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新しい精米技術が日本酒に新風【前編】迷路に迷い込んだ日本酒 広島の酒造りは…

6/24(金)  18:35 掲載

広島から新しいジャンルの日本酒が誕生しようとしています。開発を支えたのは多くの困難を乗り越えてきた広島の酒作りの技と新たな技術でした。その【前編】です。

広島市内で開かれた酒の発表会。県内の3つの酒蔵が新しい精米技術で磨かれた米で酒を作りました。これまでにない雑味のない透明感のある酒です。

(お客)
「おいしいです」
「全部好きです」

日本酒の可能性を広げる新たな酒は「真吟」と名付けられました。

かつて、広島は酒作りが困難な場所でした。
1876年、東広島市安芸津町で酒造家の三浦仙三郎が酒作りを始めます。
しかし、ほとんどの酒は腐ってしまいます。

原因は水にありました。広島の水は酵母の栄養となるミネラルが少ないいわゆる「軟水」でした。「軟水」では酵母の発酵が遅くなり安定した酒作りが難しかったのです。

仙三郎たちは「軟水」で酒を作る方法を考えます。
この時、仙三郎の元に酒米を届けたのがサタケ創業者、佐竹利市でした。後年、佐竹利市は日本初の動力精米機を完成させ精米業界にはなくてはならない存在となります。

利市が磨いた米で仙三郎が酒を造る。失敗を重ねながら酒作りは繰り返されました。
1897年、ついに仙三郎たちは「軟水」でも品質の高い酒を作ることが出来る「軟水醸造法」を完成させるのです。
広島の酒作りが日本酒に新たなジャンルを誕生させた瞬間でした。

あれから125年経った今。日本酒は迷路に迷いこんでいました。
日本酒業界に新風を吹き込んだのは「吟醸酒」でした。フレッシュで繊細な味わいを特徴とする「吟醸酒」は4割以上削った白米を原料にします。
米をどれだけ削るかが酒の価値になってしまう。このロジックに日本酒は迷い込んだのです。

(今田酒造・今田美穂 社長・杜氏)
「精米の技術が上がることによって30%精米、20%精米ということが発達してきた。それがゼロまで行き着いて、我々はこれから消費者にどう新しいものをプレゼンテーションできるかということに結構閉塞感があった」

そんな日本酒業界に一石を投じたのが、佐竹利一が創業したサタケでした。

※新しい精米技術が日本酒に新風【後編】に続く

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