広島日豪協会

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ご挨拶~本年も宜しくお願い致します~ 広島日豪協会会長 永野正雄

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昨年末には、新型コロナウイルス感染症も収束の兆が出、今年は36年振りに巡ってきた五黄の寅年で大変運気の強い年なので、今年こそコロナ禍から解放される年であって欲しいと念願していました。

しかし初夢はかなえられず1月1日頃ほんの数名であった新型コロナウイルス感染者は、感染力が強いオミクロン株によって急速に感染拡大し、医療逼迫の恐れが出ました。広島県は政府に「まん延防止等重点措置」の適用を要請、政府は1月9日から1月31日まで適用を決め、その後も新規感染拡大は続き「まん延防止等重点措置」は延長されることになりました。

こうした状況の下で、当協会が2月4日に開催予定の「オーストラリア・デーを祝う会」をやむを得ず中止させて頂きました。当日は、新任のホロウェイ駐大阪オーストラリア総領事様のご講演も予定していました。今後協会行事を開催する際に、総領事様のご講演を実現したいと思っています。

コロナ騒動の中、私たちが大好きなスポーツ大国オーストラリアでも大きな混乱が話題となりました。毎年1月後半に開かれるテニスの4大国際大会の一つ全豪オープンが今年もメルボルンで開催されました。この大会は昨年女子の部で、大坂なおみ選手が優勝した日本でもおなじみの大会です。今年は1月17日から開催されましたが、大坂選手は残念ながら5日目3回戦で敗退し連覇はなりませんでした。

大きな話題となったのは、男子世界王者、テニスランキング1位のノバク・ジョコビッチ選手です。彼は今年の全豪オープンに出場できれば4大会連覇と前人未到の4大国際大会通算21度目の優勝という偉業を達成する可能性がありました。しかし彼の入国を巡ってオーストラリアの裁判所は、彼が新型コロナウイルスワクチン未接種であったためビザを取り消し、彼を入国させないと言う政府の決定を支持する判断を示し、国外退去させました。今回の騒動についてオーストラリアのモリソン首相は、「国境を強固に保ち、オーストラリア人の安全を守るための決定を歓迎する」とコメントしています。

ご承知の通り昨年10月岸田文雄首相が誕生し、10月5日にモリソン首相と就任後初めてテレビ電話形式で会談、自由で開かれたインド太平洋の実現のため連携していくことで一致していました。岸田首相は4日に開催した年頭会見で「対面での首脳外交を積極的に進める年にしていく」と強調する一方で、コロナ問題もありバイデン米大統領やモリソン首相との対面での会見を見送るとも表明していました。

そうした中で、1月6日、自衛隊と豪州軍との共同訓練の際に相互訪問しやすくなる「日豪円滑化協定署名式」をオンラインで行い、岸田首相は、モリソン首相に手を振りながら、「近い将来対面でお会いできることを楽しみにしている」と話しかけられたそうです。

新型コロナウイルス問題により今年も解決しなければならない色々な問題が出てくると思いますが、私たちは問題から逃げるのではなく、積極的に問題解決に挑戦し、前に進んで行かなくてはならないことを、改めて考えている年初です。