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リンゴ農家が雑貨店オープン “ひらめきと工夫”で古い物に付加価値を 庄原市高野町

7/14(木)  17:46 掲載

広島のがんばる人を応援するコーナー。今や、農業従事者の間でも枠にとらわれない挑戦が始まっています。広島県北部の、あるリンゴ農家が取り組んだのは中古品の活用。その船出を取材しました。

庄原市高野町の川沿いにある建物。その壁には「さとうりんご園」の看板が。
ここに、この春、あるお店が誕生しました。

(アップサイクルニジイロザッカ・伊勢本茂美さん)
「リンゴの直売所なんですけど、リンゴの販売が始まる秋まで間借りして、アップサイクルニジイロザッカというお店になります。古い物や自宅を整理して出てきた物とか趣味で着物をリメイクしてる人の作品とか、雑貨が並ぶお店になります」

取材したのはオープンの4日前。開店準備の真っ最中でした。ところで、店名の「アップサイクル」ってどういう意味なんでしょうか?

(伊勢本さん)
「アップサイクルって、付加価値を付けて再利用するとか、今、SDGsとか色んな取組がされていますが、昔からもったいない精神とか、おばあちゃがお孫さんに着物を解いて次に靴下にするとかしていたと思うので。特別なことではない。SDGsが叫ばれているからしなければいけないのではなくて、生活の中で楽しんでいければ、それが持続可能になるのかなと」

扱う商品はもとより、陳列棚や家具などもリサイクル品。しかも、購入することもできます。特に、昭和レトロなアイテムがたくさん並んでいました。中にはこんなものも。

(伊勢本さん)
「これはアイスキャンディを作る道具なんですけど、ラベルが何ともいえずかわいくて、これでアイスを作ろうという人の手に渡ればいいなと。自分が子供の頃に見たようなものとか、懐かしいとか、ちょいちょい買ったり、もらったりするものが30年位ため込んだものが家にたくさんあるんです。その中から次の人につなぎたいなと思う物を並べてあるんです」

伊勢本さんと共にお店を運営する玉井友香里さんは、自らリメイクした着物を並べます。

(玉井友香里さん)
「遺品整理をしていた時なんですけど、着物がたくさん出てきまして、なんか捨てないで使える方法がないかなと。普段もっと着られるものにならないかと思って、カジュアルに着こなせるようにと思って作り始めました」

見ているだけでも楽しいお店ですが、なぜリンゴの直売所で、このようなお店を?

(伊勢本さん)
「リンゴの販売は9月から11月。ここは豪雪地帯なので、冬は来ることができない。春先から秋までは、ここが空いている。場所も再利用。ここもうまく有効活用してリンゴ以外でも高野町に来てもらってさとうりんご園を知ってもらえる機会が作れるんじゃないなかと思って」

実は、伊勢本さん、「広島農業体験イベントグループ・つなぐぷらす」という団体で農作業の手伝いや、収穫体験などを行い消費者と生産者を繋ぐ活動を続けてきました。そんな生産者への支援という思いから、店内には食品も並べています。

(伊勢本さん)
「農家が作る加工食品は究極のアップサイクルだと思っていて、例えば米農家が精米するうえではじかれたおコメは正規品より小さかったりしますが、米麹を作ったり玄米を炒めて焙煎した玄米コーヒー。これはアップサイクルというテーマに合うもので、こういったものを扱おうと思っています」

そして、迎えたオープン当日。開店時間すぐから多くの人がお店を訪れました。皆さん、おしゃべりをしたり、気になる雑貨を手に取ったり、楽しんでいるようです。

(お客さん)「これかわいい」
(伊勢本さん)「かわいいと思うものしかない置いてないから (笑)」

営業は日曜、月曜のみの限定オープン、りんごの出荷が始まる前の8月末までの営業を予定しています。そんな新しいお店には、地元の人も大きな期待を寄せています。

(地元の人は)
「高野町は商店が少ないので、ひとつでもこういうお店があるのはうれしいことですし、今までにないようなお店みたいなので、外からの人も遊びに来てもらったり面白いものを持ってきてもらったりして、高野町と他所との交流が増えていったらいいなと期待しています」

そんな期待通り、店の前ではお客さんや地元の人、伊勢本さんたちが談笑する姿が見られました。

(伊勢本さん)
「奥出雲や尾道、三原のお客さんだったり、色んなところから来られる。色んな地域の人たちが交流して面白いことが生まれる店になればいいなと思います」

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