分から興味を持ったわけではなかったんです。でも、一度見たら、完全に引き込まれました。まるで別の世界に迷い込んだような感覚でした。そして、その世界に招かれたような気がしたんです。3階席から見ていたのに、「あそこに立ちたい!」と思ったんです。だから今度は、見に来てくれる子どもたちにも同じ体験をしてほしいと思っています。人生を変えるきっかけはどこにあるか分かりません。画面越しではなく、本物を目の前で見ることで何かが変わるかもしれない。未来の可能性が開けるかもしれない。

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